「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス17巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
新人戦でベストイレブンに選ばれた11人は、大島仙一監督の下で結成された選抜チーム・東海FCのメンバーとして全国優勝を目指すことを告げられる。
しかし、東海FCの初日練習が始まると、監督の他にメンバーが10人しかいない。
翔がキッカーズでの活動を優先させ、東海FC入りを断ったためだ。
東海FCの大島監督は北原小を訪れ、翔に東海FCに入るよう再度説得、甲斐ら東海FCのメンバーも練習後のキッカーズの前に現れ、翔を勧誘するが、翔は固辞、甲斐を怒らせてしまう。
東海FCの発足から一か月後、選抜チームへの入部を拒否した翔に腹を立てている甲斐は、練習試合の相手にキッカーズを指名、キッカーズも試合を承諾する。
そして、試合の日、地元から全国優勝を目指す選抜チーム・東海FCに期待をよせる多くの観客が会場に集まっていた。
地元の誇り・東海FCの面子を潰した翔のいるキッカーズは、観客から「裏切り者!」「負けちまえ!」と罵声を浴びせられ、完全アウェーの雰囲気で、試合開始。
翔に強い敵意を抱く甲斐は、ゴール前で翔にボールをぶつけ、ハンドの反則を誘い、PKの権利を得る。
甲斐はドライブシュートでPKを決め、東海FCが先制するのだった。
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試合のアナウンスまでもが、「キッカーズ許すまじ!」と言っているんだけど、選抜チーム入りを断ったくらいで、そんなに嫌われなきゃならないんだろうか?
さて、このエピソードは、各小学校から上手い選手を選抜し、地域の選抜チームが結成されるものの、その選抜チーム入りを主人公の翔くんが断ったことで、地元の人たちから裏切り者呼ばわりされてしまう話である。
「キャプテン翼」の「小学生編」は、主人公の翼くんは、弱小の南葛小サッカー部に入るが、南葛市の小学生から選抜された選抜チーム・南葛SCに選ばれ、全国制覇を目指す話なので、まったく違っている。
むしろ、このエピソードは、「キャプテン翼」のアンチテーゼ的なエピソードとなっていると言って良いと思う。
しかも、「がんばれ!キッカーズ」の東海FCのストライカー・甲斐くんはドライブシュートを使うのだ。
大空翼≒甲斐裕介 とみなすこともできるように思う。
まぁ、翼くんは甲斐くんみたいに怒りっぽくないし、自分勝手な言動はしないので、性格はまったく似ていないけど。
ところで、東海FCは翔くんが抜けて10人しかいないハズなんだけど、あと一人の追加メンバーはどうしたんだろうか?
ここが似てるぞ!
・主人公は弱小チームから地元の選抜チームに選ばれる。
・ドライブシュートが出てくる。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:主人公は選抜チームで、エース兼キャプテンとして全国優勝を目指す。
キッカーズ:主人公は選抜チーム入りを断り、弱小チームで全国優勝を目指す。
キャプテン翼:ドライブシュートは主人公が使う。(中学生以降)
キッカーズ:ドライブシュートは対戦相手が使う。
次回は、東海FCとの決着まで。