「こちら葛飾区亀有公園前派出所」125巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2001年6月発売）
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●京都ものがたり① うわさの二人旅の巻
ストーリー
料亭で修業をしている長男・憂鬱の「味の鑑定」のために檸檬は京都に向かうことになり、両さんが付き添う。
京都への新幹線の旅の途中、お年寄りに親切にしたがために檸檬が名古屋駅のホームで新幹線に置いていかれてしまう。途中で気付いた両さんは新幹線を強引に途中下車し、無事に檸檬と合流する。
何とか京都の料亭にたどり着いた二人は憂鬱と対面。憂鬱は纏が男っぽく育ってしまったのは兄の自分のせいだと泣きじゃくる。
主な登場人物
檸檬と京都に行き憂鬱に出会う話。
駅を出発してから間がないとはいえ、新幹線のトイレの窓を外して走行中の状態から飛び降りる両さんはワイルド過ぎる。その飛び降りで服がボロボロになったため、名古屋駅でも京都駅でも誘拐犯に間違われて警官に職質を受ける。
一応、日ごろから両さんはちゃんと警察手帳を携帯しているようである。怪しまれることが多いからかもしれないが。
憂鬱は酒を飲むと名前のとおり憂鬱になってしまう設定が明かされるが、憂鬱の出番自体が少ないので、この設定はそれほど生かされない。
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●京都ものがたり② 両津捕物帳！の巻
ストーリー
京都に滞在中の両さんと檸檬は、檸檬が時代劇好きのため映画村を訪れる。映画村のセットや土産物に上機嫌の檸檬。
二人がお姫様と侍の姿に紛争して映画村を散策中、指名手配の窃盗グループを見つける。撮影用の馬を借り、侍姿のまま窃盗犯を追いかける両さん。
その様子が、たまたま生放送の中継をしていたテレビに映ってしまい、全国放送される。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須（署長）、擬宝珠檸檬、擬宝珠憂鬱、擬宝珠纏
前回からの続きで、両さんと檸檬が映画村を訪れる話。
4歳の檸檬は、時代劇を見始めたのが1年前からと、歴は短いが、嵐寛寿郎を知っていたりと、両さんより時代劇に詳しい。その割に漢字で自分の名前「檸檬」が書けなかったりと年相応なところもある。
窃盗犯逮捕まではお手柄だったのに、そこで調子に乗ってしまうのが「こち亀」。
作中で撮影をしている水戸黄門に出会うが、現実ではこの頃は黄門様役が佐野浅夫から石坂浩二に変わった時期。
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価格:759円 |
●京都ものがたり③ 憂鬱の憂鬱の巻
ストーリー
京都に来た本来の目的である憂鬱の「味の鑑定」をする檸檬。
味については問題がなく、胸をなでおろすが、客足が落ちていることが料亭「超雅（ちょうみやび）」の問題だった。
両さんはお色気路線などを提案するも、料亭らしくなく、どのアイデアも却下。それでも両さんのアイデアがきっかけで安価なメニューを出して評判となる。
一方、両さん伝いに憂鬱が、纏が女らしくないことを気にしていることを知った纏と夏春都は京都に向かう。
主な登場人物
憂鬱の問題を解決する話。京都三部作の最終話。
76巻「浅草七ツ星物語の巻」に登場した女座長の琴音の話題を両さんが口にすると、檸檬からは「彼女か カンキチの？」とツッコまれていた。
両さんの想像の中で、中学生の檸檬がコギャルになっている姿が登場する。性格はともかくツインテールのままなので、姿の違和感はそれほどない。
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●人生リセット！の巻
ストーリー
京都から戻ってきた両さん。
檸檬と寺巡りをしているうちに、警察官に向いていないのではと思い始めた両さんは、もっとクリエイティブなことをしたいと言い出す。
部長に言い負かされた両さんは、中川の会社でデザイナーとして働き始める。しかし、わいせつなフィギュアを作って逮捕。芸術カメラマンになるもポルノで逮捕されてしまう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠夏春都、擬宝珠憂鬱
