「こちら葛飾区亀有公園前派出所」190巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2014年6月発売)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 190【電子書籍】[ 秋本治 ]
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●艶歌ロイドの巻
ストーリー
189巻の「ボーカロイドの作り方の巻」で開発した両さんの怒鳴り声のボーカロイド「りょーつっぽいど」がアジアで大ブームに。アジア各国で両さんの声の演歌や音頭が大量に作られていた。勘兵衛にグッズの版権管理を依頼した両さん。アジアでコンサートツアーが行われることになり、両さんはその物販で儲かる算段だったのだが、機材の不調によりコンサートが中止になりかけてしまう。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、両津勘兵衛
本来は両さんの姿を模したCGキャラと、両さんの声で合成したボーカロイドの歌声を流す予定だったが、機材の不調により、両さんが生身でやることになる回。疲れないCGの代わりに40曲ノンストップで歌い続ける。
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●学びの時代の巻
ストーリー
子供に習い事をさせる擬宝珠家では、檸檬も1歳から様々な習い事をしていた。幼稚園受験のための学習塾ナーサリーにも2歳のころに通っていた檸檬は、そのクラスで2位の好成績を修めていた。ある日、テストの最中に檸檬はいつも成績1位の美咲鈴にバケツの水をかけてしまう。そのことで檸檬はナーサリーを辞めることに。
主な登場人物
両津勘吉、擬宝珠夏春都、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠蜜柑、擬宝珠桔梗、雪丸
幼稚園児の現在よりも幼いころの檸檬の話の回。月曜は茶道、華道、火曜は書道、日本画、水曜は体操、プール、木曜はエレクトーン、三味線、金曜は和菓子作り、日本料理、土曜はお琴、長唄と、檸檬の習い事のスケジュールがエゲつない。
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●GPS飛行艇の巻
ストーリー
両さんたちは、ラジコン飛行機を使う「東京飛行機倶楽部」が設立。ラジコン飛行機にソーラーパネルやGPS、カメラを装備させ、100時間以上の長距離飛行をするのだ。その倶楽部で、スポンサーがつき日本からハワイまでの長距離飛行レースを開催することに。優勝賞金10億円を目当てに両さん、電極親子の飛行機が参加する。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、電極スパーク、電極+
ラジコン飛行機の長距離レースの回。本編の日本ーハワイ間のレースをする前に、千葉の館山ー新島間飛行レース、日本海横断レースが行われているという設定。日本海横断の対岸は外国なので、こっそり行ったがネット上で騒ぎになった。
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●スマホ競争の巻
ストーリー
「スマホ」が何だか分からない部長。自分には関係ないと思っていたが、署長と行ったスナックでガラケーをバカにされスマホに変えることを決意。娘の夫で米国のIT企業に勤める英男に頼み、2年後に発売予定のスマホを入手。スマホに関する知識も英男に教えてもらい、スナックや署内で自慢して回る。しかし、うっかりスマホを初期化してしまい……
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須(署長)、擬宝珠纏、磯鷲早矢、麻里愛、角田(大原)ひろみ、角田英男、角田大介
新しい物に疎い部長がスマホデビューをする回。一夜漬けで覚えただけなのに、LINEを知らない署長をバカにするなど部長が調子に乗ってしまう。しかし、IT企業勤務の身内がいるからといって、2年先に発売予定のスマホは手に入らないだろう。
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●サクラよりイチゴの巻
ストーリー
高級イチゴの価格を知った両さんは、農家出身の残念に高級イチゴの開発をさせる。葛飾区で桜の品種を作っている大学教授に、香りのするソメイヨシノ、冬桜を春に咲かせる薬品、紅白の桜などのサンプルを見せて、開発研究費を詐取し、その開発研究費でイチゴの開発をするのだった。残念の独学の勉強の甲斐もあり、高品質のイチゴが完成する。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、凄苦残念(法条正義)
高級イチゴを残念に作らせる回。桜の開発研究費をだまし取っておいて、それがバレる前に住み家の寮を引き払う手際は、警察官ではなく完全に詐欺師のやり方。開発したイチゴの名前も「美人姫」でなく「美人局」、「ももいちご」でなく「毛毛いちご」、「あまおう」でなく「あほおう」というヤバい名前ばかりだった。
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●根画手部の日々厄日の巻
ストーリー
エリートで能力も高いがネガティブすぎる根画手部(ねがてぶ)を、沖縄でのエリート警察官のシンポジウムに参加させるため、署長の命で両さんが彼を連れていくことに。飛行機を前に、「墜ちるかも」「ハイジャック犯が乗ってきて知らない国に連れていかれる」と根画手部のネガティブな言動にあきれる両さんだったが、同じ機内に本当のハイジャック犯が乗っていた。
主な登場人物
心配性過ぎる根画手部が飛行機に乗ってハイジャックに遭ってしまう回。飛行機に備え付けの緊急用ゴムボートや酸素マスク、パラシュートを信用しておらず、自前の装備を持ち込もうとする。
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●天翔る鳩たちの巻
ストーリー
神社で脚にゴム管を付けた飼い鳩を見つけた両さんは、持ち主に届けに行くことに。大がかりな鳩舎を持った鳩山家を訪れ鳩レースのことを聞く。お礼にレース鳩をもらった両さんは、鳩の飼育を始める。両津号と名付けた鳩を200kmのレースに出場させるが、両津号はなかなか帰還せず……
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人
両さんがレース鳩を飼育する回。鳩レースのプロセスなどについて詳細に語られており、オオタカやハヤブサに襲われたり、ケータイの電磁波の影響を受けたりで鳩の帰還率が下がっていることも言及されている。それにしても、鳩のことを教えてくれる少年の名が鳩山鳩夫というのは安易すぎる。
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●ハインケル刑事の巻
ストーリー
特殊刑事課から今度は灰無蹴流刑事(はいんけるけいじ)がやってきた。第二次大戦のドイツの爆撃機ハインケルの双胴機に乗ってきたハインケル刑事は、「ハイン蹴る!」とダジャレでキックをかますコテコテの関西人の双子だった。ハインケル刑事は、同じくハインケルに乗り、東京に来た「3人組」を追ってきたのだった。3機合体の「3人組」と2機合体のハインケル刑事と空中戦が勃発。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、御堂春、浪花署長、灰無蹴流刑事
ハインケル刑事登場の回。双子そろって2人でハインケル刑事と名乗っているが、一人一人の名前は出てこない。関西人のため、通天閣署とは仲が良い。ハインケル刑事は、195巻の「2014イコカ大阪の巻」にも登場するが、飛行機だけの登場。
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●電車で食べたいの巻
ストーリー
通勤電車の車内で牛丼を食べていたところを部長に見られた両さんは、そのことを咎められる。両さんは中川鉄道で食事用の車両を作るよう要請。中川の心配をよそに、意外にも好評だったため、今度は飲み屋ばかりを車内に入れた「男専用車輛」を作る。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人
電車内で食事をするべきではないというマナーの回。しかし、法律で決まっているわけでもなく、割と基準はあいまい。作中では、新幹線などの長距離列車、ボックスシート、クロスシートは食事してOK(たぶん)だが、ロングシートタイプの電車がNGなのではとの見解だった。
[書籍のメール便同梱は2冊まで]/電車でNO!! マナーの悪い乗客たち[本/雑誌] / 河村要/著
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「GPS飛行艇の巻」「天翔る鳩たちの巻」で賞金を手にすることはできなかったが、大損することはなかった。
「サクラよりイチゴの巻」での高級イチゴ栽培も、軌道に乗っていくので、この巻では両さんが金銭的な被害をこうむることはなかったことになる。