「こちら葛飾区亀有公園前派出所」139巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2004年4月発売）
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●大自然ゴルフの巻
ストーリー
自然の中でのゴルフは良いと語る中川たちに対し、ゴルフは自然を切り開いてコースを作っており、自然ではないと両さんは反論する。
原点に戻り、自然の中でゴルフをしようと、ハワイ諸島の最古の島アロハオエ島へ。アカザの根をゴルフクラブに、ジャガイモをボールに、ミーアキャットの穴をカップに、と自然物を使ってゴルフをする。
最終ホールは火山の火口がカップのコースになる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、ボルボ西郷
ハワイの大自然の中でゴルフをする話。アロハオエ島は架空の島。このゴルフコンペには、両さん、部長、中川、麗子、本田の他、ボルボも参加しており、コマの中でちょくちょく顔を出している。しかし、ボルボのセリフはなく、ゴルフをプレーしているシーンも描かれていない。この話にボルボは出てこなくても良かったのでは……
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●初のオール四コマ漫画大会の巻
ストーリー
・両さんがカツラ…！？ 剛毛のはずの両さんがカツラに。
・ペット自慢！！ 派出所メンバーのペットを紹介。
・適役！ 銀行強盗犯人！！ 両さんが訓練で犯人役に。
・適役！ 華麗なる強盗犯人！！ 今度は中川が犯人役に。
・監視カメラ時代来る！ カラスやハトに監視カメラを付けてみる。
・少年時代（中川編） 少年・中川が家出する。
・少女時代（麗子） 少女・麗子がピアノの練習をサボって遊園地へ。
・少女時代（ニセ麗子） ニセ麗子が下町でワガママ放題。
・乙女ちっく倶楽部 マリアの巻 マリアの握力の話。
・乙女ちっく倶楽部 乙姫の巻 少女マンガ家・乙姫が荒ぶる。
・乙女ちっく倶楽部 早矢の巻 早矢は外来語を使わない。
・秘書替え玉作戦 夏春都に怒られないよう両さんは替え玉を使う。
・漢字テスト、擬宝珠家は不利！？ 檸檬は自分の名前を漢字で書けない。
・研究熱心レモン！ 檸檬は熱心にあるものを観察する。
・柔道部の儀式 左近寺主将は部員に厳しい。
・電車内治安対策 ボルボの提案する対策案は過激。
・二徹の海 漁師の二徹はどんな状況でも釣果をあげる。
・懐かしのハイテク（カセット文庫） 両さんがカセット文庫を買う。
・テレビ付きケータイ登場！ ケータイの画面ではテレビが小さいのが不満。
・ケータイ電話の弱点！？ 婦警に勝手にプラモの写真を撮られ両さんは激怒。
・特殊刑事出動せよ！！ 特殊刑事課に緊急出動がかかる。
・会員No1 エリート刑事汚野出動 海パン刑事の出動風景。
・出動！ 主題歌ダンシング編 特殊刑事課の出陣の儀式。
・東西漫才 かつしか亭 纏・早矢 夏をテーマに漫才。
・東西漫才 爆乳大佐・爆竜大佐 軍人をテーマに漫才。
・東西漫才 小金丸・勘兵衛 忍者をテーマに漫才。
・熟年男の原動力 部長はいつでも勉強熱心。
・檸檬と蜜柑 檸檬と蜜柑のお風呂の光景。
・一番偉い大人はだれ！？ プラスと檸檬が大人たちを観察。
・四コマ大会の落ち 両さんが最後にオチを付ける。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛、磯鷲早矢、乙姫菜々、竜千士氷、屯田五目須（署長）、擬宝珠檸檬、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都、擬宝珠夜婁紫喰、擬宝珠蜜柑、擬宝珠桔梗、擬宝珠憂鬱、左近寺竜之介、ボルボ西郷、飛鷹二徹、西郷小金丸、両津勘兵衛、海パン刑事、タイガー刑事、ムスタング刑事、月光刑事、美茄子刑事、ドルフィン刑事、革命刑事、美少女刑事、スペース・ダンシング刑事、ラジコン刑事、電極＋、爆竜大佐、貌丹邑 ヤークト・パンテル
全編四コママンガの回。テーマが分かれており、「派出所メンバー編」「思い出のアルバム編」「KAMEARI 乙女ちっく倶楽部編」「擬宝珠家の人々編」「漢の世界編」「ハイテク人生編」「特殊刑事出動せよ編」「東西漫才編」とテーマに沿った四コマ数本ずつの構成になっている。
「懐かしのハイテク（カセット文庫）」は1983年のジャンプ四コマ大会で掲載された四コマのリニューアル版。これが今回の四コマ大会を描くきっかけになった四コマ。
