「こちら葛飾区亀有公園前派出所」131巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2002年8月発売）
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●まぼろしの山桜の巻
ストーリー
花見の季節がやってきた。両さんは新人警官に一週間前から150人分の花見スペースを確保するよう厳命。
一方、両さんたちは部長の命により、米国の外交官のために高尾山にある有名な山桜の花見の場所を取りに行く。断崖絶壁の過酷な場所にある山桜だが、両さんたちは何とかたどり着き、場所を確保する。
しかし、場所取りだけではあまりにヒマなので、酒盛りを始めてしまい、目を覚ますと山桜を切り倒していた……
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、ボルボ西郷、左近寺竜之介、屯田五目須（署長）
山桜の花見の場所取りをする話。山桜が咲いているのは八王子にある高尾山の設定だが、その断崖絶壁っぷりはとても標高600m足らずの高尾山とは思えない。
両さんは新人警官に一週間前から花見の場所取りをさせるが、一週間も勤務そっちのけで場所取りをさせるのは署内で問題にならないのだろうか？
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●子供を守れ！の巻
ストーリー
子供に対する防犯対策として、地域住民に避難場所となる「110番の家」の協力をあおいだり、学校や幼稚園に安全指導をしたり、と活動する両さんたち。
両さんは地元への顔の広さから、多くの家に「110番の家」の協力を取り付けるが、住民からのアンケートでは最下位。最下位の理由は、子供から怖がられていることだった。
両さんは着ぐるみ「ポリ助くん」の中に入って、幼稚園を訪れ子供人気を得ようとする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、麻里愛、屯田五目須（署長）
防犯対策の一環として子供の人気を得ようとする話。子供に好かれている描写も少なくない両さんだが、この回においては顔が怖いため子供に怖がられているという設定。
両さんは安全面の対策として、ダミーの監視カメラ300か所設置、ダミーパトカー20台設置、夜道を安心して歩けるよう街灯をすべてナイター照明に、警察犬を30頭導入、人工衛星で24時間監視と、相当な力の入れようだった。
今回は、警察官として真面目に職務に打ち込んでいる。
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●夢の未来カーの巻
ストーリー
絵崎教授が未来カーを開発。蒸気釜を搭載した蒸気カーだったが、パワーの調整ができない上、ハンドルも2度しか切れない欠陥品。
次に出してきたのはゼンマイカー。無公害ではあるが、ゼンマイを巻く労力の割りにほとんど進まない。
さらに圧縮空気で走る一輪カーは快適に走るも、ブレーキが利かず事故ってしまう。
最後に絵崎教授が持ってきたのは、なんと念力で浮上する画期的な未来カーだった。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須（署長）、絵崎コロ助
様々な形態の未来カーが出てくる話。といっても、どれも実用的でないものばかりだった。
次々に絵崎教授が怪しげな未来カーを出してくるも、「世界初の機械仕掛けの車も蒸気でしたね」「ダ・ヴィンチもゼンマイ自動車を設計しましたね」と肯定するような余計な一言を中川が言うせいで、毎回両さんがその気になっていた。
ドラゴンボールに出てきそうな「一輪バイク」が実際に走行しているムービー - GIGAZINE
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20年後、私たちはどんな自動車に乗っているのか？ 電気自動車・ハイブリッド車・燃料電池車、そして自動運転車の未来 (NextPublishing) |
●チケットゲット大作戦の巻
ストーリー
美人率が90%を超える夢の女子校・St.フェアリー女学園の文化祭のチケットは貴重なプラチナチケット。同学園に通う日光・月光姉妹にチケットをお願いすると、見返りにアイドルのコンサートチケットを要求される。
安請け合いした両さんだったが、そのアイドルのチケットはファンクラブで完売する中川でも入手困難なもの。事務所に親戚がいると噂の寺井や、ファンクラブに入っていた婦警のリカ、事務所の社長と同級生の署長などに両さんは次々とすり寄る。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、早乙女リカ、屯田五目須（署長）、飛鷹日光、飛鷹月光、飛鷹二徹
貴重なコンサートチケットをゲットしようとする話。何らかのパイプがあると噂される人物に土下座をしたり、高級品をプレゼントしたりともてなすが、もっと有力そうな人物がいるとの情報を手に入れると手のひらを反すところが面白い。
日光・月光姉妹はプジョーの自転車をパパに買ってもらったと発言すると、それを聞いた両さんは、荒々しい漁師の二徹はパパではなく「どう見ても『オヤジの海』だろ」とツッコんでいた。
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●クララ・クライシス！の巻
ストーリー
特殊刑事課のスペース・ダンシング刑事の桜野クララが派出所を訪れる。以前とは違い、背中には飛行のためのウイングが付き、パワーも5000万馬力となっていた。最も異なっているのは充電方法で、前はクラブ系の音楽で充電していたが、太鼓などの生の楽器の演奏で充電されるようになっていた。
両さんはクララを連れパトロールに。クララの背中に乗って飛行し、交通事故や列車の脱線事故を発見すると、クララのハイパワーで立ちどころに解決。
だが、クララの活躍に比例して、両さんは充電のために様々な楽器を演奏しなければならず、どんどん疲弊していく。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、スペース・ダンシング刑事（桜野クララ）
