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【機動戦士ガンダム】初心者でも最新作に追いつける(?)解説① 基本的情報 そもそも戦争をなぜしているのか?

機動戦士ガンダム」の劇場版最新作アニメ「閃光のハサウェイ」が2021年6月より公開された。

しかし、「機動戦士ガンダム」は有名だが、シリーズ作品をこれまで見たことがないガンダムビギナーは結構いるのではないかと予想する。

とはいえ、ネットで「ガンダム」について検索しても、ヒットする情報は膨大で、Wikipediaだけに絞ってもかなりの分量である。

 

そこで、本ブログ記事では、「機動戦士ガンダム」シリーズをまったく観たことがない初心者でもザックリ内容がわかる解説記事を、あまり詳しくなり過ぎない程度に書いていこうと思う。

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・基本中の基本 「宇宙世紀」シリーズと他のシリーズがある。

 

まず基本中の基本だが、「機動戦士ガンダム」は「宇宙世紀」シリーズ作品とそれ以外の作品に分けられる。

 

1979年にテレビ放送された第一作「機動戦士ガンダム」から始まり、「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」と続いているのが「宇宙世紀」シリーズだ。

 

宇宙世紀」シリーズは、人類が宇宙空間に浮かぶスペースコロニーに移住を始めたときに西暦の代わりに宇宙世紀を使うようになった世界で、「宇宙世紀」シリーズ作品は多少の齟齬はあるものの、一貫したひとつの世界である。

 

本ブログでは、最新作「閃光のハサウェイ」につながる世界のシリーズ作品について解説していくので、言及するのは「宇宙世紀」シリーズが対象となる。

 

本ブログ記事の以下の解説を読んで、「あれ、ガンダムのアニメを昔、観たことあったけど、こんなんじゃなかったような……?」と思ったのなら、そのときに観たのは「宇宙世紀」シリーズではないガンダム作品であった可能性が高い。

(「ガンダムW」「ガンダムSEED」「ガンダム00」「鉄血のオルフェンズ」など)

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・「宇宙世紀」の戦争の根幹 宇宙移民vs地球住民の格差が原因

 

宇宙世紀」シリーズの作品には、作品ごとに戦争が起こっており、その原因はそれぞれ異なっている。

しかし、その根幹にあるのは、地球から宇宙のスペースコロニーに移住した宇宙移民(スペースノイド)と地球に残った住民(アースノイド)の格差である。

 

この点を理解していると、「宇宙世紀」シリーズ全体が理解しやすくなると思う。

 

機動戦士ガンダム」の作中でも、「地球に家があるだけでもエリート」というセリフがあるのだが、地球に住んでいる方に基本、上流階級が多い設定。

 

というのも、増えすぎた人類にとって、地球が狭すぎたため、宇宙に居住できる人工的なスペースコロニーを作って、人類の一部をコロニーに移住させたわけだが、どうやらこの移住をすることになった人たちに、上流階級は含まれていなかったようなのだ。

 

はっきりとそう描写がされているわけではなかったと思うが、考えてみれば、好き好んで地球を離れて、コロニーにわざわざ住みたいと望む人たちばかりではないだろうと思う。

 

コロニー内に、家・屋敷を建てようが、立派な工場や農地を作ろうが、コロニーの装置に故障が発生して居住できなくなれば、それらは放棄せざるを得ない。

何より環境を維持する装置に不具合があれば、財産どころか生命に関わる。

コロニー移住にはリスクがあるのだ。

 

なので、宇宙移民計画が実装されたとき、上流階級の人間は何らかの手を使って、宇宙への移住を逃れたことは想像に難くない。

 

というわけで、「宇宙世紀」の世界では、上流階級の住む地球と、庶民の住まうスペースコロニーという格差が生まれた(と想像できる)のである。

 

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一年戦争は一部の宇宙移民の独立戦争

 

ガンダムシリーズの一作目「機動戦士ガンダム」で描かれている一年戦争は、一部のスペースコロニーが地球連邦から独立するために引き起こした戦争である。

 

フィクションの世界での独立戦争というと、「主人公とその仲間たちが激闘の末、強大な敵から独立を勝ち取りましたとさ、メデタシメデタシ」となりそうなものだが、「機動戦士ガンダム」で独立しようとするのは、主人公の敵側の陣営ジオン公国である。

 

一年戦争勃発までの経緯

 

地球の住民(アースノイド)と宇宙移民(スペースノイド)の間に格差があったことは前述したとおりだが、宇宙世紀も半世紀ほど過ぎた頃に宇宙移民の中で地球連邦からの自治権を求める動きが出て来る。

 

筒状のスペースコロニーは単独で宇宙空間に浮かんでいるのではなく、30~40基ほどのコロニーがかたまっている。

(想像だが、1基のコロニーに不具合があった際には他のコロニーに避難できるようになっているのではと思う)

その30~40基ほどコロニーが集まったかたまりをサイドと呼び、「機動戦士ガンダム」の世界ではサイド1からサイド7まで7つのサイドが存在する。

 

そして、自治権を求める動きがあったのは、その7つのサイドのうちサイド3である。

 

ジオン・ズム・ダイクンという人物が、サイド3にジオン共和国を設立。

政治的に地球連邦から独立をしようとするが、ジオン・ズム・ダイクンは志半ばで死去。

ジオン共和国でNo.2だったデギン・ザビが後継者となる。

ジオン・ズム・ダイクンの死についてはデギンの暗殺説があるが、明示されてはいない)

 

デギンはジオンを共和国から公国に変え、自らを公王とし、ジオン公国デギンとその子供たち(ザビ家)が実権を握ることとなる。

 

