「こちら葛飾区亀有公園前派出所」142巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2004年11月発売）
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●爆走トラッカー両さん!!の巻
ストーリー
両さんは運転の腕を活かし、運送会社でバイトをするが、その会社が倒産。仕事はなくなるが、退職金代わりにトレーラーヘッドをもらうことに。評判の良かった両さんは、個人で運送の仕事を請け負うようになる。
ある日、港に仕事に行くと、他のトラック野郎たちが納期までの短さと荷物の難度から断られていた仕事があり、両さんは報酬からその仕事を受ける。その仕事とは、巨大なシャンパンを揺らさずに葛飾区の会場まで運ぶことだった。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、屯田五目須（署長）、擬宝珠纏
両さんがトラック野郎の仕事をする話。両さんがバイトしていたポコペン運輸会社は、親会社の事業縮小で倒産となり、社員たちは親会社に戻れたのだが、社長の恩情によりバイトや契約ドライバーのために担当の車がプレゼントされることになったのだった。
巨大シャンパンを運ぶ仕事の報酬は6万円。両さんのこれまでの副業に比べたら、報酬がかなり少額な方。
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●愛（!?）の東北二人旅の巻
ストーリー
署内の両さんの元を早矢が訪ねてきて、相談があると言う。東北に一緒に旅行に行って欲しいと言うのだ。東北は初めてで一人では心配という早矢。旅館も同じ部屋で構わないと言われ、両さんは有頂天に。
当日、ウキウキで待ち合わせ場所の東京駅に赴くと、そこには早矢の父の剣之介の姿が。両さんの早とちりで、剣之介との二人旅だったのだ。
厳格な剣之介と二人きりの旅行は相当ハードで、さすがの両さんも疲弊していく。
主な登場人物
磯鷲剣之介と二人で東北旅行をする話。剣之介は礼儀作法に厳しいだけでなく、食事にもうるさい。睡眠はわずか15分ほどで、日課の朝と夜の鍛錬はメチャクチャハード。
物語冒頭、うさぎ型の新葛飾署に広告を勝手に入れて、両さんは広告代を稼いでいた。「超神田寿司」「スーパー電子」「少年ジャンプ」などが広告主。電極スパークはともかく、夏春都も広告出稿するのは意外。夏春都には無許可かもしれないが。
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●両さん流ＤＶＤレコーダー活用法の巻
ストーリー
キーワードを入れただけで関連するテレビ番組を自動録画してくれるDVDレコーダーの存在を知った両さん。中川の会社で開発した全自動DVDレコーダーのモニターになる。
「エロ」や「アダルト」「裸」のキーワードを入れるが、アダルト関連はプロテクトがかかって検索できない。「エロい」が「エグい」、「やらしい」が「やさしい」に変換されて検索され、両さんは激怒。
一方、エロ仲間のお茶屋の藤田から頼まれ、両さんは大量のエロビデオをそのレコーダーでDVDにダビングする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、擬宝珠纏、左近寺竜之介、屯田五目須（署長）、藤田
キーワードで自動録画するDVDレコーダーの話。本田はアニメ関連、左近寺はアイドルの名前で、自動録画機能を使いこなしていた。
この回の新葛飾署（うさぎ型）には、「こち亀」の春の増刊・極が制作中であるとの広告が描かれている。
エロ番組が大量録画されていると思い、ワクワクで署から帰宅するも、思った番組ではなかったと知った時の両さんの表情とキレっぷりが面白い。
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●人生相談まかせなさいの巻
ストーリー
ラジオ局・新江戸前放送での両さんの人生相談が好評。高聴取率を取れていることと、両さんの人生相談で大成功した人たちが世間で評判なことから、ラジオ局は両さんの言いなり。
500回スペシャルでハワイからの生放送、ハワイには一週間前からの前乗り、放送中にスカイダイビングと両さんはわがまま放題を言う。
主な登場人物
ラジオの人生相談でハワイから生放送をする話。両さんの人生相談は「がんばれよ」の一言しか言わないなど、適当過ぎる人生相談なのだが、なぜかラッキーで上手くいっていた。
スカイダイビング中に風に流され、真珠湾の慰霊施設であるアリゾナ記念館に直撃し、記念館を破壊するという国際問題になり得るハプニングを起こすが、あまり大ごとにはならずにすんでいた。実際にあったら大ニュースになっているところ。
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●アルバイト大騒動（パニック）!!の巻
ストーリー
強面で堅物の法条が意外にも女子中学生とメールをしていた。東大出の法条は家庭教師のバイトをしていて、教え子とのメールだった。
法条がバイト先を見つけたのは求人サイトからだったが、同じサイトを利用している両さんの元には法条とは違い、工事現場の作業ばかり。
両さんと法条は高報酬のバイト先を探すも、ある日、それぞれの行先を間違ってしまい、両さんが家庭教師のバイト、法条が工事現場に行くことになってしまう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、法条正義、屯田五目須（署長）、白鳥麗次
