「銀河英雄伝説」の自分用のあらすじの覚書。
黎明篇の第五章。
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第五章 イゼルローン攻略
銀河帝国の宙域と自由惑星同盟の宙域との間を行き来するには、フェザーン回廊とイゼルローン回廊のふたつしかない。
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フェザーン回廊はフェザーン自治領におさえられているので、帝国と同盟が互いの宙域に行くにはイゼルローン回廊を通るしかない。
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現在、イゼルローン回廊は銀河帝国がおさえており、回廊内にイゼルローン要塞を築いている。
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同盟は四半世紀の間、六回イゼルローン要塞攻略を試みたが、すべて撃退されている。
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ヤン、イゼルローン要塞攻略を命じられ、第一三艦隊の人事を行う。副司令官にフィッシャー准将、首席幕僚にムライ准将、次席幕僚にパトリチェフ大佐を任命。ヤンの副官にはフレデリカ・グリーンヒル中尉をあてる。
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ヤン、帝国からの亡命者を中心とした部隊“薔薇の騎士(ローゼン・リッター)”連隊隊長のワルター・フォン・シェーンコップ大佐にイゼルローン要塞攻略の重要任務を与える。
イゼルローン要塞には、帝国軍大将が二人いる。
要塞司令官のトーマ・フォン・シュトックハウゼン大将と要塞駐留艦隊司令官のハンス・ディートリヒ・フォン・ゼークト大将の二人だが、互いに部下も含めて犬猿の仲。
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帝国の首都星オーディンから重要事項をたずさえた巡洋艦一隻がイゼルローン要塞に派遣されたが、回廊内で同盟軍の攻撃を受け逃走中との情報がイゼルローン要塞に入る。
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要塞駐留艦隊司令官のゼークト大将、巡洋艦を救援するため、艦隊一万五〇〇〇隻を要塞から出港させる。
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その際、部下のオーベルシュタインから罠の可能性を示唆されるが、ゼークト大将は却下して艦隊出港。
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艦隊出港後、六時間ほどたったところで、イゼルローン要塞に例の巡洋艦から要塞の近くまで来ているが、同盟軍からの追撃を受けている旨の連絡が入る。
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要塞司令官のシュトックハウゼン大将、巡洋艦を追ってきた同盟軍を要塞主砲で追い払い、巡洋艦をイゼルローン要塞に招き入れる。
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要塞に招き入れられた巡洋艦だが、それはシェーンコップ大佐率いる“薔薇の騎士”連隊が帝国軍を装ったものであり、シェーンコップ大佐はシュトックハウゼン大将を人質にとって、要塞守備兵を降伏させる。
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イゼルローン要塞降伏後、ヤン率いる第一三艦隊が要塞入りする。
一方、巡洋艦救援のために回廊内に出ていたゼークト大将率いる要塞駐留艦隊、イゼルローン要塞から要塞内部で叛乱勃発の知らせを受ける。
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オーベルシュタイン、今回も敵の罠の可能性を示唆するが、ゼークト大将はこれも無視。
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オーベルシュタイン、ゼークト大将を見限って、脱出用シャトルで艦隊を一人脱出。
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ゼークト大将、艦隊をイゼルローン要塞に帰投させるよう指示。
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ヤン、戻ってきたゼークト大将の艦隊にイゼルローン要塞主砲“雷神の鎚(トゥール・ハンマー)”で砲撃。
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シェーンコップ
「こいつは戦闘と呼べるものではありませんな、閣下。一方的な虐殺です」
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ヤン、ゼークト大将に降伏を勧告。
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ゼークト大将、降伏勧告を拒否。玉砕戦法で艦隊に特攻を命じる。
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ヤン、旗艦を狙って砲撃するよう指示。帝国の残存艦隊は撤退。
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宇宙歴796年(帝国歴487年)、ヤン・ウェンリー少将率いる第一三艦隊、難攻不落のイゼルローン要塞を半個艦隊で陥落させることに成功。自由惑星同盟内では、“魔術師ヤン”、“奇跡のヤン”と呼ばれ、英雄視されるようになる。
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難攻不落の要塞をあっさりと陥落。
イゼルローン回廊を同盟側がおさえたことで、帝国側は侵攻の唯一のルートを絶たれ、両軍の衝突は回避できるというのが、ヤンの思惑。
それでお役御免と軍を退役できる目算だったが、残念ながら退役はできずじまい。
まぁ、ここでヤンが退役したら、話が続きづらいんだけど。
シェーンコップ大佐との会話内でのヤンの
「恒久平和なんて人類の歴史上なかった。だから私はそんなもののぞみはしない。(中略)要するに私の希望は、たかだかこのさき何十年かの平和なんだ」
というセリフが、現状までを歴史の一部として俯瞰的に見ることのできるヤンをよく表していると思う。
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次回は、黎明篇の第六章、「それぞれの星」。