120巻「スペース刑事クララ登場!!の巻」で登場したスペース・ダンシング刑事が再登場する回。特殊刑事課の中では唯一、両さんが好意的な刑事で、デレデレしている。
物語の冒頭では、クララの元ネタになったゲーム「スペースチャンネル5」のパート2（2002年発売）を両さんがプレイしている。
作中、クララが破壊したお台場パレットタウンの観覧車は、惜しまれながらも2022年に撤去された。
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スペースチャンネル5★20th anniversary「ぎゅんぎゅんセレクション」 [Original Soundtrack] |
●爆発！ハリウッドの巻（前編）
ストーリー
両さんにハリウッド映画の主演のオファーが。映画のキャンペーンで来日した際に超神田寿司を訪れたカッポレ監督が、両さんの顔を気に入ってのオファーだった。
ハリウッドに飛ぶと、そこには本物そっくりの浅草の町並みがあり、両さんの実家の佃煮屋まで再現されているほどだった。
映画は日本の戦隊ヒーローのリメイク版。しかし、米国ではポリコレ対策のため様々な人種・性別・年齢をまんべんなく入れており、人数は5人ではなく24人。両さんの担当はレッドやブルーなどのメジャーな色ではなく、うこん色だった。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛、両津銀次、両津よね、フランシス・カッポレ
両さんがハリウッド映画に主演する話の前編。両さんの顔が気に入ってのオファーだったわりに、なぜか着ぐるみで撮影することになっていた。
ハリウッドのスタジオには小さく「NOT OSAKA」と書かれていたり、カニの大きな看板に「CRAB CLUB」と書かれていたり、と小ネタがちりばめられている。
カッポレ監督の名前の元ネタはフランシス・フォード・コッポラ。
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●爆発！ハリウッドの巻（後編）
ストーリー
24色の戦隊ヒーロー「ニジュウヨニンジャー」の一員としてハリウッド映画に出ることになった両さん。オファーのギャラは1500万円。
現場では爆発コーディネーターと、アクション映画の爆破シーンの話題で盛り上がる。だが、本番の撮影になると、両さんの出る爆破シーンで火薬の量が多すぎて大惨事。
しかし、その映像が大迫力の仕上がりとなったため、もっと爆破を多用するようになる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛、フランシス・カッポレ
ハリウッド映画に主演する話の後編。ハリウッド映画の爆破シーンには名前がついているとなっているが、「千輪菊」「銀波先青光露」「三重芯変化菊」などと日本の花火のような名前ばかりだった。
爆発コーディネーターとの爆破談義では、日本のドラマ「西部警察」について「脚本を爆破でカバーするかのような演出！！」と一見誉めているようながら、脚本に難があるかのように語られている。
カッポレ監督は、133巻「ケーブル王両津！の巻」、151巻「世界中を巻き尽せ!!の巻」にも登場する。
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ストーリー
お祭りの感想文を宿題に出された檸檬だが、二年に一度の神田祭は今年やらない年。そこで両さんの地元の浅草三社祭に行くことに。
両さんに連れられ浅草に行くと、そこには電極プラスの姿が。プラスと合流したところで、両さんはケンカの仲裁に行ってしまったため、檸檬とプラスは祭会場で二人きりに。檸檬の要請で、プラスは嫌々ながら神輿を担ぐと浅草の荒っぽい神輿の洗礼を受ける。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠夏春都、擬宝珠夜婁紫喰、擬宝珠桔梗、擬宝珠蜜柑、電極＋
檸檬が三社祭に行く話。檸檬は習い事などで多忙なため、三社祭に限らず、祭りに行ったことがなかった。
プラスは、擬宝珠家のコンセントに仕掛けられた盗聴器から、檸檬が三社祭に行くことを知るのだが、仕掛けたのはプラスではなく父・スパークのよう。
荒っぽい神輿担ぎで、プラスは一気に2kgもやせたらしい。しかし、大人ならともかく子供で太ってもいないプラスが2kg減は減り過ぎな気がする。
137巻「爆走神田祭の巻」では、この回で描かれなかった翌年の神田祭が描かれる。
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●戦車でGOの巻
ストーリー
外国で島を貸し切って、本物の戦車を使ったサバイバルゲームがあり、両さんたちも参加。
実際の大砲で撃ち合うのではなく、砲身から放つレーザーが敵戦車のポイント部を捉えると命中となり、5回被弾で大破扱いとなるルールだ。両さんと本田は、小柄なシャーマンを選び、森に隠れながらの戦法をとる。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、麻里愛、寺井洋一、ボルボ西郷、星逃田、ジョディー・爆竜・カレン、爆竜大佐
本物の戦車でサバイバルゲームをする話。
麗子・マリア組はドイツのレオパルト、ボルボ・ジョディー組はアメリカのM1エイブラムス、寺井・星逃田組はドイツのタイガー、両さん・本田組はアメリカのM4（シャーマン）をそれぞれ選択する。どうしてこの面子で星逃田がいるのかは、よく分からない。
そして、なぜか寺井・星組の戦車だけ「人生コールド負け」などのネガティブな文字が日本語で車体にびっしりと書かれている。
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前後編の「爆発！ハリウッドの巻」で、両さんがハリウッド進出する巻。
後編はタイトル通り爆発しまくっている。
オススメは「夢の未来カーの巻」。
様々なタイプの車が登場するのだが、最後の未来カーの展開が意外だった。
「戦車でGOの巻」により秋本先生の中で“戦車熱”が増したのか、次の132巻では、両さんの自家用戦車が活躍する話はが、2話収録されている。