両さんと法条がそれぞれバイトをする話。両さんがクレーンでの高所作業中に、ポルシェに乗った白鳥麗次を見つけ「あいつには金貸してあるんだ」と、クレーンから白鳥を取り立てするシーンがある。見栄を張りがちな白鳥が両さんからお金を借りているのが意外。
両さんと法条がバイトをするのは、188巻「がんばれバイト君の巻」でも描かれる。公務員がバイトすることについては特に触れられていない。
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●わしの城！の巻
ストーリー
城好きな部長の誕生日プレゼントとして、中川建設が9000億円の費用と6年の歳月をかけて再現した安土城をプレゼント。
実際に住んで、10年間、城に住んだ感想をレポートするのが条件にはなったが、部長は大喜び。それまで住んでいた家も売ってしまう。部長は、織田信長の気分で酒を飲み、かがり火を焚いて、一番風呂を楽しむ。
主な登場人物
部長の誕生日に安土城をプレゼントする話。この話での部長の誕生日は5月10日の設定（部長の誕生日は変動制）。部長が「安土城が好きだぁぁ」と叫んでから、中川が城を用意するまで6年が経過する（すぐ次のコマで6年が経過）のだが、その間の変化がほとんどない。
この話で部長は自宅を売却する設定ながら、これ以降、何事もなく千葉に自宅があることになっている。
部長が城に住む話なのに、部長の奥さんはまったく登場しない。
ラストは、両さんがノーダメージで、部長と中川が抜け殻のように落ち込むという珍しいパターン。
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●一心同体!?の巻
ストーリー
賞金100万円が手に入るテレビ番組「体力王選手権」に両さんが、同じく賞金が入る「頭脳王選手権」に東大出の法条が、それぞれ参加しようとする。ところが、番組がリニューアルし、次週からは両方の能力を合わせた「パーフェクト選手権」（賞金500万円）に変更。両さんと法条はどちらかなら自信があるも、体力・学力の両方では勝ち目がない。両さんは、法条を肩車し、二人で一人のふりをして優勝を目指す。
主な登場人物
両さんと法条が体力と学力を問われるテレビ番組に出る話。体力面では米俵をかついで2000mマラソンなどをするのだが、両さんは法条を担いだ上に米俵も持って、トップでゴールするという強靭的な体力を見せる。
終盤、絶叫マシンなどが苦手な法条が泣き叫びながらも、過酷な試練をこなしていくところが見どころ。
ライバルとなる知力・体力を兼ね備えた現役東大生のキャラ名は「本郷三四郎」。元ネタは東大のある地名の本郷と夏目漱石の小説「三四郎」。
この回の新葛飾署には「こち亀」JC140巻が制作中との広告が描かれている。
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●夢の豪華客船!?の巻
ストーリー
部長が豪華客船の旅を探しているのを知って、両さんはネットで見つけたハワイまで往復20万円の豪華客船のツアーを部長に教える。
中川は当該の豪華客船は太平洋ルートは通らないことと、安すぎることから怪しむが、両さんの薦めで部長は申し込み。しかし、それは詐欺サイトだった。
両さんは、バイトしていた工事現場などから流用した映画のセットの一部（船首のみ）や拾ってきた粗大ごみを用いて、部長夫婦に豪華客船の旅を偽装で体験させる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、法条正義、大原良子
豪華客船旅行を偽造する話。中川が協力してくれれば、代替案を何とかしてくれそうなものだが、話が決裂したため法条を相方に両さんが自力で誤魔化そうとする。
ずっと両さんと法条がアテンドし続けている時点で不審しかないのだが、なぜか怪しみながらも部長夫婦は終盤まで疑ってなかった。
後に181巻「夢の世界一周クルーズの巻」では、中川が部長夫妻を本当の豪華客船旅行に連れていく。
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●やけの大食い!?の巻
ストーリー
署員たちと行った回転寿司の大食いチャレンジで、20分以内に30皿を達成した両さん。同時にもう一人達成者がおり、それは意外にも小柄な婦警の乙姫。男性署員と女性署員の間で、どちらがより大食いか論争になり、後日、決着をつけることに。
だが、その寿司対決の予定の週は、テレビの大食いチャンピオンの収録が2番組予定されていた。どれも別日なので問題ないと思っていたが、その2番組の収録日がどちらも変更になり、寿司対決と同じ日になってしまう。
乙姫との大食い寿司対決、大食い番組2番組を掛け持ちで挑戦するはめに。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、法条正義、乙姫菜々、早乙女リカ、擬宝珠檸檬、擬宝珠夏春都、磯鷲早矢、磯鷲剣之介
大食い対決が同日にバッティングしてしまう話。対決3つの他、テレビ局の弁当もうっかり食べてしまい、さらに磯鷲父子、夏春都・檸檬とも道中に遭遇し、すき焼きを計25人前奢られることになる。
大食い番組2番組はそれぞれ別の局の番組だが、片方のテレビ局の外観には球体展望室があり、フジテレビっぽい。
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オススメは「両さん流ＤＶＤレコーダー活用法の巻」と「一心同体!?の巻」。
前者はエロ番組が録れていなかったときの両さんの顔が、後者は過酷なレースで心身困憊になっている法条の顔がシンプルに面白い。
