「こちら葛飾区亀有公園前派出所」185巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2013年4月発売）
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●迷惑な正夢の巻
ストーリー
父親譲りの仕事ぶりで、社長としてバリバリ活躍する中川だったが、実は小心な面もあり、朝のTVの占いもひそかに気にしていた。そんな中川の前で、両さんは変な夢を見たと言う。夢の中で、中川の会社の自動車がリコールになる、中川の会社の株が売られまくるのだが、現実でもその兆候が見られ、中川はあせる。
主な登場人物
読者から募集したネタがベースになった回。中川がヒゲを生やす、中川が破産し両さんと暮らすというのが読者の送ったネタだった。ニューヨークの高層ビルの窓にヘリで乗り付け、身軽にビルに乗り込みという中川の華麗な仕事ぶりが見られる。
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●レイコ変身の巻
ストーリー
彼女にするなら美人の方がよいと主張する両さん・本田に対し、外見で差別するのはよくないと反論する中川・麗子。派出所勤務終了後、劇団に女優として参加していた麗子は、休んだ女優の代役で太った女性の役をすることに。特殊メイクをした麗子は稽古の休憩中に街に出るが、普段の美人の麗子と特殊メイクの状態では、他人からの視線が異なることに気づく。自分の友人たちも、実は外見で対応が変わるのでは、と疑念を持ったところ、偶然にも両さんに遭遇してしまう。
主な登場人物
特殊メイクをしていた麗子を本人と気付かず、両さんが意気投合してしまう回。物語冒頭では、美人の方がよいと両さんが主張していたのが構成として巧み。
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●京都桜三昧の巻
ストーリー
署の花見が署長の都合で一週間延期に。しかし、予想より桜の開花が早くなった上、春の嵐に遭い、花見の当日には桜が散ってしまう。怒った両さんは仲間を集めストライキを計画。そこで中川は、早矢に京都での花見ができないか相談。地域で温度差があるのと品種が豊富なため、京都の中でも開花時期がずれるのだ。早矢の案内で京都の花見に出かける両さんたち一行だったが……
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須（署長）、磯鷲早矢
京都での花見に大喜びの両さんだったが、京都は桜の名所が多すぎるため、一か所につき2分間しか滞在できず、100か所近くを回る弾丸ツアーだったという回。京都っぽい食事として早矢が用意したのがギョウザライス。「この店の本店は京都ですわ」と言っていたので、「餃子の王将」だったのかもしれない。
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●小さな武士の巻
ストーリー
雪の日に檸檬が出会った犬は結局、超神田寿司で飼うことに。蜜柑の遊び相手になり、すっかり擬宝珠家に馴染む犬だったが、桔梗は「動物を飼うという事は責任を持つ事よ」と檸檬に言い聞かせる。檸檬はさっそく、両さん、蜜柑と公園に散歩に出かける。公園で大人同士のケンカが勃発、両さんは止めに入るため、檸檬たちから離れてしまう。子供と犬だけになってところに大型犬が近づいてくる。身の危険を感じた檸檬は蜜柑を連れて離れようとするが、大型犬は威嚇を続け……
主な登場人物
両津勘吉、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠夏春都、擬宝珠夜婁紫喰、擬宝珠桔梗、擬宝珠蜜柑、雪丸
雪の日に出会った犬に檸檬が雪丸と名付ける回。両さんが子供時代に、犬を6回飼って6回逃げられたこと、犬のご飯を食べたこと、犬に自作のソリを引かせていたことをバラされる。雪丸の名はジャンプ掲載時の読者企画で応募されたもの。
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●東京はしご酒の巻
ストーリー
出版社の企画で、「東京はしご酒」のレポーターのバイトをすることになった両さん。1日15軒回る予定ながら酒豪の両さんは全然平気。さらにガード下の大衆居酒屋でも銀座の高級店でも、普段からはしご酒の両さんには知り合いの店ばかり。企画を23区から多摩地域、都下の島まで範囲を広げるが、そこも両さんの顔見知りばかりだった。
主な登場人物
東京中の飲み屋ではしご酒をしまくる回。両さんはプライベートで1日150軒はしごしたことがあるとのこと。しかし、24時間で150軒回るには1軒あたり6分しかいられないのだが。
6000万円を飲み代に使ったことがあると語っているのは183巻の「草野球の星！両津選手の巻」のエピソードから。
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●中川の意外な弱点の巻
