賀茂監督の手腕について考察するシリーズ。
今回はスカウトとしての能力を見ていく。
そもそも全日本ユースの監督は見上前監督の急病による交代の意味合いが強く、元々はR・J・7(11)を結成して、全日本ユースをバックアップするのが目的だったので、監督業よりスカウト業が本業といえる。
賀茂監督がスカウトした人材は、リアル・ジャパン・11のメンバーと葵新伍の計12人。
とはいえリアル・ジャパンの弓倉、杉本(吉川)、岡野、坂木、山田の5人は、年齢が翼たちより上で、元々、全日本ユースに入る資格がなかったので、この記事では外して論じる。
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では、以下にスカウトしたメンバーと、その活躍ぶりをまとめてみた。
葵 新伍
イタリアのインテルのプリマヴェーラで活躍しているところをスカウト。
→タイユース戦からチームに合流。ワールドユース優勝に多大に貢献。
スカウト結果:◎
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浦辺 反次
高校卒業後は豆腐屋を継ぐ予定だったところを、コーチ役としてスカウト。
→R・J・7としてのコーチ役を全うした後、岬の負傷とワールドユースが急遽日本開催になったことで、コーチ役としてチームに再び合流。
選手としては、決勝のブラジル戦に退場した石崎の代わりに短時間ながら出場。
スカウト結果:〇
火野 竜馬
ブラジルに連れていき、翼のプレーを見せ日本に来ることを提案。
→R・J・7として、全日本ユースのコーチ役をしていたが、ウルグアイユースの監督交代に伴っての招集に応じ、ウルグアイユースの方へ。
スカウト結果:×
古川 洸太郎
風見 信之介
テクニックの高さを買い、R・J・11としてスカウト。
→フットサルの代表を選択。
後にマドリッド・オリンピックに向けてのチームに合流するが、賀茂監督ではなく、吉良監督の招集によるものだった。
スカウト結果:×
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井川 岳人
全てのポジションをこなせる高いユーティリティプレイヤーとしての能力を買い、R・J・11としてスカウト。
→恋人(後に妻)を追ってアルゼンチンへ。
妻の死後、アルゼンチンまで訪ねてきた賀茂の誘いに応じ、マドリッドオリンピックを目指すチームに合流。
スカウト結果:×(ワールドユースには出場できなかったため)
曽我 佑二
ヘディングの強さを買い、R・J・11としてスカウト。
→実力不足を理由に、全日本ユースを断り、ブラジルに渡りヴァスコ・ダ・ガマに所属。
後に、ブラジルで賀茂に再度オリンピックのアジア予選に誘われるが、これも固辞。
アジア予選にはいなかったが、なぜか予選突破後のギリシャ代表との壮行試合から、いつのまにか、しれっと参加していた。
賀茂ではなく、吉良監督の誘いで合流した可能性があるが、詳細不明。
スカウト結果:×(ワールドユースには出場できなかったため)
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浦辺が選手として参加したのは、当初の予定からすれば想定外だったので、ワールドユースに向けてのスカウトとして成功したのは、実質的に葵新伍一人だけという、なかなか寂しい結果。
選手の能力を見抜く目は割と確かなんだけど、チームに入れるまでには至らないのが、スカウトとしての賀茂監督の手腕といえる。
次回は賀茂監督の手腕の総括。