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【キャプテン翼】完結まであと40年以上!? 連載終了後のストーリー展開等を考察

 

●突然の「連載終了のおしらせ」に困惑

2024年1月5日、「キャプテン翼」について4月発売予定キャプテン翼マガジン vol.20」連載終了となることが発表された。

連載終了の理由としては以下のものだった。

 

・最終回までの構想をすべて漫画化すると40年以上かかる。

・すべて漫画化するのは現実的ではないので、ネームなどの形で“物語”を残す形に注力したい。

 

『キャプテン翼』連載終了のおしらせ|キャプテン翼 オフィシャル (captain-tsubasa.com)

 

この発表には正直、困惑した。

もちろん未来永劫、連載が続くマンガなど存在しないことは承知しているし、近年「THE FINAL」「最終章」と銘打っていたので、終わりが近いことは予見していた。

 

しかし、現在連載中の「ライジングサン」がまだ続きそうな状況だったので、さすがにもう少し先になると思っていたのだ。

 

連載中の「ライジングサン」では、マドリッドオリンピック準決勝スペイン戦が描かれており、後半が始まったところ。(最新話で後半残り30分)

 

おそらくスペイン戦に勝利し、決勝ブラジル戦(ブラジルはフランスを破って決勝進出決定済み)もやると推測されるので、マドリッドオリンピックだけでも、少なくともあと2年は連載すると思っていたのだ。

 

次回の「キャプテン翼マガジン vol.20」最終回となると、準決勝のスペイン戦で終了。

ブラジル戦までは描かずに終わるものと考えられる。

 

発売中のキャプテン翼マガジン vol.19」には、上記のオフィシャルサイトでは入りきらなかった高橋陽一先生のコメントが、4ページに渡って掲載されている。

気になる方は、そちらも読んでみてほしい。

 

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●執筆ペースは確かに減少していた

陽一先生は、連載終了の理由の中で、体力の衰えと執筆環境の変化により執筆ペースが落ちてきたことを挙げている。

 

確かに無印のキャプテン翼(全37巻)は、1981~1988年の約8年間で、「小学生編」「中学生編」「ジュニアユース編」と三つの大きな大会を描いているのに対し、現在連載中のマドリッドオリンピック本戦を描いたライジングサン」(最新19巻)は2013年末から10年以上かけて完結していない。

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マドリッドオリンピックに関して言えば、アジア予選を描いた「GOLDEN-23」(全12巻)が2005~2008年の約4年間で描かれているので、オリンピックの予選と本戦で足掛け15年以上かかっていることになる。

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ワールドユース編」(全18巻)は、準決勝のオランダユース戦を割愛し、終盤駆け足の展開だったとはいえ、葵新伍のイタリア渡航、翼とサンターナの激突、リアルジャパン7との対決を経て、アジアユースワールドユース本戦までを1994~1997年の約4年間で描き切ったことを考えれば、近年の執筆ペースと物語の進行ペースはやはり遅くなっていたと言わざるを得ない。

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オリンピック以降のストーリー展開は明言されていないが、陽一先生原案のストーリーを入れたゲームキャプテン翼 NEXT DREAM」ではチャンピオンズリーグが舞台になっており、その先にワールドカップ編があるとキャプテン翼マガジン vol.19」のコメントには書かれている。

NEXT DREAM特設サイト | Captain Tsubasa: Dream Team (tsubasa-dreamteam.com)

 

このことからオリンピック以降は、チャンピオンズリーグ編」「ワールドカップ編」になると予測される。

オリンピック一つで15年以上かかっているので、ふたつ大きなストーリーをやろうとするのであれば、40年以上かかりそうという試算もあながち大袈裟ではないのかもしれない。

 

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●ユニフォームからヤタガラスのエンブレムが消えたのも作画の省力化?

執筆ペースが遅くなっていることを上記に記したが、そういえばワールドユース編」「GOLDEN-23」代表ユニフォームには、実際の日本代表同様にヤタガラスのエンブレムが入っていた。

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ところが、ライジングサン」代表ユニフォームにはヤタガラスのエンブレムは描かれておらず、シンプルな日の丸のデザインに変わっていた

大人の事情でヤタガラスのエンブレムが使えなくなった可能性も考えたが、ライジングサン」の1~4巻の表紙デザインのユニフォームにはエンブレムが入っているので、使えないわけではなさそうである。

 

マンガ本編のユニフォームから描かれなくなったところを見ると、執筆ペースが落ちてきたことに対して作画を省力化していたのではないかと推測する。

 

そんな省力化をしても執筆ペースが落ちてきたのであれば、やはり今後の連載継続は厳しいと考えて正解なのかもしれない。

 

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●「ワールドカップ編」より「チャンピオンズリーグ編」をやるべきと思う理由