警察官を続けるべきか思い直す話。
デザイナーとなった両さんは「ピエール両津」という怪しげな名で、適当に作った造形品を作品として言い張る。そんなので良いなら誰でもデザイナーになれてしまうレベル。
この回から、超神田寿司にはバイトではなく正社員の扱いになる。ニコニコ寮も引き払い超神田寿司に住み込みとなる。公務員の兼職は禁じられているため、警察官としては両津勘吉、寿司職人としては浅草一郎の名義で働くことになる。浅草一郎の戸籍は知り合いから買ったらしい（犯罪）が、謎過ぎる。
公務員は不況下に安定しているから警察官は辞めないと言い切る両さんだが、減俸に次ぐ減俸で雀の涙の給料だから辞めても別に良いような気がする。
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●擬宝珠一家VS電極一家！の巻
ストーリー
両さんは本格的に超神田寿司に就職。警察寮を引き払い、擬宝珠家に移り住む。
その擬宝珠家に電極スパーク・プラスの父子が訪ねてくる。プラスの檸檬目当ての訪問であったが、両さんが寿司職人になっていたことに驚くスパーク。
スパークは、夏春都に挨拶をすると、機械で寿司を作るスシロボット、パチンコでネタを選ぶゲーム感覚のパチずし、包丁研ぎの人間型ロボット「研ぎ師くん」など自社製品を売り込む。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、擬宝珠夏春都、擬宝珠檸檬、電極スパーク、電極＋、白浜カトリーヌ（寮母）
電極スパークが擬宝珠家に製品を売り込みに来る話。
意外にもスパークは夏春都にちょっと気に入られる。この辺の興味の持ち方は勘兵衛に似ているのかもしれない。
寿司職人としてのスケジュールは、休みなし、睡眠時間2時間という過酷なもので、どこで警察官の勤務ができるのか分からないほど。一応、警察の方は夜勤中心らしいが、勤務体制はその後ウヤムヤになる。
部長、中川、麗子、本田は、両さんが寿司屋をすぐに辞めると予想していたが、連載終了後までずっと寿司屋兼業のままだった。
寮のおばさんもすぐ戻ってくると予想し、部屋は当分空けていたが、結局、他の人が入ることになる。
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●一生忘れられない日！の巻
ストーリー
両さんはネットで販売するための実物大M3中戦車のペーパークラフトを派出所で製作していた。紙とはいえ、実物大なのでかなりかさばる量。
そのペーパークラフトが部長にゴミと見なされ捨てられてしまう。
仕返しとして爆竜大佐に、解体工事と称して派出所にサイドワインダーをぶち込んで欲しいと要望する両さん。
しかし、大佐に依頼した翌日は3月3日で両さんの誕生日。派出所のみんなから50インチのプラズマテレビやゲームソフトをプレゼントされ、捨てられたはずのペーパークラフトも廃品ゴミの中から回収。みんなからの愛情を感じた両さんは、あわてて大佐に中止の電話をする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、麻里愛、左近寺竜之介、爆竜大佐、ジョディー・爆竜・カレン
実物大戦車のペーパークラフトを捨てられたことから復讐しようとする話。
冒頭では、「えんぴつ対談」という短い文章で対話する子供の頃の授業の思い出が語られる。このとき両さんが麗子に書いたのが「パンツの色は？」という普通にセクハラの文章。
この回では、玉子型のチョコの中にミニチュアが入っているチョコエッグに似ている「戦タマ」というのが出てくる。本物の玉子の中にミニチュア戦車が入っているものなのだが、どうやってミニチュアを玉子の中に入れたのかは不明。
今回、爆竜大佐からプレゼントされた戦車シェリダンは、132巻「独立!! 警視庁戦車隊の巻」で再登場する。
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こちら葛飾区亀有公園前派出所 132【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
