「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の197巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2015年12月発売)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 197【電子書籍】[ 秋本治 ]
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●ワイルドローラーでGOの巻
ストーリー
次世代スポーツ関連の発表会で中川の会社が発表したのは、ローラースケートのタイヤにモーターを内蔵したワイルドローラー。両さんが試しに履いてみると直線で時速70キロをたたき出す。ワイルドローラー普及のイベントで、ワイルドローラーでのマラソン大会が開催され、1位は賞金100万円。両さんがレースでトップに立つが、途中で引ったくりの現行犯を目撃してしまう。
主な登場人物
賞金と警察官の職務との2択で、犯人逮捕を両さんが優先する回。いつもは賞金を選択するパターンが多いが、今回は珍しく、正義感で行動する。
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●超神田寿司ランド店の巻
ストーリー
超神田寿司が新しくできるレジャーランド内に半年間限定の支店を出すことになり、両さんが店長に。レジャーランドのプロデューサーと知り合いだった両さんは、寿司を使ったヒーローを作り出す。ヒーロー効果で繁盛するが、それを妬んだ同じランド内のハンバーグ・牛丼・ラーメン店もヒーローアニメを制作し、両さんに対抗する。
主な登場人物
両津勘吉、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都
最初は両さん自身が「新ヒーローすし五郎」になっていたが、途中からは役者を使った映画「回転寿司五郎」となり、5人のヒーローが寿司を食べて変身する内容となる。
負けるな! すしヒーロー! ダイナシーの巻 (わくわくライブラリー) [ 令丈 ヒロ子 ]
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●QRスタンプラリーの巻
ストーリー
鉄道好きの友人に3万円で頼まれ、両さんは駅を回るスタンプラリーに参加することに。駅の改札のどこかに隠れているQRコードを探し、スマホで集める仕組み。平日の午前中に開催されたため、ラッシュに巻き込まれる上、時間差で現れる指令に四苦八苦する。
主な登場人物
ラッシュアワーに巻き込まれたりしながらスタンプラリーをしていく回。スタンプラリーをするのがメインだが、新宿駅の群衆を眺めながら「勤勉すぎるぞ都会人 なぜそこまで一生懸命に働くのだ」と両さんが感傷的になる一幕も。
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●パンダカーの巻
ストーリー
浅草花やしきに纏、檸檬、蜜柑を連れてきた両さん。パンダが好きな蜜柑がパンダカーを気に入ってしまったので、両さんはパンダカーで園外に出てしまう。浅草の両さんの実家、上野動物園とパンダカーで回ると、注目の的に。さらに今度は両さん一人で、パンダカーに乗って関西に向かう計画を立てる。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、擬宝珠纏、擬宝珠檸檬、擬宝珠夏春都、擬宝珠蜜柑、擬宝珠桔梗、両津銀次、両津よね
コインを入れて歩行する四つ足のパンダカーの話。本来、花やしきの園外に出すのはダメだが、両さんは勝手に持ち出してしまう。課金装置からお金を取り出し、繰り返しコイン投入を行う、バッテリーを取り出し急速充電する、公道を走行する、など、やりたい放題する。
ダイカイCopeau ( コポー ) パンダカーに乗る コポタロウ 71059 6×6.1×5.8cm
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●TOKYO COFFEE NO MAKI
ストーリー
コーヒー店の増加やコンビニコーヒーのヒットと、日本人はコーヒー好き。そこでコーヒー豆には需要があると、両さんは国産のコーヒー豆の栽培を計画。東京都下の沖ノ鳥島の近くに電極スパークと海上コーヒー農園を立てる。豆の収穫に成功するも、アラビカ種より環境に強いが苦味も強いロブスタ種だったため、超苦いコーヒーができてしまう。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、凄苦残念(法条正義)、電極スパーク
国産のコーヒー豆を栽培する話。メチャクチャ苦いが、その特徴を逆に利用し、「ガツンと来る! 衝撃!」と売り出しヒットする。
ロブスタ種のコーヒーの魅力と特徴|Beans Express (beans-express.com)
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●春 三社祭に行くの巻
ストーリー
東京のお祭りに行ったことのない春を連れて浅草の三社祭に。中川の車を預かってもらったり、半纏を借りて神輿を担がせてもらったりと、両さんは地元の顔をきかせる。観光に来ていた外国人父娘に、両さんは声をかけ、祭りに参加させる。しかし、大勢の観光客の中で、この外国人父娘の娘の行方が分からなくなってしまう。
