「機動戦士ガンダム」シリーズを観たことのないガンダムビギナーが、最新作「閃光のハサウェイ」に追いつけるためのまとめ。
前回は、一作目「機動戦士ガンダム」の背景について説明。
前回の記事をさらにまとめると、
・戦争の原因は、地球に残った住民(アースノイド)と宇宙移民(スペースノイド)の格差。
・宇宙移民の中から、ザビ家の支配するジオン公国が独立を求めて地球連邦に宣戦布告。(一年戦争勃発)
・ジオン公国は国力で劣るものの、新兵器モビルスーツにより勝利を重ねる。
・地球連邦は劣勢を覆すため、試作モビルスーツとしてガンダムを開発。
と、以上の状況を背景に、シリーズ一作目「機動戦士ガンダム」の第一話が始まる。
以下、「機動戦士ガンダム」の内容を初心者に分かることを主眼に解説記事を書いていく。
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・初期は、素人の少年・少女が乗り込んだ戦艦が避難する話。
モビルスーツ開発で遅れをとった地球連邦軍は、スペースコロニー(サイド7)で秘かにモビルスーツを開発。
試作機ガンダム、ガンタンク、ガンキャノンを完成させたところに、ジオン公国のエース、シャア・アズナブルの率いる一隊がモビルスーツ開発の現場に現れ、戦闘となる。
この戦闘で、地球連邦軍の正規の軍人はほぼ全滅。
サイド7に住む少年アムロ・レイは、ガンダムに乗り込み敵を撃退するが、戦闘によりスペースコロニーが損壊、住むことが不能になってしまう。
ガンダムを運用するための新造戦艦ホワイトベースにサイド7の住民を乗せ、コロニーを脱出。
正規の軍人がほとんど死亡するか負傷していたため、士官候補生のブライト・ノアを艦長に、アムロを始めとした素人の少年・少女がクルーとなる。
素人の動かす戦艦ホワイトベースがジオン公国の追撃を受けながら、連邦の本部の南米ジャブローを目指す、というのが「機動戦士ガンダム」の初期のストーリー。
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・うじうじ型の主人公アムロ・レイ
偶然から連邦の新型モビルスーツ・ガンダムに乗って戦うことになった少年アムロ・レイ。
軍の訓練を受けていない民間人ではあるが、ガンダムの開発者の息子というのが、初見でガンダムを動かすことができた理由のひとつになっている。
これまでのアニメの主人公に良く見られるタイプの前向きな熱血漢ではなく、うじうじした内向型の性格がアムロの特徴。
艦長のブライトに反発して、ガンダムに乗って家出したこともある。(後に戻ってくるが)
ZAK ガンダム デスクトップミニフィギュア ぶら下がる ブライト
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・ハサウェイのパパ、ブライト・ノアは苦労人
最新作「閃光のハサウェイ」に追いつくための解説記事なので、ハサウェイの両親についても触れておく。
素人集団のホワイトベースのクルーをまとめる艦長として苦闘するのが、後の「閃光のハサウェイ」の主人公ハサウェイ・ノアの父、ブライト・ノアである。
他に艦長に適任な人材がいなかったため艦長に就任したものの、このときわずか19歳。
襲ってくるのは、敵軍のエース・シャアを始め強敵ばかりだし、味方の地球連邦軍から援軍は来ないし、自軍のエースパイロット(仮)のアムロはイジけて「ガンダム乗らない」とかいうし、なかなかの苦労人である。
「機動戦士ガンダム」作中では主人公の乗る戦艦の艦長という役割だったが、その後も「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」においても、主人公の乗る戦艦の艦長として活躍する。
「閃光のハサウェイ」で、ハサウェイが「親の名が重荷」という趣旨の発言をするのも、ブライトが上記のように歴戦の英雄だったためである。
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・ハサウェイのママ、ミライ・ヤシマはモテモテの魔性の女
ハサウェイの母、ミライ・ヤシマは民間人だが、操舵ができたことからホワイトベースの操舵手となった人物。
良家の息女で日系人。
最終的にはブライトと結婚することになるが、「機動戦士ガンダム」の中では、カムラン・ブルームという婚約者がいたり、途中からホワイトベースのクルーになったスレッガー・ロウと良い仲になったりと、意外にもモテモテ。
ホワイトベースに乗船している他の女性クルー(クールな美人のセイラ・マス、アムロの幼なじみのフラウ・ボゥ)と比べて見た目は地味なのだが、男性を引き付ける魅力があるらしい。
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・変なヘルメットに赤い服のナゾの仮面将校、シャア・アズナブル
主人公アムロのライバルであり、ジオン公国のエースパイロットとして登場するのが、シャア・アズナブルである。
「赤い彗星」の異名をとり、彼の乗るモビルスーツは赤く塗られた専用機(例外あり)で、なぜかそのスピードは他の機体の3倍の速度と言われている。
シャアは主人公のライバルという立ち位置なのだが、それだけではない。
ジオン公国の前身・ジオン共和国の創始者ジオン・ズム・ダイクンの息子であり、父はジオン公国を支配するザビ家に暗殺されたと信じている。
そのため、ジオン公国の士官として働く一方、ザビ家に復讐しようともしている人物なのだ。
敵方のエースというだけでなく、敵方のボスの命も狙っているという孤高の存在なのが、シャアの魅力である。
「シャア・アズナブル」という名は偽名で、顔を隠しているのも正体を知られないためである。
マスクをして顔を隠しているのには、上記のような合理的理由があるのだが、ツノのついた変な形のヘルメットや赤いハデな服を着ている理由は不明。
もしかしたら、逆に目立つ格好の方が怪しまれないという理屈なのかもしれない。
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・人類の革新、ニュータイプって何?
