今、熱いマンガと言えば「筋肉島」！
個人的に現在連載中のマンガで熱いのは、少年ジャンプ＋で連載中の成田成哲先生の「筋肉島」だと思う。
この「筋肉島」のストーリーを記すと、
「偉大なる筋肉の島（グランドマッスルアイランド）」、通称「筋肉島」と呼ばれる島は、文明機器を持ち込むことなく、己の肉体を突き詰め筋肉のみで発展した島。
この人類の限界まで筋肉が洗練された島を調査するべく、観測隊として独立行政法人「国際筋肉振興センター」から送り込まれた主人公の青年が、筋肉島の頂点に立つ真のマッチョになるまでの話である。
このマンガは、タイトル通り筋肉ばかりの内容である。
そして、何でも筋肉で解決してしまうのが「筋肉島」なのだ。
島の外部からやってきて筋肉島を制圧しようとしてくる敵は、現代の兵器で襲ってくる。
敵の使用する閃光手榴弾、自動小銃については詳しい解説がなされるのだが、
それらに対抗する筋肉島の住民が兵器を無効化する手段については
「そう――筋肉である」の一言で済ませてしまう。
「筋肉島」とはそんなマンガである。
また、「筋肉島」では発せられる筋肉語録も魅力だ。
以下にその一部を紹介する。
・筋肉（ちから）
・筋肉（じぶん）
・筋肉（ち）を引いている
・筋肉（とき）は満ちた
・筋肉（たま）として飛ばす
・筋肉（み）の程を弁える
・筋肉（いのち）の輝き
・筋繊（きんせん）に触れる
・筋肉で筋肉を洗う戦争
・戦士（マッチョ）
・紳士（マッチョ）
・猛者（マッチョ）
・賢人（マッチョ）
・大将（マッチョ）
・冥土（マッチョ）の土産
・非筋肉人（よそもん）
・心までも惰弱（カタボ）った
・筋肉に物を見せてやれ
・僧帽筋を洗って待っている
・筋肉精神浄化（マッスルメンタルクレンジング）
・精神面のバルクが足らん 自重スクワットからやり直せ
・鍛えればデカく成る
鍛えねばデカくは成らぬ筋肉も
デカく成らぬは人の鍛えぬなりけり
正直、難解過ぎて非筋肉人には、筋肉国語テストに受かる気がまったくしない。
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価格:680円 |
「筋肉島」作者が描いたグルメマンガ「マッチョグルメ」を紹介
さて、本ブログ記事では、そんな「筋肉島」の作者である成田先生の一作目の連載作品「マッチョグルメ」（全１巻）について紹介しようと思う。
「マッチョグルメ」の単行本を見ると、表紙のマッチョな主人公のマッスルポージングが目を引くが、驚くべきはカバー折り返しである。
ジャンプコミックスではカバー折り返しには、著者の自画像もしくは著者近影、そして著者のコメントが記される。
コメント欄には通常「手に取ってくれてありがとうございます！ この作品は僕の初めての単行本になります！」などと、謝辞や作品への思い、著者の自己紹介の文章を記すのが一般的だ。
しかし、「マッチョグルメ」の成田先生のコメントは一味違う。
どデカい横書きフォントで、
「筋肉。」
と書いてあるだけなのだ。
先生の「筋肉愛」がひしひしと感じられる。
次に、「マッチョグルメ」の内容について触れていこう。
主人公はボディビルダー天王寺 美貴久（てんのうじ みきひさ）。
ボディビルダーのボディメイクにとって、食事制限は必須であり、食事の量・内容は計算されたものである。
しかし、低カロリー食の食事制限を続けていると身体が低燃費モードになり基礎代謝が下がってしまう。
そのため、数週間に一度、好きに飲食をする「チートデイ」を設けるのだ。
「マッチョグルメ」は、ボディビルダーの主人公が、このチートデイの日に美食をただただ楽しむ様子を描いた作品なのだ。
どデカいマッチョが、グルメを楽しみ、美味さのあまりにポージングを決めてしまう。
食事制限必須のマッチョとグルメという、相反する二つのものの融合。
「マッチョグルメ」とはそんなマンガだ。
そんな美食のマッチョが出会った人たちに影響を与え、そしてその人たちがマッチョにも影響を与える。
