「こちら葛飾区亀有公園前派出所」120巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2000年7月発売）
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●壮絶！たこ焼きバトル!!の巻
ストーリー
一か月の謹慎明けで派出所に戻ってきた両さん。
本人は感慨深げだが、部長たちは素っ気なく、寺井の買ってきた全自動たこ焼き機の方に興味がいっていた。
たこ焼き機を使ってみる一同。タコが切れてしまったので、イチゴや梅干しなど変わった物を入れるように。
タバスコやわさびを大量に入れたたこ焼きを、ロシアンルーレット感覚で食べることになる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一
派出所でたこ焼きを作る話。
前巻の119巻「両さん板前になる!?の巻」での暴力行為による一か月の謹慎明けの出勤の回。本人曰く「殴ったと言っても軽くだよ」とのことだが、32発殴って、歯が10本も折れたのは、どう見ても軽くではない。
両さんは復帰初日を感激で迎えて欲しかったが、部長からは「なんで復帰して感激するんだ！ バカモノ！」と一喝される。部長の言う事も分かるが、無視はちょっとヒドいと思う。
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●部長 ガットメールの巻
ストーリー
愛らしいキャラクターがメールを運んでくる「ポットペット」。孫の大介がやっているため関心のある部長だが、パソコンを持っていない上、やり方がわからない。
両さんに教えてもらい、モバイルパソコンも譲ってもらった部長はポットペットでのメールにハマっていく。
ある日、部長は孫へのメールと間違えて、警察庁のお偉いさんに誤送信をしてしまう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛、屯田五目須（署長）、大原良子、角田大介
キャラクターを使ったメールソフトの話。
作中では「ポットペット」となっているが、元ネタは「ポストペット」。
部長の孫へのメールは「うひょひょ おじいちゃんですヨン （中略）又メールするピョン☆」といわゆるおじさん構文。ゲーム「スペースチャンネル5」をやったことにも言及されている。
パソコンを持っていない部長に「ポットペット」をさせる流れにするため、両さんがマリアにあげたモバイルパソコンが部長に譲渡される。その後、部長の奥さんに渡っていくのだが、プロバイダ料金は両さんが払っている。話の展開上の都合とはいえ、両さんの扱いがヒドい。
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価格:1962円 |
●“超記憶術”でメダリスト!?の巻
ストーリー
2000年のオリンピック正式種目にカン蹴りが採用。
カン蹴りの技術、体力ともにずば抜けている両さんは予選を勝ち抜き、日本代表に選出される。
カン蹴りは3歳からやっているプロだと豪語し、金メダルも余裕と考えていた両さんだったが、ひとつ問題が。外国人選手の名前が長くて覚えにくいのだ。しかも日本人視点で見ると、外国人は顔も似ていて区別がつきづらい。
それでも負けず嫌いの両さんは、気合で対戦相手の選手の顔と名前を憶えて、勝負に挑む。
主な登場人物
カン蹴りがオリンピック種目になる話。
2000年シドニーオリンピックが舞台だが、オリンピックのたびに現れる日暮は123巻「2000年9月 4年ぶりにあいつが登場する!!の巻」での登場となり、この回には登場しない。
外国人選手の名前の一例として、タイの選手だと「チョチェンピョンピュピュティッツァンピョ・リャンピョヒュッティエ選手」など。
対抗して、両さんの名前を落語の寿限無にしようとするが認められず、本名の「両津勘吉」の読みが「トウキョウトッキョキョカキョク」だと言い張る。パスポートの名前と絶対違っているはずなのだが、こちらの変更は認められる。
日本発祥の種目なのに、日本代表は両さんのみ。
この回の両さんは頑張っているだけなのに、オチでヒドい目に遭うのは少しかわいそう。
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●両さんのミレニアム婚!!の巻
ストーリー
両さんが纏と結婚!? の報が、葛飾署内で瞬く間に広まる。署員たちが本人に訊ねると事実を認め、部長も仲人の依頼を受ける。