ジオン・ズム・ダイクンのジオン共和国は政治的に独立を求めたが、ザビ家の率いるジオン公国は武力での独立を求め、宇宙世紀0079(読み方:うちゅうせいきダブルオー・セブンティ・ナイン)1月3日、地球連邦に対し宣戦布告、一年戦争が勃発する。

 

ガンダム コロニー 落とし モバイルスタンド

 

一年戦争開戦直後にジオン公国の攻撃で人類の約半数が死亡

 

地球連邦に宣戦布告をしたジオン公国は、「コロニー落とし」を仕掛ける。

 

コロニー落とし」とは、自分たちとは他のスペースコロニーを地球に落とす作戦で、中のコロニーの住民も、下にいる地球の住民も犠牲になるという非人道的な作戦。

 

この「コロニー落とし」を含めたジオン公国の地球連邦への攻撃で、110億人いた人類の約半数が死んだといわれている。

 

よくガンダムシリーズは、リアルな戦争を描いているため、正義の側、悪の側の区別はないといわれ、実際そういう描き方をされているのだけど、この一年戦争開始直後のジオン公国の非人道的作戦については、一片の擁護の余地もないと思う。

 

ジオン公国の攻勢に対し、地球連邦もやられっぱなしではなく、大艦隊を編成し軍事的行動に出る。

 

サイド5近くの宙域で、地球連邦軍ジオン公国軍は激突。

 

地球連邦軍の戦力を3としたとき、ジオン公国軍の戦力は1。

圧倒的に地球連邦軍の戦力の方が多かったのだが、結果はジオン公国軍の大勝利。

 

地球連邦軍は壊滅的な被害を受けた上に、連邦軍を率いていたレビル将軍がジオンの捕虜となってしまう。

(この争いをルウム戦役と呼ぶ)

 

ルウム戦役の結果により、ジオンが優位のままで、和平条約が締結されそうになるが、その直前にレビル将軍が連邦特殊部隊の活躍でジオンを脱出。

 

レビル将軍が、ジオン公国の内情を伝える「ジオンに兵なし」の歴史的演説で、和平条約はならず、締結された南極条約は主に戦争のルールを決めるだけの条約となった。

 

ちなみに、南極条約では、

 コロニー落としはダメ

 核攻撃もダメ

 戦闘しちゃダメな区域の指定

 捕虜はちゃんと人道的に扱う

といったことが決められたが、敵方の非人道的な行いを描く目的で、ちょいちょい破られることになる。

 

南極条約締結後、ジオン公国は地球制圧作戦を開始し、局地的勝利を重ねるが、決定的な勝利を得られないまま、戦局は膠着状態となる。

 

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・ナゾの粒子 ミノフスキー粒子って何?

 

地球連邦に比べ、はるかに国力が劣り、戦力も乏しいジオン公国が勝利を重ねたのには理由がある。

 

その理由の説明には、「ミノフスキー粒子」という「宇宙世紀」シリーズではお馴染みのナゾの科学物質の説明が必要になる。

 

ミノフスキー粒子」は、戦艦の推進力や、ビーム兵器に用いられたりしているので、その性質が正直わかりづらいのだが、初心者が押さえておくべき「ミノフスキー粒子」の性質はレーダーを効かなくするという1点だけで充分である。

 

ミノフスキー粒子」が散布された空間ではレーダー類が効かなくなる。

 

なので、作中「ミノフスキー粒子を散布」と言っているのは、こちら側の動きを相手に掴ませないために散布する作戦を示しており、「ミノフスキー粒子が濃い」と言っているのは、その空間でレーダーが効きづらい状態であることを示している。

 

さて、「ミノフスキー粒子」のレーダーが効かなくなる性質は分かってもらえたと思うが、それがどうしてジオン公国の勝利に結びつくのか説明していく。

 

レーダー類が効かなくなると、相手の機体をロックオンしてミサイル追尾して攻撃することができなくなる。

パイロットや砲手が、相手を視認して攻撃するしかなくなるのである。

 

こうなると戦艦に搭載した巨大な大砲で攻撃するよりも、小回りの利く機動兵器が優位になる。

そして、その小回りの利く兵器がモビルスーツと呼ばれる人型ロボットである。

 

このモビルスーツの技術が、ジオン公国は地球連邦の10年先をいっていたと言われている。

 

ルウム戦役では、地球連邦軍大艦巨砲主義で巨大戦艦中心であったのに、ジオン公国モビルスーツを有していたことが勝因といわれている。

 

ちなみに、ガンダムやザクといった人型をしているものがモビルスーツ(MS)で、大きさは人間の約10倍の18~19メートルほど(例外あり)、ビグ・ザムエルメスといった人型でないものをモビルアーマー(MA)で、MAはMSより大型なことが多い。

また、「機動戦士Zガンダム」の頃からは、Zガンダムアッシマーといった人型のMSから飛行形態のMAに変形する可変型MSも出現する。

 

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・劣勢の地球連邦が起死回生の策として開発したMSがガンダム

 

新兵器モビルスーツの開発が勝敗を分けたと聞けば、じゃあ地球連邦もモビルスーツを開発すれば、と考えるのは当然である。

 

地球連邦も、モビルスーツ一年戦争開戦前から開発に着手していたが、ルウム戦役後にはより開発に力を入れ、そして試作機として開発されたのがガンダムガンタンクガンキャノンなのである。

 

さて、ここまで4000字を越える解説記事を書いてきたのだが、実はここまでで一作目「機動戦士ガンダム」の第一話はまだ始まっていない。

 

ここまでの背景を踏まえた上で、「機動戦士ガンダム」第一話、「ガンダム大地に立つ‼」は始まるのである。

 

一応、ここまでで「機動戦士ガンダム」を理解するための背景のおおよそは説明してきたと思う。

 

続きも書いていこうとは思うので、お付き合いいただけると嬉しい。

 

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