「こちら葛飾区亀有公園前派出所」151巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2006年9月発売)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 151【電子書籍】[ 秋本治 ]
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●ページめくりにくいと言わないで!の巻
ストーリー
高校の教科書にマンガが活用されることに対し、分かりやすくなる反面、想像力が貧困になってしまうのではと懸念。両さん、中川、麗子の三人は、マンガでも絵を無くしてセリフの吹き出しのみにした方がイメージが広がるのではないかと実験する。最終的には、部分的なコマだけでなく、ページ全体のコマから絵が消えて、セリフと擬音の描き文字だけになる。
主な登場人物
コマから絵を無くす実験作。それだけでなく、読者の脳の活性化と称し、ページの向きが横向きや斜め向きとグルグル変わっており、本を回転させながらではないと読みづらい仕掛けになっている。
さらにオチ付近では「ピューと吹く!ジャガー」のギャグをやってみたいと、メタ的なネタが放り込まれる。
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●蟲蟲(むしむし)大パニック!!の巻
ストーリー
最近、近所でペットのヘビの脱走が多い。発見されるたびに両さんが捕獲するはめになるのだが、出没場所を調べると、とあるマンションが中心になっていることが判明。そこはボルボの住んでいるマンションだった。マンションを訪れると、案の定、ボルボの祖父・小金丸がおり、彼がサソリ、ヘビ、スズメ蜂を飼っていたのだった。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、ボルボ西郷、西郷小金丸
ボルボの祖父がサソリやヘビなど危険な生き物を飼育していることからパニックになる話。両さん、ボルボ、小金丸の三人で、危険生物の回収をするのだが、最終的にはなぜか街中に出現したトラを捕獲することになる。大蛇やトラはさすがに小金丸の飼っていたものではない。
ボルボの住んでいるマンションは「ハードロックマンション」というマンション。
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●YES!? NO!? 年賀状大戦争!!の巻
ストーリー
年末になり年賀状を準備する季節。筆まめな擬宝珠家の面々はみんな年賀状を書くので忙しいが、両さんはまったく書かない。返事すら書かないので、年賀状が来ることもなくなっていたのだ。派出所でも署でも、その話をすると、みんな年賀状を書く習慣があり、書かないのは両さんだけ。周りにあまりにも偏屈な男だと思われていることを知った両さんは、年賀状を書くのを決意するが、なかなかあて名書きが進まず、幼稚園児の檸檬に頼んでしまう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、ボルボ西郷、左近寺竜之介、磯鷲早矢、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠夏春都、擬宝珠夜婁紫喰、擬宝珠桔梗、擬宝珠蜜柑、大原良子
年賀状を出す習慣の話。「年賀状を出さない主義の人もいるはずだ」と主張する両さんに「いませんよ」と即答する中川。現実には結構いると思う。
中川や麗子は対照的に10万枚くらい出していたが、さすがに手書きではない。中川の筆跡を記憶した執筆マシーンが毎分100枚書いているそう。
あまりにも字を書かない両さんは漢字を知らず、「葛飾区」を書くことができなかった上、「麗子」の名前も書けなかった。
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●クリスマスVS男祭!!~真冬の決闘~の巻
ストーリー
クリスマスの時期はどこに行ってもカップルだらけ、「カップル公害」を無くすため、12月25日に両さん考案の「男祭」を開催。モテない男たちを集め、クリスマスろうそくの代わりにたいまつを、ケーキの代わりに男の食い物・牛丼を手にふんどし一枚で神輿を担いで、街中を練り歩くイベントだ。カップル密度の高い原宿、渋谷、代官山、六本木と「男祭」は行進を続け、お台場では豪華客船に花火を喰らわそうとする。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、ボルボ西郷、左近寺竜之介
クリスマスにモテない男たちの「男祭」を開催する話。オシャレなオープンカフェの前で祭りを決行した際には、「店の営業妨害になるぞ!」と店の敷地ギリギリに入らないという一応の配慮があったが、お台場ではツリーをなぎ倒すという完全な暴挙に出る。
両さんは少なくともマリアにはモテているはずだが、そこは無視されている。
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●年末アメ横大捕物帳の巻
ストーリー
幼稚園で「年末」をテーマに発表があるからと、正月料理の買い出しを見に行きたいと言い出した檸檬を連れ、纏と両さんは上野のアメ横に。年末で活気づくアメ横を歩く三人だったが、スリの集団がいるとの情報から警官も多くいるところに出くわす。スリグループとの大捕物になると、地元で道に詳しい両さんと纏が大活躍。
主な登場人物
年末にアメ横に行く話。アメ横の由来(飴屋横丁)や戦後の歴史を檸檬に語る両さんだったが、すぐ近くに寺(徳大寺)があることはまったく知らなかった。「二木の菓子」より奥には長年行っていなかったせいらしい。
年末の一日・浅草公園 他十七篇 (岩波文庫) [ 芥川龍之介 ]