夏春都は両さんの両親に挨拶にまだ行ってないと、二人と檸檬を連れ、両津家を訪れるが、そこには両さんの両親だけでなく祖父・勘兵衛の姿が。
勘兵衛と夏春都が顔を合わせると、二人が実の兄妹であることが判明。夏春都は、浅草一郎こと両さんが両津家の人間であることを知ると、この縁談を白紙にしようとするが、纏は自分の意志で結婚の決意をする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、麻里愛、乙姫菜々、ボルボ西郷、左近寺竜之介、磯鷲早矢、早乙女リカ、屯田五目須（署長）、月光刑事、美茄子刑事、革命刑事、〆宮庵水刑事、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都、擬宝珠檸檬、両津銀次、両津よね、両津勘兵衛、インチョキ堂の主人
両さんと纏の結婚の準備をする話。当然ながら破談となる。両津家と擬宝珠家が親戚である設定はこの話で判明する。夏春都いわく、両津家の女はドイツ・スイス系の血統で几帳面、対して両津家の男はラテン系の血統でみんないいかげんらしい。
両さんが結婚と聞いて、マリアと早矢は事情聴取で両さんに詰め寄るが、麗子は特に参戦する様子はない。
結婚の理由に纏は「あいつが好きだから」と答えるも、どこでそんな気持ちになったのかは不明。その後にその感情が持続したかも不明だった。
纏との結婚が噂される話は以降もあり、126巻「MATOI♡（アンド）RYOsan？の巻」ではできちゃった婚、162巻「初めての仲人の巻」では新婚での里帰りと噂される。
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こちら葛飾区亀有公園前派出所 126【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
●あなたとだったらどこまでも！の巻
ストーリー
ゲーム内のペットキャラとコミュニケーションをするソフト「どこまでもいっしょ」が大流行。ゲームをやらない部長も、両さんたちから教わってプレイし、ペットとの別れの時には涙するほどハマる。
互いのデータ交換ができるのも、このゲームの特徴。両さんは改造して、プライベートの秘密を訊きまくるペットを開発すると、婦警たちの端末に放つ。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、擬宝珠纏、本田速人、乙姫菜々、左近寺竜之介、麻里愛、早乙女リカ
ペットキャラと会話するゲームの話。
作中では「どこまでもいっしょ」だが、元ネタは「どこでもいっしょ」。
部長が新しいツールについてハマっていく前半の流れは、同じ巻の「部長 ガットメールの巻」と一緒の流れだが、後半はまったく違う話になっている。
両さんの作ったキャラは、本物と違って眉毛がつながっている。両さんの仕込みだとバレそうになると、ゲームキャラなのに舌をかみきって自死する仕様。
この回では、5巻から登場のない中川の妹・登志恵が名前だけ出てくる。
物語冒頭では、前の話から引き続き、纏と両さんが親戚だったことについて触れられており、纏の「勘吉」呼びはここから定着する。
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価格:460円 |
●スペース刑事クララ登場!!の巻
ストーリー
特殊刑事課から初の女性刑事・スペース刑事クララがやってくる。来たのは、ハイテク犯罪に対抗するために特殊刑事課が総力を結集したロボットのダンシングポリスだ。
世界最強の拳銃マキシンを装備し、DJのターンテーブルのような操縦機で戦闘モードになるクララ。
駅前の銀行にマシンガンを装備した立てこもり犯が出現。戦闘モードになったクララが犯人の一人を撃退すると、もう一人がクラブに逃走。クラブミュージックでクララはパワーアップする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、スペース刑事クララ（スペース・ダンシング刑事）
特殊刑事課のスペース刑事クララ登場の話。
元ネタはゲーム「スペースチャンネル5」の「うらら」。同じ巻の「部長 ガットメールの巻」にも「スペースチャンネル5」について言及されているので、この頃の秋本先生のお気に入りゲームのようである。
この初登場時には「スペース刑事クララ」だったが、のちには「スペース・ダンシング刑事」と呼ばれる。元ネタを知らなければ「スペース」要素は見当たらない。
クララは、アントワネットという犬型のロボットを連れているが、アントワネットが何の役割を負っているかは不明。