「マッチョグルメ」はヒューマンドラマでもある。
多くは飲食店で食事をする主人公だが、第六話に関しては自分で料理もする。
その時の主人公の肩書は「筋肉料理研究家」である。
メニューの紹介、炊飯器の蓋を開ける際にも、なぜかポージングを決める。
「マッチョグルメ」は、筋肉度数の非常に高いマンガなのだ。
実在のマッチョ・お店も登場する「マッチョグルメ」
「筋肉島」には、フィジークの久野圭一がヒサーノのキャラ名で登場したり、X（Twitter）などで「筋トレで全て解決する社長」と知られたTestosteroneがテストステロン大佐として登場したりする。
「マッチョグルメ」にも、マッチョエンターテイメントグループ「マッチョ29」やお笑いグループ「超新塾」で活躍したコアラ小嵐がゴリラ小嵐のキャラ名で登場する。
（コアラ小嵐は「筋肉島」にも、島民コアラーシとして登場）
また、「マッチョグルメ」には、実在の飲食店も登場する。
そのため、グルメガイドとしても使うことができる。
単行本に掲載されているのは、発行した2017年7月当時の情報だが、2024年に検索した情報も以下に記しておく。
第一話：ビーフカツレツ定食
・洋食エリーゼ えいすけ
えいすけ - みずほ台/洋食 | 食べログ (tabelog.com)
第三話：ローストビーフ丼
・レッドロック 高田馬場店
レッド ロック 高田馬場店 （Red Rock） - 高田馬場/ダイニングバー | 食べログ (tabelog.com)
第五話：刺身盛り合わせ
・幸や
幸や - 東池袋四丁目/居酒屋 | 食べログ (tabelog.com)
第七話：赤い鶏カレー全部のせ
・カレーは飲み物。池袋店
（単行本発行時点より店舗は移転）
カレーは飲み物。 池袋本店 - 池袋/カレー | 食べログ (tabelog.com)
番外編：鶏塩そば
・一本気
一本気 - みずほ台/ラーメン | 食べログ (tabelog.com)
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価格:481円 |
「マッチョグルメ」の次作「アビスレイジ」についても紹介
最後に成田先生が「マッチョグルメ」、「筋肉島」の間で連載していた「アビスレイジ」（全8巻）についても紹介しておく。
「アビスレイジ」のストーリーを以下に紹介。
歴史の裏で暗躍した殺法の流派「深淵新陰流」の道場に拾われた視覚障害の少年・忍（マッチョ）は道場主の娘・美琴と幸せに暮らしていた。
しかし、ある日、謎の道場破り・真神（マッチョ）の訪問により、道場主（マッチョ）を倒され、美琴は攫われてしまう。
三年後、真神は刑務所の施設を買い取り、国には手に負えない極悪人を収監する非公式の監獄の所長となっていた。
忍は、美琴の行方を追って、その監獄に自ら入る。
陽の光も射さない奈落の施設で、三年の修行の末「盲目の死神」と化した忍の拳が炸裂する！
「アビスレイジ」は、「マッチョグルメ」「筋肉島」に比べると、だいぶダークな雰囲気の作品だ。
とはいえ、主人公、ラスボスの所長、立ちふさがる監獄の強敵たちと、やっぱりマッチョだらけのマンガである。
また、このマンガの大きなテーマのひとつは「純愛」でもある。
主人公とヒロインの「純愛」だけでなく、ラスボスの所長の「純愛」の物語なのだ。
この「筋肉」と「復讐」と「純愛」の物語、「アビスレイジ」もまたオススメのマンガである。
筋肉度数の高いマンガ家・成田成哲先生に今後も注目！
以上、記してきたように成田成哲先生の作品は、どれも筋肉度数が非常に高い。
筋肉度数をお酒のアルコール度数で表すなら、どの作品もウォッカ並みと言える。
読めば、筋肉のことで思考がいっぱいになる急性“筋肉”中毒になる危険性のある筋肉度数だ。
今後も筋肉マンガ家・成田成哲先生の描く作品から、目が、いや筋肉（め）が離せない。
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