カワズまんが研究所

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【感想】マンガ「エコーズACT50」 (増田こうすけ) 小説「リゾット・ネエロは観察する」 (鳥谷綾斗)  小説「杜王町のシンクロニシティ」 (新川帆立) 小説「野良猫は春風と去る」(北國ばらっど) 「JOJO magazine 2025 SUMMER」より

 

「JOJO magazine 2025 SUMMER」が2025年5月23日に発売。

今回の特集は、荒木飛呂彦先生が宝塚の手塚治虫記念館を訪れた際のトークショーなども含んでいるが、最も多くのページを割いているのは、やはり映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」。

監督と脚本家の対談、キャストへのインタビュー、ヴェネツィアのロケ地ガイドなどが特集されている。

 

本ブログ記事では「JOJO magazine 2025 SUMMER」に掲載されたマンガ「エコーズACT50」、3本の小説「リゾット・ネエロは観察する」、「杜王町のシンクロニシティ」、「野良猫は春風と去る」の内容紹介や感想などを記していく。

 

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●「エコーズACT50」 増田こうすけ(8ページ) 

第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場する広瀬康一のスタンド「エコーズ」が成長しまくる話。

 

原作ではACT1~3まで成長したエコーズだが、本作ではどんどん成長してACT50までなってしまう。

 

このACT50の姿が出オチのシュールなギャグマンガ。

ACT50の能力はかなりショボい。

また、康一以外の原作キャラはまったく出てこない。

 

前回の「JOJO magazine」では、うすた京介先生が「間田敏和の微妙な冒険」 を描いていたので、今後もジョジョ×ギャグマンガのコラボは続くのかもしれない。

 

だとすると、ジョジョネタを詰め込んでいた「太臓もて王サーガ」の大亜門先生に声がかかっているのか気になるところ。

 

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●「リゾット・ネエロは観察する」 鳥谷綾斗(17ページ) 

第5部「黄金の風」に登場した暗殺チームのリーダー、リゾット・ネエロが暗殺の任務に挑む話。

 

リゾットはターゲットの市議会議員を暗殺しようと、パーティーに潜入し機をうかがっていたところ、ターゲットの市議会議員が突然、姿を消してしまう。

暗殺の任務を遂行しようと、ターゲットが消えた謎を追うという内容。

 

原作の時系列としては、暗殺チームのメンバーのソルベとジェラートが組織に消された後の設定。

二人が始末されたことの責任をリーダーとして感じているので、リゾットは失敗しないように、より「観察」するようになっている。

 

本作では、リゾットは「クールな暗殺者」として描かれている。

 

鳥谷綾斗先生は「散りゆく花の名を呼んで、」にて第3回ホラー小説大賞銀賞でデビューしている。

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●「杜王町のシンクロニシティ 第一章 ミッシングリンク」 新川帆立

(22ページ) 

広瀬康一は春休みにイタリアに行くことになる。

同時期に家族も沖縄旅行の予定が入ったため、その間の広瀬家の老犬ポリスの世話を岸辺露伴に頼むが、露伴はにべもなく断る。

 

ところが、露伴が目を覚ますと、いつの間にか広瀬家に来ていた。

なぜ広瀬家に来ているのか、露伴には記憶がない。

そこに露伴と異なり、老犬の世話を快諾していた東方仗助がやって来る。

 

康一の依頼を断ったはずの露伴がどうして広瀬家にいるのか、露伴と仗助はその謎を推理するというストーリー。

 

原作の時系列的には、第5部「黄金の風」冒頭の康一がイタリアを訪れている間の日本での話になる。

 

ほとんどが露伴と仗助の二人の会話劇で進行していく。

だが、個人的には、セリフ回しにジョジョ風味が足りない気がした。

 

「第一章」と銘打っているので、続く雰囲気ではあるが、今回の話は完結している。

 

新川帆立先生は、「元彼の遺言状」で第19回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞している。

 

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●「野良猫は春風と去る」北國ばらっど(12ページ) 

第5部「黄金の風」の暗殺チームのメンバー、ホルマジオとイルーゾォの話。

 

暗殺者のホルマジオが組織のボスの娘を探る仕事に向かったが、戻ってこない。

ホルマジオがしくじったときには、次にその仕事に向かう予定だったイルーゾォは、彼の部屋に、ホルマジオの痕跡を消す作業のために訪れる。

 

そこには、ホルマジオが拾って来た野良猫の姿があった。

イルーゾォはホルマジオと猫を拾ったときのことを思い出す、という内容。

 

原作では、主人公チームをホルマジオ→イルーゾォの順に襲って来たので、その間の話ということになる。

 

バトルやミステリーというよりも、原作では戦闘以外にキャラの描写があまりなかった二人の掘り下げの話になっている。

 

ホルマジオのリトル・フィートはともかく、イルーゾォの能力マン・イン・ザ・ミラーは、相手をハメたらほぼ勝ちの能力なので、バトルの主人公としては向かないらしい。

 

本作に登場のネコは、原作でホルマジオが初登場したときに能力で瓶詰めしたネコ。

ホルマジオいわく、<やるな>とネコに伝えているだけで、イジメではないとのこと。

 

北國ばらっど先生は、以前にも「JOJO magazine」で暗殺チームのメローネとギアッチョを描いた「親の心子知らずの巻」、「岸辺露伴は動かない」シリーズのノベライズなどを手掛けていて、ジョジョファンにはお馴染み。

 

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今回は小説3本中2本が、第5部の暗殺チームのキャラを描いた作品。

 

前から「JOJO magazine」では5部の敵キャラを描いた小説作品が多いとは思っていたが、5部の敵キャラを描いた小説集が単行本化されるらしい。

(2025年7月17日発売予定)

 

これまで「JOJO magazine」に掲載された作品に加え、ソルベとジェラートを描いた作品、チョコラータとセッコが犬を飼う話の2本の書き下ろしも収録される予定とのことだ。

 

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5部の暗殺チームが作品になりやすいのは、作中の敵キャラの中で明確にチームとして描かれていたからというのが、大きいと思う。

 

3部、6部の敵などは、DIOやプッチが個別に仲間にしている印象で、敵同士の横のつながりはあまり感じられない。

だから、暗殺チームが描かれがちなのだと推測する。

 

同じようなパターンで、今後、敵のチームが作品として描かれることがあるのなら、3部のDIOの館にいたメンバーの日常の掘り下げが見てみたい。

 

プライドが高くて神経質そうなダービー弟、DIO様至上主義で他に興味のないヴァニラ・アイス、迷路の能力で館を管理するケニーG、上昇志向はあるがポンコツのヌケサク、戦闘マシーンのように感情のないハヤブサのペット・ショップと、決して仲が良いとは思えない彼らのギスギスした日常が作品化したら面白そうな気がする。

 

 

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