カワズまんが研究所

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【岸辺露伴 ルーヴルへ行く】原作との大きな違いは導入部と「黒い絵」の絵師の過去 他はおおむね原作準拠

 

実写映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」を観てきたので、原作マンガとの違いを中心に語っていこうと思う。

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大きく違うところは物語の導入部の追加

原作マンガが大ゴマを多用した123ページしかないので、映画にするには長さ的に足りない。

そのため、原作には存在しない映画オリジナルシーンの追加があることは予想できていた。

 

今回、追加された映画オリジナルシーンで大きなところは、物語導入部分と「黒い絵」の絵師・山村仁左衛門の過去シーンの2か所。

 

原作マンガでは、いきなり10年前の過去からスタートするが、映画ではその過去編の前に導入部分が入れられている。

 

この辺りは、テレビドラマ版または原作マンガ版の「岸辺露伴は動かない」シリーズを観たことのない観客に対して、岸辺露伴とはこんな性格でこんな能力を持ったキャラクターということを説明するパートになっているのだと思う。

 

導入部のストーリーは以下のようなもの

10年前の思い出から「黒い絵」を探している岸辺露伴は、絵画オークションに参加し、出品されていた「黒い絵」を落札。

しかし、それは求めていた画家の「黒い絵」ではなかった。

さらにオークションで競り合った謎の男たちが、落札した「黒い絵」を強奪に。

「黒い絵」を取り戻すと、そのルーツとなる山村仁左衛門の「黒い絵」がルーヴルにあることを知り、露伴と担当編集者の京香はルーヴルへ向かう――

 

オークションに出品された「黒い絵」に執着してくる謎の男たちの存在については、クライマックスのルーヴルでの展開にも関わってくる。

 

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10年前の過去パートは原作準拠だが、奈々瀬はよりミステリアスな存在に

ルーヴルに行くことを決意すると、そこからは原作と同じく10年前の過去パートに展開が移る。

 

この過去パートに関しては、細かな変更点はいくつもあるも、流れはおおむね原作準拠。

 

ただ決定的に違うと思ったのは、奈々瀬の描き方。

 

原作マンガでは、奈々瀬は離婚寸前で夫らしき人物からケータイに連絡がきているような描写があるが、その設定はなくなっている。

 

さらに原作では「藤倉奈々瀬」という「藤倉」の姓があるが、映画では単に「奈々瀬」と名前のみになっている。

この点は、「藤倉」の姓はない方が、後の展開が分かりやすくなるという判断だと思う。

 

また、原作と違い、露伴の祖母が奈々瀬の存在をはっきり認識しているというシーンが映画にはない。

そのため、「奈々瀬」という人物が本当に実在したのか? 露伴だけが見ていた幻ではないのか? とよりミステリアスな存在に描かれている。

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露伴先生はフランス語ペラペラ

原作マンガではフランス語通訳は登場するも、セリフの表記がすべて日本語だったので、どのセリフがフランス語で語られているのか分からない。

 

映画では、露伴先生はフランス語ペラペラという設定になっている。

とはいえ、多くの重要なセリフは日本語で語られているので、字幕が苦手な人が苦にするほどではないはず。

 

特に描かれてはいないが、「ジョジョの奇妙な冒険」の第5部の冒頭ではヘブンズ・ドアーの能力で康一くんをイタリア語ペラペラにしているくらいなので、自身がフランス語をしゃべるくらいは訳ないのかもしれない。

 

ルーヴル美術館でファンに絡まれるシーンは、原作にもあるが、ストーリーには影響しないのでカットしても支障はない。

だが、このシーンも映画にはしっかり描かれている。

 

また、原作にはないが、フランス人の観光客にシャンゼリゼ通りについて質問され、露伴先生がフランス語で返答するシーンがある。

心無しか、日本語よりフランス語の時の方が露伴先生がやや紳士的に見える。

 

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ルーヴルのシーンも、おおむね原作準拠のストーリーライン

クライマックスのルーヴルのシーンは、原作にはいない編集者の京香がいたり、日本で「黒い絵」を狙っていた男たちに絡んだサスペンス的な展開が加味されてはいるものの、おおまかなストーリーの流れは原作準拠。

 

しかし、マンガ的な表現と実写映像的な表現の違いはあるので、印象的にはだいぶイメージは異なっている。

 

ルーヴル美術館の内装の映像は、ただただ圧倒的に美しいのだけど、少ししかないので、そこは少し残念。

(あれだけでも撮影できるのはスゴいことなのかもしれないが)

 

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大きく追加されたシーンは山村仁左衛門の過去パート

さて、物語の導入部に続き、大きく追加されたのが、「黒い絵」の絵師・山村仁左衛門の過去パートである。

 

原作マンガでは謎の存在であった「黒い絵」が、どのようなバックストーリーで怨念のこもった「邪悪な絵」になったのかが描かれている。

 

日本の江戸時代を舞台にしているので、このシーンの撮影風景を見ていても、まさか「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」というタイトルの映画の撮影だとは思わないだろう。

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テレビドラマ版「岸辺露伴は動かない」のチームによる映画化だったので、期待どおり原作のストーリーラインを大きく改変しないジョジョ愛」にあふれた作品になっていたと思う。

 

フランスのルーヴルに行ったので、次はイタリアのグッチに行くしかないんじゃあないのか?

NHKなのでムリっぽいが)

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