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【こち亀】145巻の全話あらすじ紹介 中川が超貧乏旅行の幹事に!? 商店街とのボーナス争奪戦はついに完結!

 

こちら葛飾区亀有公園前派出所」145巻の収録全話のあらすじを紹介していく。

(2005年6月発売)

こちら葛飾区亀有公園前派出所 145 (ジャンプコミックスDIGITAL)

両さん錬金術'04の巻

 

ストーリー

町会でボランティア活動をするとお礼として地域通貨がもらえ、それが地域の商店街で通貨として使える仕組み。その地域通貨両さんがデザイン。若者にもっと積極的にボランティアに参加してもらうため、アイドルやアニメ関連のレア商品が地域通貨でしか買えないようにする。すると、長時間のボランティア活動をしたくない若者の中から、地域通貨を日本円に両替して欲しいと両さんに交渉してくる者が現れる。

 

主な登場人物

両津勘吉大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛

 

町内だけで使える地域通貨を発行する話。最初は福引券のような簡素なデザインだったが、両さん肖像画が入った本格的な紙幣のデザインに変わる。さらに偽造防止のため、シリアルNoを入れる、“透かし”を入れる、ICチップを埋め込むとどんどん本物の紙幣以上のクオリティになっていく。単位は「円」ではなく「亀」。
商店街内で地域通貨を利用できる店を増やす“話し合い”を両さんがするのだが、その際、拳銃やライフルを手にしており、「話し合うスタイルじゃないけど…」と町会長にツッコまれるのが面白い。
両さんが自前で地域通貨を大量発行し、日本円と両替していくことになるのが、タイトルの錬金術の意味。

 

地域通貨 - Wikipedia

 

イラストで学べる 地域通貨のきほん (BYAKUYA BIZ BOOKS)

●スーパー幹事!?中川!!の巻

 

ストーリー

派出所の秋の旅行の幹事は中川に任せることに。いつも両さんのやっている貧乏旅行をして庶民感覚を鍛える目的で、8人で交通費、宿泊費、食費を含めて全部で旅費は4万円、温泉付き旅館で刺身の盛り合わせをつけるというなかなか難しい条件。厳しい条件で中川の立てた旅行プランは、徒歩移動、貨物列車に勝手に飛びついてタダ乗り、ボロボロの旅館で布団なしなど、ムチャクチャな貧乏プランだった。

 

主な登場人物

両津勘吉大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、麻里愛、法条正義、寺井洋一

 

大金持ちの中川が、貧乏旅行の幹事をする話。貨物列車からの飛び降りに寺井が失敗した際には「これで1人分の予算がういた…」と冷徹な面を中川が見せる。旅行中、中川から笑顔は消えており「笑いなどわすれました」と吐き捨て、いつものさわやか青年の面影は全くなくなっている。
やはり中川がキレキレの回ではハズレがない。
この回の時点で、両さんの中川への借金は総額3852億5415万9998円らしい。

 

これで差がつく!幹事の仕事

●仁義なき草野球!の巻

 

ストーリー

命より野球が大好きというヤクザの魔瑠貌組(まるぼうぐみ)の組長。荒川の河川敷グラウンドで草野球の試合をしようとするが、予定が埋まっていたため、当日の予定のチームをおどして使用の権利を奪い取る。しかし、その奪い取ったチームの対戦相手は、両さん率いる警官チーム。図らずも、ヤクザと警察で野球対決をすることに。

 

主な登場人物

両津勘吉大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須(署長)、魔瑠貌組組長

 

ヤクザと警官で草野球の試合をする話。物語冒頭、「たかが選手」発言をしたオーナーの……、とプロ野球の球界問題のニュースが流れ、自分の買ったチケットがストライキで観に行けなかったと組長が荒れるシーンから始まる。2004年当時、近鉄バファローズの合併に端を発した球界再編が話題になっており、プロ野球で史上初のストライキが実施された頃だった。
「マルボウ」という名前から、最初両さんたちは「〇暴」の暴力団対策の同業の警察官と勘違いしてしまう。
魔瑠貌組組長は147巻「忠臣蔵はワシのもの!!の巻」で忠臣蔵好きとして再登場する。