四コマは今回が最初で最後と秋本先生は語っており、実際その通りなのだが、ショートマンガは後に178巻「ショート漫画大会の巻」で行っている。
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●両さんは力持ち!?の巻
ストーリー
中川の会社で開発したパワーアシストスーツを着用すると、非力な乙姫菜々でも750ccの大型二輪を起こしたり、両さんとの腕相撲に勝利することが可能。
このパワーアシストスーツが使えると見て、両さんは中川から借り受けると引っ越しのバイトで活用する。しかし、あまりにハードに酷使したためスーツが故障。開発中で一点しかないスーツだが、外国のバイヤーへのプレゼンがあり、両さんは故障を誤魔化そうとする。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、乙姫菜々
パワーアシストスーツの話。筋肉の収縮をコンピュータが感知し、空気圧で関節部をアシストする仕組み。
このパターンの両さんがロボット（今回はアシストスーツ）のフリをする話は、他にも何話かあり、読んでる途中で今後の展開は読めてしまう。それでも必死に誤魔化そうとする両さんの勢いで笑えるのが流石。
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●ザ・笑(ショー)タイム!!の巻
ストーリー
アスリートが緊張し過ぎないように、脳からβ-エンドルフィンが分泌されるリラクゼーション薬を絵崎教授が開発するが、両さんがうっかり飲んでしまう。
その新薬の効果で、両さんは箸が転がっても笑う体質に。市民の相談事や犯人逮捕の際にも、笑いが止まらない。ヒドい目にあった両さんは、中川と麗子にも新薬を飲ませ、同じ被害に巻き込む。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、絵崎コロ助
笑い薬の話。この薬でハイになった中川は、髪の毛をネクタイで縛り、ブリーフ一丁の姿で、オヤジギャグをかますようになる。
中川はギャグ連発でおかしくなるが、麗子は笑い上戸になるだけで自ら笑いを作り出すことはなかった。
笑い上戸の話については、42巻「恵比須くん！の巻」、199巻「笑い上戸の巻」。笑い薬については176巻「笑い薬飲みなさいの巻」でも掲載されている。
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●地球の運命を託された男の巻
ストーリー
地球を守るべきか消滅させるべきか調査するため、宇宙治安維持パトロール隊のドムとジュリーがやってくる。二人の調査は両さんをサンプルに選出し、時間をコントロールする能力を与え、その使い方で判断するというものだった。
時間をコントロールする能力に目覚めた両さんは、その使い道に銭湯や銀行での時間停止を思いつくが、思案の末、ギャンブルに利用することに行きつく。
結果を知ってから時間を戻してみるが、それでは大穴が来ないため、今度は時間停止で穴馬を勝たせたり、サッカーくじのためにサッカー選手の位置を移動させたりする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、早乙女リカ
宇宙人に能力を与えられ、時間をコントロールする話。「以前も宇宙人が～」と両さんが思い出すのは、33巻「時間よ止まれ!?の巻」での話。
宇宙治安維持パトロール隊のドムとジュリーが次回、地球の調査に来るのは6万年後の予定だったが、147巻「拾得物一兆円の巻」で再度地球に来ている。
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●世界一高い寿司屋!?の巻
ストーリー
東京に建設中の世界一高いビル、スカイタワーに、中川の要請で超神田寿司の支店を出すことに。夏春都からその支店の店長を任され、両さんは大張り切り。
地上500mの高さで「世界一高い江戸前寿司」として計画を進めるが、隣の同型ビルのオーナーが白鳥麗次で、そのビルにも「世界一高い」が売りの「大空鮨」が。両さんは世界一高い寿司屋にするべく、より上階に移転。だが、白鳥も対抗してさらに上階に移転。
二人の争いはエスカレートし、最終的には両さんが勝利するも、白鳥は目線を変え、富士山の標高3000mでの開業を計画する。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、擬宝珠夏春都、擬宝珠檸檬、擬宝珠纏、白鳥麗次