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●両さん&中川のはっぴいにゅーいやー!!の巻
ストーリー
年末に夏春都とケンカして超神田寿司を飛び出してしまった両さんは、公園で段ボールにくるまり正月を迎える。中川を捕まえ、朝食をたかろうとすると、中川は社長業で米国に向かうところ。両さんも一緒に渡米する。中川の商談に同席したことで、先方にIT長者だと勘違いされたり、NYの牛丼屋で無銭飲食を疑われたりと、両さんはトラブルを起こす。
主な登場人物
正月の中川の渡米についていく話。公園でホームレス生活をしていた冒頭から、最後には米国大統領に食事を奢ってもらうことになり、アップダウンが激しい。
両さんがNYに来てまでわざわざ牛丼を欲したのは、BSE(牛海綿状脳症)問題により米国産牛肉が輸入停止になって、日本では牛丼が食べられなかったため。
終りなき狂牛病 フランスからの警鐘 [ エリック・ローラン ]
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●外国語しびれ節の巻
ストーリー
正しい日本語を使っていない学生が多いと嘆く絵崎教授の教室では、日本語のみ使用とし、和製英語は禁止している。それを聞いて、派出所でも外国語を禁止に。最初は外国語を口にするたびに1000円の罰金を取っていたが、貧乏人に不利ということで、両さん自家製電圧湿布を張り付け一日を過ごすことにする。勤務交代後、麗子はケーキ教室の指導に、中川は中学生向けのセミナー講師に、両さんは署でパソコン講習の講師にそれぞれ向かう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、絵崎コロ助、法条正義、恵比須海老茶
外国語を口にするたびに電流が流れるテレビのバラエティ番組の企画のような話。電圧湿布を張る場所はクジ引きで決めたのだが、中川はわきの下、麗子は首スジ、部長は内もも、両さんは股間だった。
両さんはパソコン講座のブログ製作を「個人電子計算機」での「個人日記事執筆画面製作」と言い換えていた。
外来語・和製英語 きみの日本語、だいじょうぶ? (国語おもしろ発見クラブ) [ 山口理 ]
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●世界中を巻き尽せ!!の巻
ストーリー
恵方巻が流行り始めたと知った両さんは、超神田寿司で恵方巻を開発すると、テレビ取材で話題作りをする。恵方巻以外でも巻き寿司を流行らせようと、テレビCMをすると、原宿にオシャレな手巻き専門店を出店。さらに世界に広めようと、接待攻勢でハリウッド映画のプロデューサーと懇意になり、色々な映画に強引な手法で巻き寿司を登場させる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、屯田五目須(署長)、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠夏春都、カッポレ
巻き寿司を世界的に流行らせようとする話。131巻「爆発!ハリウッドの巻」に出ていたカッポレ監督が再登場し、両さんに協力してくれる。
巻き寿司のPRは大成功となるのだが、オチはその世界的成功とは関係なく、急に署内の話になって終わる。
「静かなブーム」という言い方への「ブームで静かなのは流行っていないって事だろ!」と両さんのツッコみには納得。
巻きずし改訂版 作って楽しい!食べておいしい!! かわいいデコ巻きずし&おいしい恵方巻き (ブティック・ムック) [ 飾巻子 ]
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●ようこそアキバへ御主人様の巻
ストーリー
自宅のレコードプレイヤーの針が擦り切れてしまったので、非番の日に部長は秋葉原を訪れる。久々に訪れた秋葉原電気街は萌えキャラがあふれ、部長の知らない世界になっていた。メイドがコンセプトだと知らずにカフェに入った部長は、そこで両さんと本田に遭遇。部長は逃げ出すが、秋葉原のメイドの情報網ですぐに見つかってしまう。両さんたちが部長の姿を見つけると、熱心に何かを見ている姿に部長が萌えに目覚めたと勘違いする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、大原良子、雛野姫香
部長が秋葉原を訪れる話。部長は思い出の真空管を見て、目頭を熱くしていたのだったが、両さんたちは美少女フィギュアを見ていたのだと思ってしまう。
部長の思い出の中では、結婚当初に購入したラジオで「君の名は」のドラマを聞いていたことになっているが、「君の名は」が放送していたのは1952~1954年。この回が掲載された2000年代からしても50年以上前になり、現役の警察官の新婚時のエピソードにしては古すぎる。
特濃!あなたの知らない秋葉原オタクスポットガイド【電子書籍】[ 高橋敏也 ]
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「YES!? NO!? 年賀状大戦争!!の巻」では年賀状に、
「クリスマスVS男祭!!~真冬の決闘~の巻」ではカップルでのクリスマスに両さんが猛反対するという恒例行事大批判の巻。
その割には、「世界中を巻き尽せ!!の巻」では節分の恵方巻ブームに乗っかってみたりと節操がない。
「両さん&中川のはっぴいにゅーいやー!!の巻」では、BSE問題で牛丼が販売停止だったことが思い出されるのだが、そうだとすると「クリスマスVS男祭!!~真冬の決闘~の巻」で男の食い物として出てきた牛丼は豚丼だったのだろうか?
冒頭の3コマ漫画劇場は、交通違反の斬新な罰金徴収の話。