●わしは世界のカード王！の巻
ストーリー
賞金目当てに「遊☆戯☆王」カードなどの大会に出ている両さんは、レアなトレーディングカードも集めていた。
幕張メッセでカードコンベンションであるため、本田と一緒に参加するも、マニアたちの熱気に圧倒されるのだった。
老舗カード屋の「アキバまにあ堂」が潰れるとのことで、在庫のカード2万枚を両さんが価格50万円で譲り受ける。ネットで販売を開始すると、「仏像トレカ」など両さんですら知らないマニアックなカードが売れると知り、両さんはオリジナルで「婦警トレカ」を作って販売を始める。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人
トレーディングカードの話。
メッセでのコンベンションでは「AVお宝美女」、バイクの「エンジン」、銃弾の「火薬」のトレカなどマニアックなトレカが登場する。この回の作中には1カットも姿を見せないが、銃弾の「火薬」トレカはボルボが集めているらしい。
「まにあ堂」から譲り受けたトレカは、ネット販売以外にも直売店を超神田寿司内に開店させて販売。本田を店番にしているが、高確率で本田は夏春都に見つかって怒られていると思われる。
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価格:811円 |
●超神田寿司の“のれん分け”の巻
ストーリー
超神田寿司に就職した両さんは、一番の下っ端として夏春都にしごかれていた。
そんな超神田寿司に爆竜大佐とジョディーが現れ、寿司職人としての修行をジョディーにして欲しいと頼んでくる。
和包丁の経験はないが、サバイバル生活でナイフを使っての魚捌きのテクニックはあるジョディーの飲み込みは早く、米軍空母内で臨時寿司店を開くまでになる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、擬宝珠夏春都、擬宝珠纏、爆竜大佐、ジョディー・爆竜・カレン
ジョディーが超神田寿司で修業をする話。
冒頭では、普通10年かかる修行を凝縮して3年のスケジュールにしているため、両さんの寝る暇がないという話をしていたのに、ジョディーはあっさり一週間で寿司修行を終えている。この回以後、特にジョディーが寿司を握っている描写は出てこない。
超神田寿司は、ジョディーが乗艦のカール・ヴィンソンだけでなく、エンタープライズ、キティホーク、ニミッツといった他の空母でも寿司店を出すことに発展していく。
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寿司修行3カ月でミシュランに載った理由【電子書籍】[ 宇都裕昭 ] 価格:1430円 |
●浅草物語 望郷編
ストーリー
両さんは、出所したはずの旧友で元ヤクザの村瀬と2001年の正月に浅草神社で会う約束をしていたが、村瀬は現れなかった。
新聞の記事から村瀬が不動産会社を経営している情報を得るも、前の罪状が不動産詐欺だったことから心配になる。
村瀬の会社を訪ねると、「世の中 金だよ」と吐き捨て、村瀬は両さんにつれない態度を取るのだった。
主な登場人物
読者からも傑作と評判の高い57巻「浅草物語の巻」の続編。
出所してヤクザから足を洗ったはずの同級生・村瀬のその後の物語が描かれている。
ギャグはまったくなく、終始シリアスなストーリー。（しいて挙げると寺井のセリフくらい）
最後の村瀬のセリフがとても人間くさくて良い。
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こちら葛飾区亀有公園前派出所 57【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
檸檬との京都旅三部作の他、「擬宝珠一家VS電極一家！の巻」、「超神田寿司の“のれん分け”の巻」と擬宝珠家がらみの話が多い巻。
この巻から、両さんは擬宝珠家に住み込み、超神田寿司で本格的に働くことになる。
警察官と寿司職人の二足のワラジとなるが、話によってはそれ以外にも様々な職業に就くし、仕事を放り出して長期遊びに行くことも。
いったい、どんなスケジュールで働いているかはナゾ。
