「こちら葛飾区亀有公園前派出所」108巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(1998年6月発売）
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こちら葛飾区亀有公園前派出所 108【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
●ケーキ屋れいちゃんの巻
ストーリー
借金返済のため、麗子のケーキ作りの助手をする両さん。
採算度外視で、味と見た目にこだわる麗子のケーキはブランドとなっており、麗子の知り合いのケーキ店でだけ数量限定で販売されていた。
そんな麗子ブランドのケーキを卸してほしいとデパートの人間が訪問してくるが、麗子は趣味で作っているだけなので、ケーキを卸す気はない。
両さんは、持ち前の器用さで麗子そっくりのケーキを作れるようになると、麗子ブランドのニセケーキを大量にデパートに卸す。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一、麻里愛、乙姫菜々
麗子のケーキのニセモノを作る話。
両さんは麗子に200万円の借金があり、時給800円で手伝いをすることになるのだが、それだと2500時間働かねばならない。
マリアと乙姫も麗子のケーキ作りを手伝っているが、彼女たちも時給を得ているのかは不明。
味にこだわりながら徹夜で100個ケーキを作る麗子の生産量も多いが、たいした設備のない警察寮で一晩1500個作り上げる両さんの生産量は驚異的。
ラストは、いつもの部長激怒パターンの感じで、麗子が武装ヘリで両さんを追いまくる。
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価格:2200円 |
●別人２８号くんの巻
ストーリー
顔がコンプレックスだった署員・模手内（もてない）は一念発起して美容整形し、ロン毛のイケメンに。しかし、イケメンになってデートにまではこぎつけられるも、デート経験の無さからフラれてしまう。
表情が硬く、正統派二枚目過ぎるので、再度整形することにし、両さんの友人で、実家がビューティークリニックの立石署の目太門比科忠（めたもん ぴかちゅう）に相談。目太門は、実家のクリニックで、しょっちゅう顔を変えている男で、修学旅行中でも顔を変えるほどだった。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、法条正義、目太門比科忠、模手内正男
男の美容整形の話。
イケメンに変わった模手内が出会いを求める方法が、ネットではなく雑誌の文通コーナーというのが今では考えられないところ。
目太門比科忠の名前の元ネタは、変身ポケモンの「メタモン」と「ピカチュウ」。目太門がメインとなる回は以降はないが、112巻「民宿よいとこ一度はおいで！の巻（前編）」、159巻「両津ブレンドコーヒーの巻」などで、両さんに忠告する役回りで登場。
目太門はこの回で、ロン毛の優男風だったのが、ラストでは白人男性風に整形で変わっている。しかし。以降の登場ではロン毛の優男風で統一されている。
中川がラストでつぶやく「ねずみのよめ入り」は、色々と婿を探すが最終的に同じねずみを婿にする民話。
【ねずみの嫁入り】あらすじをサクッと簡単にまとめてみた！｜3分で読める！昔話の簡単あらすじ (arasuji-m.com)
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整形した女は幸せになっているのか （星海社新書） [ 北条 かや ] 価格:946円 |
●麗子ドール ついに完成!!の巻
ストーリー
GIジョーなどばかりを扱う「両津ミリタリー堂」は、麗子フィギュア再販希望の多さから「両津美少女堂」に宗旨替えし、1/6麗子フィギュアを作成し、大ヒット。
第2弾の麗子フィギュア用のドールハウスのため、理由を付けて麗子のマンションを訪れ、実際の部屋そっくりのドールハウスを作り上げる。
だが、麗子の私物や使用済みの品がマニアで高く売れると気付いた両さんは、人形や関連商品の開発より、麗子の私物の横流しに注力するようになる。
主な登場人物
105巻「㊙麗子フィギュア発売中!?の巻」で等身大だった麗子フィギュアを1/6サイズで作る話。
着衣のフィギュアでは通常ないような下着まで作り込んでおり、ブラのホックまで再現するほどのクオリティ。このフィギュアはバンダイにより実際に製作され、連載1050回記念で300名にプレゼントされた。
本編の後に、このバンダイが実際に製作したことをバンダイの太田氏が報告にくるマンガが2ページ使われている。
麗子の私物を売る方法がネットではなくカタログ販売というのが21世紀ではないところ。
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価格:3740円 |
●遠い放課後の巻
ストーリー
両さんの母校・区立大門小学校が老朽化により取り壊されると知った両さんは、珍吉、豚平と一緒に母校を訪れる。
ピアノが上手だった同級生・姫野由紀子の思い出話を語っていると、音楽室からピアノの音が。弾いていたのは由紀子の娘・恵だった。
恵から由紀子が昨年交通事故で亡くなったことを聞いた両さんたちは、クラスで埋めたタイムカプセルを掘り起こそうと試みる。
主な登場人物
同級生の思い出のタイムカプセルを探す話。
両さんの思い出話の回は、当時の勘吉少年を主人公にしたものが多いが、この回は現在の両さんが当時を思い出すパターン。
過去の由紀子や勘吉少年たちと現在の恵が交錯するシーンは、トーンやベタなどを使っておらず、色が無い演出がなされている。
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村上春樹のタイムカプセル 高野山ライブ1992 [ 加藤 典洋 ] 価格:2420円 |
●ボウリングでボウ年会!?の巻
ストーリー
今年の葛飾署の忘年会は、ビュッフェスタイルの食事をしながらのボウリング大会。