キャプテン翼」には、翼のママが「ねぇ ロベルト… ワールドカップって なんなの?」とロベルト本郷に訊ねるシーンがある。

“ワールドカップとは?”というシーンを入れなければならないほど、連載開始時の1980年代にはワールドカップ知名度は高くなかったのだ。

 

そんな初期から、「夢はワールドカップ優勝」を掲げてきた作品なのだから、「ワールドカップ編」をもって終了するのが物語として美しい

 

とはいえ、オリンピック終了後には「ワールドカップ編」よりも「チャンピオンズリーグ編」をやるべきだと思う

 

その理由としては、国別のチームで世界一を目指すストーリーは、もう何度もやっているからだ。

 

無印の「ジュニアユース編」そしてワールドユース編」マドリッドオリンピックの「ライジングサン」と、すでに三回もやっている

オリンピックは連載中なので、優勝するか定かではないが(それでもたぶん、優勝する)「ジュニアユース編」「ワールドユース編」では、どちらも優勝して二度も世界一になっている

 

それをまた予選から初めて世界一を目指すとなっても、同じことの繰り返しになってしまう。

 

「ジュニアユース編」の頃は、かつてのライバルたちがひとつのチームになるというオールスターのドリームチーム結成にワクワクしたものだが、それも三回目となるとさすがにいつもの顔ぶれになってしまう。

 

若林、日向といったお馴染みのメンバーのチームで、シュナイダー、ナトゥレーザといったお馴染みのライバルたちのチームと再び競い合う。

正直、もうあまりワクワクは、しにくくなっている。

 

フル代表になるということで、翼たち黄金世代よりも年上のキャラも出てくることになるが、作中フル代表の世代で登場したのは井川岳人の兄の井川隼人くらいしか出ておらず、新キャラにならざるを得ない。

 

作中の設定としては、黄金世代よりキャリアも実力も上、ということになるが、読者からするとポッと出の新キャラでしかない。

ポッと出の新キャラが、日向以上のストライカー、岬以上のテクニシャン、次藤以上のフィジカルの巨漢と言われても、説得力はない。

まさか石崎・浦辺のジュビロ磐田の先輩として登場した中山雅史を、代表として登場させることはないだろう。

 

しかし、チャンピオンズリーグ編」を挟めば、状況は変わってくる。

 

まず、チャンピオンズリーグ編」であれば、公式戦では実現していない翼vs若林翼vs岬、中学生編以来となる翼vs日向の対決が可能となる。

(翼vs岬は読切のFCバルセロナvsジュビロ磐田の試合で一度だけある。「キャプテン翼 DREAM FIELD 1巻収録)

さらに今まで国別のチームで登場していたライバルたちも、チームをシャッフルして描くことができる。

 

そしてチャンピオンズリーグ編」で、新キャラの日本人選手、外国人選手を複数出すことができれば、その後の「ワールドカップ編」で再び国別の代表チームにしたときに、黄金世代より上の世代を描きやすくなると思う。

 

そのため、「ワールドカップ編」の前に「チャンピオンズリーグ編」をやるべきだと思うのだ。

 

とはいえ、これだけのストーリーを描くと相当な分量になる。

やはり40年以上かかる試算は間違いないのかもしれない。

 

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●ネームだけなら10倍早く完成できる

キャプテン翼マガジン vol.19」の陽一先生のコメントを読むと、ネーム(絵コンテのような状態)だけに専念すれば、マンガ執筆だと1年分のストーリーを1か月ほどで描けるとのことだ。

 

そのペースで行けば、マンガなら40年以上かかるという膨大なストーリーも4~5年くらいで描けることになる。

 

佐藤タカヒロ先生の「鮫島、最後の十五日」のように、マンガ家の逝去により未完に終わるマンガは少なくない。

そうして未完となった作品に対して読者が思うことは、不完全な状態であっても、ストーリーの結末までが知りたいということだ。

 

ベルセルク」は三浦建太郎先生が亡くなっても、最終回までの構想を残してあったため、作者不在後も連載が継続している。

 

今回の「キャプテン翼」のマンガ連載終了というのは、陽一先生にとって苦渋の決断だったと思う。

だが、未完となった多くのマンガのことを考えると、今回の決断は英断ではないかとも思う。

 

今後の「キャプテン翼」は、別のマンガ家が描くことになるのか、アニメやゲームなどのマンガ以外の媒体で継続することになるのか、現時点では発表されていない

 

しかし、陽一先生がネームに専念することで、読者はこれからも「キャプテン翼」を読むことができるのだ。

読者としては深く感謝すべきことだと思う。

 

発表の形は変わるかもしれないが、今後も「キャプテン翼」を読むことができれば幸いだ。

 

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