「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス12巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
控えの四年生のチームから、正キーパー・山辺をはじめ、レギュラーを投入してきた清水が丘FCは、1点ビハインドの状態から逆転、一気に4点を取って、キッカーズとの力の差を見せつける。
しかし、一方的な展開にも関わらず、闘志を失くさないキッカーズは、清水が丘FCの攻撃にも対応ができるようになっていき、それどころか清水が丘FCゴールまで脅かすことに成功。
キッカーズの懸命のプレーに、清水が丘FCのエースストライカー・北条も参戦。
日本一のチーム、清水が丘FCは、弱小キッカーズを相手にベストメンバーをそろえてくるのだった。
エ-スストライカーの北条がキッカーズゴールを襲うが、本郷キャプテンは、日本一のキーパー・山辺の見せたプレーを吸収し、最終的にはゴールを許すものの、日本一のチームのエースと同等に戦えることを見せる。
残り時間も少なくなっていく中、キッカーズは死力を尽くして最後の攻撃をかける。
試合終了間際、キッカーズみんなの思いを受け取った翔は、ついに日本一のチームから1点を奪うのだった。
![]() |
がんばれ!キッカーズ(12)【電子書籍】[ ながいのりあき ] 価格:462円 |
勝敗は既に決したものの、最後に格上のチームに一矢を報いるという展開は、主人公チームが全国トップクラスである「キャプテン翼」ではない展開である。
清水が丘FCから最後に奪ったゴールのシーンも、ダイビングヘッドと見せかけ、キーパーをふってから、逆サイドにボレーシュートを放つ、というプレーで、「キャプテン翼」で似たシーンはなかったように思う。
試合の終わった後、日本一のチーム、清水が丘FCと、少し前まで公式戦全敗のおんぼろチーム、北原キッカーズの両者が互いの健闘をたたえ合う、さわやかな幕切れのシーンでマンガは終わる。
ところで、清水が丘FCの皆さん、南陽SCとの交流試合の予定を忘れてませんか?
さて、このエピソードの前に登場した東京の清心学園SCといい、この清水が丘FCといい、地区予選の決勝戦を前に、他地域のチームが出てきて、全国大会への機運が高まっているように読める。
もしかしたら、この時点では、南陽SCとの決勝戦の勝敗をどうするか決めていなかったのかもしれない。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:国内で格上のチームと戦うことはない。
キッカーズ:格上のチームから必死に1点をもぎとる。
次回は、地区予選決勝の南陽SC戦。