主な登場人物
両さんの地元の三社祭の話。偶然、助けた外国人がお忍びできていたアメリカNo.1コーヒーチェーンの社長だったという話だが、前回の話といい、この頃、秋本先生はコーヒーへの関心が高かったのかもしれない。
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●ドローン来襲の巻
ストーリー
ドローン技術が発達し、両さんは派出所にいながらにしてパトロールができるドローンを開発した。警視庁でもドローンの企画会議が行われ、両さんはカラスそっくりのドローン「バードロン」を提案。街中に自然に溶け込めるだけでなく、電線に止まって自動充電も可能。警視庁でも採用が検討され、実験として脱走犯役の両さんが逃げることに。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、雑学、警視総監
マルチヘリ(マルチコプター)の話は、これまでも出ていたが、今回はドローンの話。ドローンの定義はプログラムで自立飛行すること。最終的にドローンとの追っかけっこになった時点でオチは予想可能。
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●高級炊飯器の巻
ストーリー
長年使っていた物が故障したため、部長は炊飯器を買いに行くが、家電量販店に不慣れなので、両さんが付き添いに。数千円~15万円の価格差の炊飯器があるも、違いが良く分からず、優柔不断の部長は決断できない。結局、15万円の炊飯器に加え、精米機も購入し、高級な米を部長は堪能するのだった。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、大原良子
ハイテクメカには詳しい両さんだが、炊飯器は炊ければ良いので考慮するのは価格のみという興味の無さ。しかし、寿司職人としては、米の品質にこだわり、かまどで炊くというアンバランスさを見せる。
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●サイレントサバゲーの巻
ストーリー
サバイバルゲームに興味を持った雑巡査は両さんたちのサバゲーに参加。ただ今回のサバゲーは、なるべく撃ち合いをしない隠密行動ミッションのサバゲーだった。最初のラウンドでは、雑の思い切った行動が功を奏し勝利。次のラウンドでも手柄を立てようとはりきる雑だったが、そこは本物の立てこもり犯を相手に警視庁の特殊チームが隠密行動で突入しようとしている現場だった。
主な登場人物
隠密行動のサイレントサバゲーだから、初心者はボディアーマーでない方が良いというところまでは理解できるのだが、雑に渡されたのは、なぜかパジャマと銃の代わりのナス。
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●軍人刑事(ぐんじんデカ)の巻
ストーリー
特殊刑事課から新たに来たのは、軍人将棋の駒の恰好をした軍人将棋矢田郎兵衛(ぐんじんしょうぎやったろうべえ)。両さんや中川、他の警官たちも軍人将棋の駒の恰好をさせられ、立てこもり犯の現場に向かう。犯人に近づくために「ヒコーキ」の駒で、ひとっ飛びする作戦になるが、「ヒコーキ」の駒は両さんに割り当てられていた。
主な登場人物
将棋刑事、麻雀刑事に続き、何の役に立つのか分からない盤上ゲームの恰好をした軍人刑事。将棋、麻雀よりもマニアックな軍人将棋をモチーフにしているが、ルールは分からなくても、話の内容が分からないことはない。
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●京華の父の巻
ストーリー
有栖川京華はヤクザのスパイと潜入捜査官の二重生活を相変わらず続けていた。その父、有栖川慧二郎(ジョニー)も大学教授と遊び人のサーファーとの二重生活を満喫していた。ある日、海での撮影中に沖まで流されそうになった女優をジョニーは救出。後日、女優は教授の姿のジョニーとテレビのスタジオで再会するのだが、まったく気づくことはなかった。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、本田速人、有栖川京華、ジョニー(有栖川慧二郎)
こち亀の終盤期になって準レギュラー化した有栖川京華とその父・ジョニーの回。ジョニーは両さんの遊び仲間として出番が増えていく。京華のようなカッコ良い女性は秋本先生の好みなのかもしれない。
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●両津バス出発しますの巻
ストーリー
赤字で廃止になった路線バスを新葛飾署で復活することになり、その運転手を両さんがやるはめに。乗客はあまり多くないが、老人ばかり。バスでは通りづらい狭い道がルートの上、老人たちはワガママ放題。面倒見の良い両さんは、乗客の要望で病院に寄るなどルートを外れることが増えていき、いつしか区外のスカイツリーや日光まで行くことに。
主な登場人物
路線バスの運転手に両さんがなる話だが、その運行スケジュールは朝5:30~22:30。それを両さん一人で毎日運転するというなかなかのブラックな勤務条件。署長のムチャぶりもヒドい。