ストーリー
派出所で、両さんが赤ちゃんの蜜柑と子犬の雪丸の動画を麗子に見せていると、中川はなぜか動画を避け気味。中川は犬との思い出が強く、犬の健気な姿を見ると泣いてしまうのだった。渋谷のハチ公像や上野の西郷さんの犬でも泣いてしまうほど。一方の両さんはメカに弱い。小惑星探査機”はやぶさ”で泣いてしまうのだった。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠蜜柑、雪丸
中川の犬に対する反応が異常。「フランダースの犬」のパトラッシュの名前だけでも泣いてしまうが、人間のネロ少年に対しては無反応という徹底ぶり。両さんの涙腺にくるメカのエピソードも独特で、「天空の城ラピュタ」でロボットがゴリアテの砲弾で撃たれるところで泣くが、主人公たちには無関心。他には、ル・マン24時間レースのマツダ初優勝、1967年の富士24時間耐久レースのトヨタの3台同時ゴールインなど、両さんではなく、秋元先生の趣味の要素が強い気がする。
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●おれたち電波ハンターの巻
ストーリー
部長が古い短波ラジオを両さんに修理するように依頼。短波ラジオに興味を持った孫の大介に渡すためだ。両さんは無線マニアの弟・金次郎のところに持っていく。マニアックな両津兄弟の手により、部長のラジオは無事に直るのだったが、両さんのうっかりミスで修復不能の状態になってしまい……
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、両津金次郎、両津景子、両津京子、角田（大原）ひろみ、角田英男、角田大介
SONYのスカイセンサー5900（ICF-5900）が話の中心の回。両さんの弟・金次郎は性格が兄とまったく似ていないが、凝り性なところはどちらも同じ。終盤、壊れたラジオをごまかすために、こっそり両さんが声でフォローする様子は、昔、日暮の回で見たような気が……
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●下町タワー開業の巻
ストーリー
東京スカイツリーがついに開業。開業当日の展望デッキの予約抽選券が当たった両さんは、開業日がちょうど誕生日の部長にプレゼントすることに。スカイツリーの展望デッキで、部長夫妻を案内する中川。一方、その下の牛嶋神社では、両さんが友人の松戸とその母を連れてスカイツリーを見上げていた。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、大原良子、松戸半次
部長の誕生日と結婚記念日を中川がスカイツリーの展望デッキで祝い、下では両さんが松戸の母の全快祝いをする回。展望デッキの上の光景と下からの光景が同時に描かれている。地上から展望デッキ内にいる中川たちを肉眼で目視できる両さんの視力が異常すぎる。
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●宇宙エレベーターの巻
ストーリー
本田と宇宙エレベーターの話で盛り上がる両さん。本田の冗談だと思っていた両さんだったが、中川、麗子、残念に現実の技術と聞かされ、宇宙エレベーターの先駆けとなるべく行動に移す。絵崎教授の開発した植物の強壮剤で、異常に伸びる竹を素材に富士山の頂上で両津式宇宙エレベーターを建設。自力で作成の宇宙エレベーターは海抜1万メートルを超える。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、凄苦残念（法条正義）、絵崎コロ助
宇宙（軌道）エレベーターは現実に大林組がプランを発表し、「ガンダム00」にも登場した技術。両津式宇宙エレベーターは、異常に伸びる竹をまとめて組み上げる仕組み。巨大すぎる建築物は違法なのでは？ との中川の疑問に、「あれは竹が勝手に伸びているだけで自然の物で建築物じゃない」という両さん理論がさく裂する。
宇宙エレベーター建設構想｜大林組の広報誌「季刊大林」 (obayashi.co.jp)
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宇宙エレベーター ー宇宙旅行を可能にする新技術ー【電子書籍】[ 石川憲二 ]
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「迷惑な正夢の巻」では、中川の意外に小心な一面、と口ひげを生やした姿が、
「中川の意外な弱点の巻」では、中川と両さんの涙腺を刺激するポイントが垣間見れたりと、キャラの意外な側面が見られる巻。
「レイコ変身の巻」では、美人の方が良いと言いがちな両さんが、不美人の姿の麗子にも親切にする姿が見られる。
東京スカイツリーのネタは、建設途中の状態で何度か使われてきたが、この巻でようやく開業（2012年5月22日）する。