 

プロ野球再編問題 (2004年) - Wikipedia

 

こちら葛飾区亀有公園前派出所 147 (ジャンプコミックスDIGITAL)

●PATROL with REIKOの巻

 

ストーリー

地域の巡回連絡に向かう麗子に両さんがついていく。両さん一人の巡回だと、全員居留守を使われてしまうが、美人の麗子だと住民の男たちは鼻の下を伸ばしてドアを開けてしまう。最後に著名な女流小説家・神大寺京香の一軒家を回ると、そこには空き巣の夫婦が。空き巣の夫は訪ねてきた美人の麗子にうっかり玄関を開けて招き入れてしまう。麗子と両さんが警官だと気付いた夫婦は住人のフリをしてやり過ごそうとする。

 

主な登場人物

両津勘吉大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子

 

麗子との巡回連絡で空き巣に出会う話。空き巣が警官の両さんをやり過ごそうと住人のフリをするのは、1巻の「気のあうふたり!?の巻」でもあった古典的なネタ。
漫才コンビのような空き巣夫婦は、ラストでも登場するが、収監されたというオチではない。両さんたちが二人を見逃したのか、不起訴になったのか、オチだけ数年経った出所後の話なのかは不明。
住民目線で魚眼レンズ越しの麗子の姿は、いつもより可愛さが増して描かれている。

 

こちら葛飾区亀有公園前派出所 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

●わし達の寅さんの巻

 

ストーリー

映画「男はつらいよ」の舞台になった地を纏に案内しようと、京成電鉄に乗って柴又に向かった両さん柴又駅前から帝釈天の参道、題教寺の庭などを見学していると、署長に遭遇。署長が夕食用にとマグロを買いに来ていると聞いた両さんと纏は、超神田寿司で仕入れた魚を届けてもらい、署長の家で一緒に夕食をとることに。

 

主な登場人物

両津勘吉、擬宝珠纏、擬宝珠桔梗、屯田五目須(署長)

 

纏と二人で映画の「寅さん」の地元を訪れる話。署長がいるのは、署長の地元のため。両さんが、寅さんとタコ社長のモノマネをするシーンも見られる。
京成金町駅から柴又駅のわずか3分間の区間の電車に乗るだけのシーンで7ページも要している。(待っている時間の方が長い)

 

男はつらいよ - Wikipedia

 

男はつらいよ 全50作DVDボックス

●20年今昔物語(ストーリー)の巻

 

ストーリー

1984年、両さんたちは派出所で大掃除をすると、本田とアニメの話をし、未来の電話やテレビの話をした後、20年後の自分たちに向けてタイムカプセルを埋める。
2004年現在、再び大掃除、本田とアニメの話、携帯電話の話をした後、20年前に埋めたタイムカプセルのことを思い出す。

 

主な登場人物

両津勘吉大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、法条正義、星逃田

 

上下2段に分かれた構成で、上の段が2004年の現在、下の段が20年前の1984年の話となっている。1984年の方は、絵のタッチも当時を意識したものになっている。
1984年に本田が話題にするのは「風の谷のナウシカ」、2004年の本田の話題は「ハウルの動く城」と、上下で内容はリンクしている。
1984年は「こち亀」40巻が発行された頃。

 

こちら葛飾区亀有公園前派出所 40 (ジャンプコミックスDIGITAL)

●スーパー幹事中川 パート2の巻

 

ストーリー

秋の旅行の幹事を中川に任せた反省から、今度は忘年会の幹事を頼むことに。今度は貧乏予算ではなく、大富豪の良さを活かし、中川の予算持ちで8人で3泊、3兆円の巨額予算。1人1機の音速ジェット機で北極圏のオーロラを見ながら温泉入浴、シャトルに乗って宇宙空間の無重力での高級天ぷらや寿司の宴会、ラスベガスでの豪遊ギャンブルと、とんでもない贅沢三昧。金持ち生活に慣れていくと、庶民感覚の強い部長と寺井の金銭感覚がだんだん狂っていく。