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●漫画原作の巻
ストーリー
両さんの知人の明日のびるは初めて連載を持った新人マンガ家。作画はのびるがするが、原作はヒットメーカーの石川GO衛門。しかし、売れっ子で週刊4本の連載を持つ石川から原作の供給はいつも遅れ、作画のスケジュールを圧迫。あまりに遅いので、両さんが代わりに原作を代筆。自分の原作と違う内容に激怒する石川だったが、その回の読者からの反応はとても好評だった。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、明日のびる、石川GO衛門
両さんがマンガの原作を代筆する話。読者目線の両さんの視点は的を射ており大ヒットを連発する。
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●ステレオ漫画の巻
ストーリー
ある日、目を覚ますと両さんの麗子の身体と精神が入れ替わっていた。中身が両さんの麗子は、アブダビでの社長業から交通課の勤務に。中身が麗子の両さんは、力仕事のバイトをこなすことになる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、早乙女リカ
見開きで右側ページが両さん(身体は麗子)のストーリー、左側ページが麗子(身体は両さん)のストーリーのステレオ漫画になっている。本編では入れ替わりの理由は明かされないが、扉絵で魔法使いのじいさんこと花山理香の仕業だと示されている。
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●配給会社事情の巻
ストーリー
ロサンゼルスの映画配給会社「EIGA」は大手でないため、大作映画を買い付けることができない。地味な映画しか買えない会社は、あの手この手でプロモーションを仕掛ける。そんな配給会社の一押しは愛犬と世界中を旅する冒険家の映画だった。この映画を実話ベースの設定にしようと、映像通りの冒険を実際にして本にすることに。その冒険家の役として両さんに白羽の矢が立つ。
主な登場人物
怪しげな映画配給会社の話。北京で制作したアニメ作品を「京アニ」(キンアニ)としたり、東京都(とうきょうと)のアニメを東京都(ひがしきょうと)アニメーションとしたり、一部の編集だけハリウッドで行って「ハリウッド映画」とするなど、ムチャな宣伝をする。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 公式設定集 設定資料集 イラスト集 原画集 京都アニメーション 京アニ
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●恋する京華の巻
ストーリー
二重スパイ生活の有栖川京華は、片倉原太の任侠映画が大好き。交通課でのパトロールの最中に、片倉原太の映画撮影現場に出くわし、ロケの追っかけをするようになる。ある日の撮影中、地元のヤクザが撮影のためのショバ代を払えと撮影クルーに絡んでくる。京華は話し合いをしてくると、ヤクザを人目につかないところに連れていく。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、屯田五目須(署長)、有栖川京華、片倉原太、一文字翔
有栖川京華が任侠映画のスターの追っかけをする話。京華メインの回だと両さんの出番が少ない。京華の内縁の夫、一文字翔は京華がスターに入れあげていても関心が無さげなのだが、本当に愛情があるのかはよく分からない。
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●ガチキャラレースの巻
ストーリー
ゆるキャラではないガチキャラが世界中から集まるマラソン大会に、両さんはピーボくんに代わる警視庁の新キャラの中に入って参加することに。新キャラ・メカピーボくんは、南部鉄による総鉄製で関節部はどこも15度しか動かないというハードな仕様。マラソンは東京から京都までの耐久レースで、途中、各県の珍祭りに参加しなければならない。両さんは現金をエサに見せられたため、身体を張ってレースに挑む。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須(署長)
各県の珍祭りは、神奈川ではしゅうまいをかたどった木型に入って坂を転がり、静岡ではグランドピアノを担いでサッカー、愛知では海老天の衣に入って、巨大天ぷら鍋の熱湯につかるといったハードなものばかり。署長と部長の両さんへのムチャぶりが鬼畜な回。
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「ステレオ漫画の巻」は、両さんと麗子の身体が入れ替わる話。
男女の入れ替わりが起こる映画「君の名は。」は翌年の2016年公開なので、時期は近いが特に関連はなさそう。
もっとも人格の入れ替わりのアイデアは、さらに以前から存在する。
おれがあいつであいつがおれで(角川つばさ文庫)【電子書籍】[ 山中 恒 ]
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