「聖闘士星矢」では、そのパンチの速さがマッハや光速と表現される。
マッハ1よりはマッハ2の方が、マッハよりは光速の方が速いことはさすがに分かるが、その差がどのくらいなのかがイマイチ良く分からない。
そこで、グラフ化して拳の速度の差が分かるようにしてみた。
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白銀聖闘士以下の拳の速度
聖闘士には、下位から青銅聖闘士、白銀聖闘士、黄金聖闘士の階級が存在する。
青銅聖闘士の拳の速度はマッハ1、白銀聖闘士はマッハ2~5程との設定だ。
ここで比較対象として、聖闘士ではない人間の情報も加えてみようと思う。
ネットでボクサーのパンチの速度を検索してみると、明確なソースは得られなかったが、時速40kmほどだと出てきた。
秒速になおすと、秒速11mほどである。
1発のパンチで拳を動かす距離が、突き出して戻してでおよそ1m程度。
1秒間で数発撃てると考えれば、秒速11mというのは実際よりも多めではあるが、大きくは外れていない数値と考え、この秒速11mを採用した。
マッハ1に関しては、秒速340mを採用。
白銀聖闘士はマッハ2~5と幅があるため、最大値のマッハ5を採用した。
以上をまとめると、下記の結果となる。
ボクサー: 秒速 11m
青銅聖闘士: 秒速 340m
白銀聖闘士: 秒速 1,700m
こうして実際にグラフにしてみると、聖闘士は常人とはケタ違いであることが分かる。
そして、聖闘士の中でも青銅聖闘士と白銀聖闘士の差もまた相当あることが視覚化できた。
黄金聖闘士のデータを加える
さて、上記のデータに黄金聖闘士の値を加えてみようと思う。
黄金聖闘士の拳の速度は、光速だ。
光速は秒速で約30万km。
黄金聖闘士の速度の値を、上記の表とグラフに加えてみる。
ボクサー: 秒速 11m
青銅聖闘士: 秒速 340m
白銀聖闘士: 秒速 1,700m
黄金聖闘士: 秒速 299,792,458m
一応、補足しておくと、上記のグラフにはボクサー、青銅聖闘士、白銀聖闘士の値もちゃんと入力してグラフ化している。
それでも、値が小さすぎて無いに等しいグラフになっている。
前述のグラフであれだけあったボクサーと白銀聖闘士の差ですら、黄金聖闘士の前では無も同然である。
設定上、白銀聖闘士の中には琴座のオルフェのように黄金聖闘士に匹敵するといわれる実力者もいることになってはいるが、この差を見るとムリな気がする。
物語本編では、星矢たち青銅聖闘士が黄金聖闘士に勝利を重ねている。
しかし、数値で見ると黄金聖闘士の拳の速度は、青銅聖闘士の約88万倍。
とても勝てる気がしない。
それでも勝つのが「聖闘士星矢」というマンガだ。
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光速の拳は回避することが可能か?
我々が目も前に立った相手の姿を見ることができるのは、相手に当たった光を目の網膜で捉えるからである。
しかし、光速の拳は、その光と同じ速度で接近してくる。
相手の拳に当たった光が我々に届いたのと同時に、拳も届くことになる。
目で見て回避することは理論上、不可能だと思われる。
だが、「聖闘士星矢」では自身の内にある小宇宙を燃やすことによって、六感を超えた感覚“セブンセンシズ(第七感)”に目覚めることができる。
視覚では捉えられない光速の拳もセブンセンシズなら、捉えられるのかもしれない。
作中では、光速の拳を回避するどころか手で受け止めている。
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「聖闘士星矢」の魅力
「聖闘士星矢」はマッハや光速の他、絶対零度といった物理学用語が使用されている。
それ以外にも、生物学用語、神話・伝承など、多岐にわたる用語を使った理論で、対戦相手がいかに強力な敵であるか表現される。
しかし、それらの理論も、星矢たち主人公側のキャラは、小宇宙という名の気合と根性でねじ伏せて勝利してしまう。
もしこの記事を読んでいる方が、「聖闘士星矢」未読であるならぜひとも読んでいただきたい。
この気合と根性で、理論をねじ伏せるカタルシスが得られるはずだ。
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