 

主な登場人物

両津勘吉大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、麻里愛、法条正義、寺井洋一

 

「スーパー幹事!?中川!!の巻」の貧乏旅行の反動から豪勢な忘年会をする話。職人が作った天ぷらや寿司が、無重力下で空間を漂いながら席に届くのは、ちょっとやってみたい。
この回でもプロ野球の再編問題はネタにされており、3兆円の旅行費用から部長と寺井がそれぞれプロ球団を買ってしまう。この時の部長と寺井の顔がとてつもなく凶悪。

 

ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる (星海社新書)

●ボーナス争奪戦'04の巻

 

ストーリー

年末の風物詩となった両さんのボーナスを狙う商店街の借金取りの一団。署から出てきた両さんを取り押さえ、ボーナスを奪うとその額はわずか8万円。減給につぐ減給で、ボーナスも通常の1/10に減額となっていたのだった。しかし、額はともかく、あまりにあっさりボーナスを奪わせる両さんに違和感を持つプラモ屋。調査の結果、減給の警察官ではなく、歩合制の寿司屋の稼ぎを両さんがあてにしていることを突き止め、商店街一同は寿司屋のボーナスを奪う計画を立てる。

 

主な登場人物

両津勘吉、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都、尾崎(プラモ屋)

 

警察のボーナスではなく、寿司屋のボーナスを巡って商店街と争奪戦を繰り広げる話。43巻「ボーナス争奪戦!の巻」53巻「ボーナス争奪戦!!の巻」73巻「ボーナス戦線異状なし!の巻」78巻「ネオ・ボーナス争奪戦!!の巻」と繰り広げてきたボーナス争奪戦の最終戦
警察官のボーナスが減給の末、8万円。対する歩合の寿司屋のボーナスが300万円なのに、どうして両さんが警官を続けているのかは謎。

 

こちら葛飾区亀有公園前派出所 78 (ジャンプコミックスDIGITAL)

●The Santa Battle!!の巻

 

ストーリー

世界サンタクロース委員会が、日本枠での公認サンタを決める選手権の出場者を募り、警察からも広報活動のため両さんボルボ、左近寺が出場。体力勝負になりそうだったが、それ以外にも「サンタ学」の筆記試験があり、中川の連れてきた英国の大学教授から講義を受ける。何とか筆記試験をパスすると、急斜面のソリ、暴れるトナカイをハグする、といったハードな試験が連発。

 

主な登場人物

両津勘吉大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、ボルボ西郷、左近寺竜之介、麻里愛、擬宝珠纏、磯鷲早矢、屯田五目須(署長)

 

日本の公認サンタになるための競技を受ける話。「サンタ学」の内容は、戦国時代にサンタが大名になったというインチキっぽい内容だった。
煙突から住宅に入る試験では、日本の住宅に通常煙突はないので、空き巣のように窓を割って入るといったトンデモ試験が行われる。外国人の思い描く、間違った日本像をネタにしているよう。
女性参加者はなぜか最終試験だけの参加で、ハードな試験を免除されていてちょっとずるい。

 

サンタクロース物語 歴史と伝説 [ ジョゼフ・A.マカラー ]

 

オススメは「スーパー幹事!?中川!!の巻」。

貧乏旅行の幹事に必死になる中川がキレキレなのだが、続編となる超豪華旅行の「スーパー幹事中川 パート2の巻」と合わせて読むと、ギャップでより面白さが倍増する。

 

「ボーナス争奪戦'04の巻」は、数々の名勝負を繰り広げてきたプラモ屋率いる商店街の連中とのボーナス争奪戦の完結編となる。

借金が完済したのかは読んでみて確認してほしい。

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