「銀河英雄伝説」の自分用のあらすじの覚書。
野望篇の第五章。
第五章 ドーリア星域の会戦
ヤン・ウェンリー、シャンプール星域の動乱の鎮圧に向かう。
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陸戦隊を指揮したシェーンコップの活躍でシャンプールを三日間で攻略。
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軍部情報部のバグダッシュ中佐、首都星ハイネセンを脱出し、シャンプール陥落の日にヤン艦隊の下に。
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シェーンコップ、バグダッシュをクーデター派の工作員とみなし、特殊な睡眠薬で二週間眠らせる。
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ヤン艦隊、ドーリア星系で第一一艦隊と会敵。
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ヤン、兵力を二分した敵に対し、各個撃破の作戦案を立案。
ヤン
「ろくでもない戦いだが、それだけに勝たなくては意味がない。(中略)
かかっているものは、たかだか国家の存亡だ。
個人の自由と権利にくらべれば、たいした価値のあるものじゃない……」
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ヤン艦隊、グエン・バン・ヒュー少将を先鋒に一点集中砲火の攻撃を開始。
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戦闘は八時間で終息。
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第一一艦隊のルグランジュ提督は自殺。
首都星ハイネセンでクーデター派による戒厳令が敷かれているにも関わらず、ハイネセン記念スタジアムにて、市民二〇万人が暴力支配に反対する市民集会を決行。
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市民集会の首謀者はヤンの旧友で、かつてトリューニヒトを弾劾したジェシカ・エドワーズ議員。
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三〇〇〇人の武装兵が集会の解散とジェシカの拘禁のために出動。
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武装兵を指揮するクリスチアン大佐、市民を暴力で屈服させようとする。
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クリスチアン大佐の行為を非難するジェシカを、クリスチアン大佐は殺害。
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死者:市民二万人余、兵士一五〇〇人。
“スタジアムの虐殺”。
睡眠薬で眠っていたバグダッシュ中佐、目を覚まし、ヤン暗殺が任務であったことを認める。
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バグダッシュ、ヤンの麾下に入ることを希望。
「主義主張なんてものは……
生きるための方便です。
それが生きるのに邪魔なら捨てさるだけのことで」
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ヤン、バグダッシュの投降を認める。
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ヤン艦隊、“スタジアムの虐殺”の報を受け、ハイネセンへ向かう。
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第一一艦隊とヤン艦隊の会戦の前に、ヤンが「たかだか国家の存亡だ」と発言する一方で、第一一艦隊のルグランジュ中将が、
「全将兵に告ぐ。
救国軍事革命の成否、祖国の興廃は、かかってこの一戦にある。
各員は全身全霊をあげて自己の責務をまっとうし、もって祖国へ献身をはたせ。
この世でもっとも尊ぶべきは献身と犠牲であり、憎むべきは臆病と利己心である。」
と、国家のために自己犠牲を兵士に強いる発言をしていることが印象的。
こうやって、相反する主張を並べるのがこの作品の小説的テクニックなんだろうな。
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次回は、野望篇の第六章、「勇気と忠誠」。