宴会でないことに不平を漏らしていた両さんだったが、液晶テレビなどの豪華賞品があることを知り、がぜんやる気に。両さんは、強敵となる中川と麗子を何とかして排除しようとする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、早乙女リカ、屯田五目須（署長）
署内のボウリング大会の話。
レベルを均一にする目的で、中川や両さんにはスコアハンデの－100が付けられていたが、それでも優勝争いは両さん、中川、麗子になる。
両さんの頭にボウリングの玉がぶつかるのは日常茶飯事だが、今回は中川の頭部にも当たって悶絶する。中川も意外に頑丈。
オチは、いつもの「こち亀」に比べて地味ながら、生活に支障が出るもの。
扉絵は切り取って組み立てると、立体のジオラマになる3D漫画となっている。
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●新年会で王様気分!?の巻
ストーリー
新年会は例年部長の家での開催だったが、遠いし部長に負担をかけるので、今年は麗子のマンションで開催。
フランスのお菓子ガレット・デ・ロアの中に指輪が入っていた人は、その日一日王様になって周りは命令を聞かなければならないルールで、麗子の妹・優が王様となり、新年会は盛況に終わる。
後日、派出所でもガレット・デ・ロアを持ってくると、今度は部長が王様。部長の「まじめに仕事しろ」の命令を両さんは素直に実行。
ゲームの一環であれば、両さんが真面目に言う事を聞くと知った部長たちは、毎回王様ゲームで両さんに仕事を仕向けるが、毎回の敗北に両さんが怪しみだす。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、麻里愛、麻里稟、早乙女リカ、麻里今日子、秋本優、乙姫菜々、ジョディー・爆竜・カレン、本口リカ、屯田五目須（署長）
新年会で王様ゲームになる話。
本口リカや麗子の妹、マリア・マリリンの母などレアな女性キャラが登場する。麗子のマンションは都庁より高いらしい。
王様になった優の命令は、トランプを引いて当たりを引いたカップルがキスをするというもの。この命令で麗子とマリア、両さんと部長がキスをするはめになる。「どうぞ 部長！ やさしくしてね」の両さんのキス顔が面白い。
派出所で両さんが王様になった際には、部長は丸刈り、中川はモヒカンで眉毛剃りの上、女装で本庁に行くというもの。中川への指令がかなり重い。
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●掘ゴタツパニック!?の巻
ストーリー
両さんは派出所に掘ゴタツを持ち込む。中川と麗子は初体験の掘ゴタツを楽しみ、両さんは子供の頃のコタツの思い出を語る。
中の器具の調整でコタツに両さんが潜っていると、両さんがいると知らない婦警たちがコタツに脚を入れていく。出るに出れなくなった両さんだったが、結局婦警に見つかってチカン扱いで殺虫剤駆除されてしまう。
頭に来た両さんは、女子寮にゴキブリ5万匹を投入する復讐を計画する。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、早乙女リカ
派出所に掘ゴタツを設置する話。
掘ゴタツの設置には床を掘り下げる必要があるが、そこは60巻「特別勤務を命ず！の巻」で掘った脱出用の穴を再利用している。
この回のラストは、婦警への両さんの個人的な復讐なのに、なぜか中川が協力的。
派出所に落ちていた10円を届けに来た子供の対応をする麗子。別の回では、麗子は小銭を見たことがないという描写があるが、この回では自分の財布から普通に10円玉を出している。
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●超豪快!!鍋大会の巻
ストーリー
安売りだったため、大量にカニを購入した両さん。寺井も実家から送られてきた新巻ジャケを持ってきたので、鍋をすることに。
派出所の４人だけでは量が多いため、ボルボや爆竜大佐らも呼ぶ。しかし、ジョディーたちは野ウサギや野バト、ヘビなどの食材を追加してしまう。
肉や魚介に比べて野菜が少ないと、派出所の近くに置いてあった鉢のサボテンも鍋に加えるが、それらは部長が大切に育てていたサボテンだった。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一、ボルボ西郷、ジョディー・爆竜・カレン、爆竜大佐、大原良子
派出所で鍋をする話。
亀有で野バトは調達できるかもしれないが、野ウサギは難しい気がする。
爆竜大佐は鰹節を取り出してナイフで削ったり、持ち歩いている調味料で味を調えたりと、意外に繊細な料理男子。両さんからは「軍人版 梅宮辰夫だ」と言われる。
ラストで部長の家を丸ごと移動させることになるが、部長の家を移動させる話は199巻「部長の動く家の巻」にもある。なぜか前話に続き、中川がやたらと協力的。
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価格:2464円 |
●百人一首名人 両津！の巻
ストーリー
寺井が福袋で当てた百人一首を派出所でやろうとするが、両さんはぼうずめくりしか知らず、カルタのやり方を知らなかった。
本来の遊び方を教えてもらうも、歌を覚えていない両さんでは全部覚えている部長たちに勝ち目はない。
両さんは必死に勉強。ネット上で強豪たちを相手に腕を磨き、部長に再選を挑む。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、白浜カトリーヌ（寮母）、御所河原組長
百人一首の話。
「きまり字」といった百人一首の競技カルタでも使われる用語についても解説される。
両さんは百人一首の歌はまったく知らなかったが、ぼうずめくりに飽きたときに歌人の顔を描いて遊んでいたため、歌人の名前と顔は知っていた。「中納言はたしか四人いたな…」とかなりの記憶力を見せている。
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清川あさみ 百人一首かるた ＜ピンク＞ [ 清川 あさみ ] 価格:4400円 |
「ケーキ屋れいちゃんの巻」「麗子ドール ついに完成!!の巻」「ボウリングでボウ年会!?の巻」「掘ゴタツパニック!?の巻」と、ラストで両さんが麗子にヒドい目に遭わされることが多い巻。
とはいえ、もちろん両さんに非がある。
