「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス3巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
強豪・西山SSSとの練習試合。
西山SSSのエースストライカー・水島雄の強引なプレーで先取点を奪われてしまう。
水島雄が強引なラフプレーをしてでも勝利に固執する理由は、弟・水島亮にあった。
亮は昨年の地区予選で西山SSSを決勝に導く天才ゴールゲッターだったが、不治の病で先の長くない身体となっていた。
地区大会を優勝して、よみうりランドの全国大会に行くのが夢だった亮。
兄・雄は、弟の夢を代わりに果たすため、強い決意で勝利を目指すのだった。
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ラフプレーを非難された時の対応。
水島雄(がんばれ!キッカーズ)
「あまいな…。
おれたちは 勝つことに 命をかけているんだ!
おもえたちのサッカーとは ちがうっ!」
「だまれ‼
そんなにケガがこわいなら
サッカーなど やめちまえ‼」
と、ラフプレーを辞さない覚悟のストライカー二人だけど、そこまでして勝利を目指す理由は、それぞれ異なる。
水島雄(がんばれ!キッカーズ)
・病気の弟の全国大会出場の夢を果たしたい。
・父を亡くし家計が厳しいので、母と二人の弟、妹に迷惑をかけないようにサッカーの特待生になれるよう、全国大会で結果を残したい。
理由は異なるけど、弟(妹)のために全国大会に出たいというのは同じである。
とはいえ、「キャプテン翼」では、日向くんの家庭の事情を、対戦相手の翼くんたちが忖度することは全くなかったけど、「がんばれ!キッカーズ」では、水島兄弟の事情を知ったキッカーズのメンバーが戦意喪失してしまうところが決定的に違う。
しかし、
「亮のことを考えると……。
おれたち もし勝っちゃったら…。」と心配するキッカーズの面々だったが、この試合は練習試合だ。
この試合が、全国大会の地区予選の一試合ならともかく、練習試合で勝ったところで、水島兄弟の夢を潰すことにはならないと思うんだけど。
ここが似てるぞ!
・敵ストライカーは強引なラフプレーをするスタイル。
・敵ストライカーがラフプレーをしてまで勝利にこだわるのは、弟(妹)のため。
・敵ストライカーの必殺シュートを、主人公がダイレクトに蹴り返してゴールを奪うシーンがある。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:敵ストライカーが弟(妹)のために戦うのは、貧乏のため。
キッカーズ:敵ストライカーが弟のために戦うのは、病気のため。
キャプテン翼:主人公チームは、敵ストライカーの家庭の事情に関与しない。
キッカーズ:主人公チームは、敵ストライカーの兄弟の事情を聞いて戦意喪失。
キャプテン翼:敵ストライカーは、主人公チームのキーパーの顔面にワザとシュートをぶつける。
キッカーズ:敵ストライカーは、主人公チームをヤジった観客の顔面にワザとシュートをぶつける。
キッカーズ:「おれの夢だったんだ…。
地区優勝して決勝大会へいくのが」(主人公の敵の弟:水島亮)
次回は、4巻に引き続く西山SSSとの試合について。