「世界一高い寿司屋」というのは、値段ではなく、その店の物理的な高さのこと。
白鳥麗次は不動産が大当たりして2兆円ほど儲かっており、2棟並ぶ世界一高いツインタワーのビル（550m）の片方のオーナーとなっていた。この頃は、550mで世界一だったが、2010年以降の世界一はドバイのブルジュ・ハリファ（828m）。
金持ちの親の成金アピールが多い白鳥麗次だが、今回は割と仕事している姿が見られる。
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●あま～い誘惑の巻
ストーリー
麗子と高級チョコの購入で行列に並ばされることに付き合わされた両さんは、高級チョコは市場価値が高く金になることを知る。
大量のチョコを輸入し、高級ブランドと似たパッケージを作って署内で売ろうとするが、すぐに部長たちにバレてとん挫。部長と署員たちの恩情で、詐欺罪での逮捕は免れるも、大量のチョコが在庫に。
おでんや天ぷらにチョコをかける商品を開発しブームになるが、マネをするメーカーが何社も現れる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、擬宝珠檸檬、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都、擬宝珠夜婁紫喰
チョコレートを商売にしようとした両さんが、前半は自分が高級ブランドチョコをパクろうとし、後半はパクられる側になる話。
両さんは色々な食品にチョコをかける商品について特許を取得していたが、マネをしてきたメーカーたちは裁判でゴネている間に、商品を売り抜けようとしてきた。マネしてきたメーカーは「間根食品（マネ）」「古非食品（コピ）」といかにもな名前。
高級チョコと似たパッケージで詐欺的にコピー商品を売ろうとする両さんも違法だが、物語冒頭の麗子も時速290kmでフェラーリを飛ばしており、葛飾署員のコンプライアンスの程度が疑われる。
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●Ｃ級ソングでドレミファソの巻
ストーリー
両さんが昔、聞いていた歌は「カエルピョコピョコマーチ」「ホゲピロペッペーの鎮魂歌」などマニアックで、中川や麗子はまったく聞いたことがない。
これらの曲は、CDになっていたりカラオケに入っていたりするのだが、知っている人が極端に少なく、共感が得られず両さんは嘆いていた。
ある日、売れなかったマイナーソングの曲当てをクイズにした深夜のテレビ番組「冥曲ノ調（メイキョクノシラベ）」に両さんは出場する。
主な登場人物
一部の世代やマニアにだけ知られたマイナーソングの話。テレビ番組「冥曲ノ調」は、曲当てクイズの番組だが、火炎の燃え盛る上の橋を渡って、回答のマイクのところにたどり着くなど「こち亀」らしく過激な内容。
この回のコマは全体的に、通常の長方形ではなく、色んな角度を付けた四角形が多用され、コマのバックは網掛けのトーンになっている。いつもの長方形のコマではない分、本編のマンガの面積がいつもより少なくなっている。
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●飛べ！コンコルドの巻
ストーリー
2003年10月のコンコルド引退のニュースに感慨深げな部長の誕生日に、引退前のチケットのプレゼントを計画する両さんたち。しかし、すでにチケットは完売し、中川の力でも通常営業のチケットは入手不可。
そこで、中川はコンコルドをチャーター。貸し切りのコンコルドで成田空港から京都旅行に向かう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、麻里愛、寺井洋一、屯田五目須（署長）
引退するコンコルドに乗る話。46巻での部長と両さんとのヨーロッパ旅行の思い出にも触れられる。元々、部長の誕生日には京都旅行を予定していたので、行先は変えずにコンコルドで向かうことになった。せっかくの京都だったが、マッハの速度で金閣寺や清水寺を通過しても、一瞬で通り過ぎるので、ほとんど見ることはできなかった。
終盤、コンコルド自身と乗務員、滑走路も中川から部長にプレゼントされる。田舎の部長宅の前に滑走路3000mはまだできそうだが、葛飾署の前に3000mの確保は難しい気がする。
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「こち亀」では、珍しいオール四コマの回がある巻。
四コマで、ネタ量が多いためページ数は変わらなくても、読みごたえはいつも以上に感じる。