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●コイははかないものなのなのネンの巻
ストーリー
部長の家の庭では立派な錦鯉が飼われている。
部長夫妻が4日間の旅行に出る間、錦鯉の世話を中川の会社で引き受ける予定だったが、1日5万円と聞いて、両さんが1日1万円で請け負うことに。
夏春都の元で鯉の世話を叩き込まれた両さんは楽勝だと考えていたが、元気過ぎて池から飛び出す鯉がいた。それは品評会に出す予定の部長が大切にしていた鯉だった。
その鯉は死んでしまい、部長の怒りを買うと思った両さんは、中川の会社で開発中の魚のロボットを身代わりにする。品評会に出しても、どうせ予選落ちすると思っていたが、予想外に予選を通過してしまう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、大原良子
部長の鯉をロボットとすり替える話。
夏春都は名前（ドイツの対空戦車）のとおりドイツ系の鯉が好みらしい。
中川の会社が開発したロボットは、本物と見紛う精密さだったが、バッテリーが実働20分しかもたない。
あまりに品評会での評判が高いので、両さんが何だかんだとケチをつけて落選させようとするところが面白い。
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●味にうるさい檸檬チャン！の巻
ストーリー
纏が忘れた弁当を届けに妹・檸檬が葛飾署にやってくる。
交通課の婦警たちが弁当を食べるところだったので、味に厳しい檸檬がプロ級の料理の腕前の早矢の弁当を味見することに。
正確な味の分析をする上、的確なアドバイスまでする檸檬が生意気で気に食わない両さんは、ゲテモノの食材を扱っている店に連れていく。しかし、上野の漢方薬局などにも出入りし、食通の檸檬はまったく動じない。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、磯鷲早矢、早乙女リカ
味にうるさい檸檬が弁当の味見をする話。
この頃の檸檬はキャラがまだ定まっておらず、不愛想で生意気で可愛げがないというキャラ。口調も「～ござる」という場面がある。（以降、そんな口調は出てこない）
生意気な檸檬をギャフンと言わせようと両さんが考える展開も、以降の両さんと檸檬の父子のような関係からするとちょっとあり得ないパターン。
檸檬がもっと子供っぽいキャラとして描かれるのは、例のハムスター回、123巻「檸檬が泣いた日…の巻」から。
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こちら葛飾区亀有公園前派出所 123【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
●両さんの恋煩い！の巻
ストーリー
超神田寿司から鯉の幼魚をもらった両さん。良い鯉は高値で売れると知ると、部長に飼い方を聞き、寮内で飼育を始める。
始めは寮の自室に水槽を置いて飼育していたが、より大きい鯉を求め、新潟県の小千谷まで買い付けに行き、寮の共同風呂を飼育場にし、本格的な養鯉業になっていく。さらに大きい水槽が必要となり、寮の横に100トン級の屋内水槽を作る。
両さんの開発した鯉は、一メートル近い巨大サイズで見事な三色の柄を持ち、「両津三色」のブランドで大ブームとなる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一、白浜カトリーヌ（寮母）
鯉を育てて販売する話。
タイトルこそ「恋煩い」だが「恋」ではなく「鯉」の話になっている。
前々回の「コイははかないものなのなのネンの巻」でのことを根に持たれており、部長から「生きた魚よりロボットを飼え」と言われてしまう。それでも性分なのか部長は色々と両さんに教えてくれる。
開発した「両津三色」はタフ過ぎて、アマゾン川でピラニアを食べるほど。
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鱗光（No．645（2021 9）） 錦鯉の専門誌 金子養鯉場／愛好家訪問／思い出の銘鯉 価格:1320円 |
「部長 ガットメールの巻」「あなたとだったらどこまでも！の巻」では部長がメールやペットキャラにハマり、「コイははかないものなのなのネンの巻」「両さんの恋煩い！の巻」では鯉絡みのネタになっており、2話ずつの構成が2本収録された巻。
この巻で、両さんは擬宝珠家と親戚であることが判明する。
個人的オススメは「“超記憶術”でメダリスト!?の巻」。
