映画「君たちはどう生きるか」を観てきたので、感想を書いていく。
現時点では、公式からほとんど情報が出ていないので、何を書いてもネタバレになってしまう。
その点はご了承いただきたい。
大まかな内容
さて、まずはざっくりとした簡単なあらすじを下記に記載する。
戦時中に都会から疎開してきてクラスに馴染めなかった少年が
様々な体験を経て
「ちゃんと友達を作ります」と決意する。
以上が、本作の大まかなあらすじである。
といっても、上記の文章で表現できているのは、冒頭の15分くらいと最後の3分くらいの内容でしかない。
映画の本編は、上記で詳細を記載しなかった「様々な体験を経て」の部分である。
この部分の説明が難しい。
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「風立ちぬ」かと思ったら「千と千尋」だった
この映画の説明が難しい理由のひとつは、事前情報がなかったため、どんなジャンルの話か観る前には分からず、観ている間に印象が変わっていくことにある。
最初、日本の戦時中のシーンから始まるので、戦時下にいた一人の少年を描いた「風立ちぬ」に近い作品の印象を受ける。
しかし、途中からファンタジー要素が入ってきて、主人公は「千と千尋の神隠し」のような異世界に入り込んで大冒険を繰り広げる展開になる。
そして、最終的には「ハウルの動く城」のようなラストを迎える構成になっている。
そして、この「千と千尋の神隠し」のような異世界のパートが、ありきたりな異世界の描き方ではなく、細かい説明もないので、難解な印象を受けた。
(「千と千尋」が和風な雰囲気だったのに対し、今回は洋風の雰囲気が強めの異世界)
この異世界パートに関しては、様々な考察の文章や動画が今後数多く作られていくことだと予想される。
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「君たちはどう生きるか」の原作小説とはまったくの別物
「君たちはどう生きるか」は元々、吉野源三郎の小説のタイトルだが、ストーリーはまったくの別物である。
主人公の少年が、同作の小説を読んで涙するシーンはあるが、そのぐらいなので、特に予習で読んでおく必要はないと思う。
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声優陣は豪華
事前情報がないので、声優陣の情報も公式には出ていない。
(公開後、非公式には情報が回っているが)
あまり多くない登場人物のほとんどが有名な人なので、聞き覚えのある声ばかりだ。
(ジブリ作品なので、ここでの有名とは声優として有名という意味ではなく、ドラマ・映画などに出ている俳優として有名という意味)
観客としては、最後のエンドロールで声優の正体を知ることになる。
そのため、「あの役があの人だったのか!」と上映の最後に気付くので、もう一回観て確かめたくはなる。
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ジブリのアニメはやはりハイクオリティ
ジブリ作品は、派手な見栄えのするシーンでなくても、アニメーションの表現がやはりハイクオリティである。
本作の序盤でも、人力車を自転車で牽引するいわゆる輪タクが登場するのだが、この車に荷物を載せたり、人が乗ったりする際の車の沈み込み具合が、やたらとリアルだったりする。
他のアニメ作品だと、そこまで力を入れて描かないだろうところまで、きっちり描いているのがやはりジブリアニメだと感じた。
ストーリーだけでなく、このアニメーションの動きだけでも観る価値があると思う。
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ものすごく簡単に説明しようとすると、上記に書いたように少年が友達を作ると決意をするだけの話である。
だが、それだけでは説明できない奥行きがある作品だと思う。
観直すことで新たに発見できることが、いくつも出てくる作品ではないかと感じた。
(一回しか観ていないけど)