「がんばれ！キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス20巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
全日本少年サッカー大会の地区予選決勝戦。
前半を終えて2点ビハインドのキッカーズ。
西山SSS、キッカーズと一進一退の攻防の中、翔がボレーシュートを放つも、キーパーにキャッチされてしまう。
負けじと水島もシュートを撃つが、こちらもキーパーの金時が執念のキャッチで止める。
西山SSS陣内で両チーム入り乱れての混戦となり、その中からこぼれたボールが学と太一の元へ。
翔はキック力に優れた太一に、その位置からロングシュートを撃つよう指示を出すが、この試合で、転倒をして相手に抜かれたり、ミスキックをしたりと失敗続きの太一は、肝心な場面でのシュートに怖気づいてしまう。
自信の持てない太一に、学はボールを足で押さえてシュートを撃ちやすいようにした上で、太一を鼓舞。
意を決した太一のシュートは一直線に西山SSSゴールに向かう。
そのシュートの強烈さに、キーパーの不破はつかみきれず、ボールをファンブル、こぼれ球を翔がダイビングヘッドで押し込み、スコアは1-2に。
大会を通じて初失点をきっした西山SSSだったが、リードの1点を守り切る作戦ではなく、バックスの真行寺を前衛に上げ、追加点を狙う。
対するキッカーズバックス陣は、コンパクトなゾーンディフェンスで迎え撃ち、一気にカウンターを狙う構えに。
西山SSSの猛攻を身を挺したディフェンスで死守するバックス陣。
連発されるシュートを防ぎ切ったバックス陣から、ボールが前線の翔に渡るが、西山バックス陣もすかさずシュートコースに固い守りをしいてくる。
シュートコースを防がれた翔は、ゴールとは逆向きの後ろにいる健太に向かってシュート。
健太が翔のシュートを蹴り返し、加速されたシュートは西山SSSゴールに突き刺さり、試合は2-2の同点に追いつくのだった。
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仲間がボールの上に足を置いてボールを固定、そこを巨漢が強烈なシュートを撃つというプレーは、「キャプテン翼」では、「ワールドユース編」のメキシコユースが使ってくる。
”アステカ太陽の5戦士”のメンバー、スアレス・サラゴサがボールを固定し、巨漢のガルシアが撃ちこむ”ビッグ・バン・シュート”だ。
しかし、”ビッグ・バン・シュート”は、単に威力が強力なだけでなく、ボールを固定した二人が、ボールをワザと変形させることで、ボールが不規則に揺れる特徴を持っているが、「がんばれ！キッカーズ」の学くんは、太一くんが蹴りやすいようにボールを押さえているだけなので、シュートの質は異なっている。
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また、「がんばれ！キッカーズ」では、後ろ向きに撃った翔くんのシュートを健太くんが蹴り返して、威力を倍加させるシュートが出て来る。
この逆向きのシュートを蹴り返すことで威力を倍加させるというシュートは、「キャプテン翼」でも出ており、「中学生編」で日向くんのタイガーショットを翼くんがドライブシュートで蹴り返すシーンや、「ワールドユース編」で中国ユースの肖俊光の使う”反動蹴速迅砲”がそれだ。
だが、「キャプテン翼」に出て来る上記のシュートは、対戦相手の撃ったシュートを蹴り返すプレーであり、「がんばれ！キッカーズ」のように味方同士でのプレーではない。
（味方同士だと、近年のカルロス・サンターナとナトゥレーザの”フルメタル・ファントム”まで待たなければならない）
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ここが似てるぞ！
・仲間が固定したボールを巨漢がシュートする。
・逆向きのシュートを蹴り返すことで、シュートの威力を倍加させる。
ここが違うぞ！
キャプテン翼：固定時にボールを変形させることで軌道を不規則にする。
キッカーズ：ボールを単に固定するだけ。
キャプテン翼：対戦相手のシュートを蹴り返すことで威力を倍加させる。
キッカーズ：味方のシュートを蹴り返すことで威力を倍加させる。
次回は、西山SSSとの決着。