「宇宙世紀」シリーズのガンダム作品を語る上で避けて通れない用語が「ニュータイプ」である。
明確な定義がされていないので、正直、正確な説明は難しい。
簡単な理解としては、宇宙に出て進化した人類の中に生まれた超能力者、というものとブログ管理人は考えている。
元々は、素人の主人公アムロが訓練も受けていないのに強いことの理由付けとして生み出された概念という説もある。
超能力者といっても、手を触れずに物を動かしたりはできるわけではない。
(ただし、ニュータイプ専用のシステム「サイコミュ」を使う場合は除く)
ニュータイプは、非常に勘がするどい。
「機動戦士ガンダム」の世界では、ミノフスキー粒子によりレーダーが使えず、パイロットが視認するしかないのだが、勘が異常にするどいニュータイプは、その相手をとらえる能力が非常に卓越しているので、パイロットとして優れていることになる。
ニュータイプ同士だと、通信機器を使わずにテレパシーでつながることもできる。
また、ニュータイプの脳波を増幅する装置「サイコミュ」を使うと、ミノフスキー粒子下でも無線の兵器を操縦することも可能。
(複数の空飛ぶ銃を自在に飛ばしたり、撃ったりするイメージ)
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・物語終盤の核となるキャラクター、ララァ・スン
主人公アムロが強い理由は、彼がニュータイプの能力を有しているから、と説明できるが、ジオン公国側にもニュータイプのパイロットが物語の終盤で登場する。
それがララァ・スンである。
ララァは、軍人っぽくないインド系の見た目の少女で、シャアにその能力を見出されてジオン公国の軍属となった。
シャアとは男女の関係であることが示唆されている。
ララァは、そのニュータイプの能力と、その能力を引き出す専用モビルアーマーで地球連邦軍に多大な被害を与える。
アムロとは戦場で敵味方として相対するが、ニュータイプ同士のため、テレパシーで精神的に理解し合う仲となる。
このアムロとララァの邂逅は、進化した人類は敵同士であっても理解しあうことができる、という希望の象徴となる。
しかし、ララァはシャアの身を救うためにアムロの攻撃を受けて絶命してしまう。
このことにより、アムロとシャアは何度も戦った敵のエース同士という関係なだけでなく、ララァを巡る因縁の相手となる。
シャアにとってはアムロは恋人を殺した男であり、アムロにとってはシャアは精神的理解者を戦場に連れ出した男、という関係性となる。
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・一年戦争の終結
最初は戦争に巻き込まれた形であったアムロたちホワイトベースのクルーも、ジャブロー到着後は正式な軍属となり、戦場を転戦していく。
アムロたちも数々の出来事を通して成長していき、名実ともにエースパイロットとなっていく。
モビルスーツ開発で遅れをとっていた地球連邦軍も、量産型のモビルスーツを開発。
劣勢だった地球連邦軍も盛り返していく。
オデッサなどの地球の重要拠点を地球連邦が制圧、ジオン公国の宇宙要塞ソロモン、宇宙要塞ア・バオア・クーも陥落。
(ア・バオア・クーでホワイトベースは撃沈、ガンダムも大破するが、アムロら乗組員は生還)
ジオン公国は戦争での大敗に加え、トップのザビ家の人間が相次いで死去(ザビ家内での同士討ちとシャアによる暗殺)したことにより地球連邦と終戦協定を結び、一年戦争は終結した。
ただ、戦争は終結したものの、ジオン公国は本国のサイド3が攻められることがなかったこともあり、一部の戦力は保有したまま終戦。
また、ザビ家はほぼ壊滅状態となったが、一年戦争終結時には乳児だったミネバ・ラオ・ザビはジオンの残党とともに逃亡。
ジオンの残党は、後のシリーズの禍根となる。
・「機動戦士ガンダム」を観るなら、初心者はテレビ版より劇場版三部作
さて、ここまでシリーズ一作目「機動戦士ガンダム」(他シリーズと差別のため「ファースト」と呼ばれる)の内容を解説してきたが、初心者は何を観たら良いのかを紹介しておく。
「機動戦士ガンダム」(ファースト)のテレビアニメは、全43話だが、今から全部観るのは20時間以上かかるので、劇場版三部作を観ることをオススメする。
(といっても、劇場版三部作は視聴するのに7時間くらいかかるんだけど)
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劇場版三部作は、テレビアニメを再編集した内容なので、ストーリーはほぼ同じであるが、単なる再編集版ではなく、新撮カットを加えており、細部に違う点はある。
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