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"裸で一周"はパンツも不可!? 「がんばれ!キッカーズ」は「キャプテン翼」のパクリマンガではない!検証68

 

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 「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス17巻の中から、具体的に指摘していく。

 

【ストーリー概要】

昨年まで北原小にいた北野先生が、転任先で作ったサッカー部の対戦相手として、キッカーズに試合の申し込みをしてきた。

北野先生の転任先は、船で8時間かかる離島の竜王島。

竜王島にたどり着いたキッカーズは、北野先生を始め島の人たちに歓迎を受ける。

泊まりの予定で島にやってきたキッカーズのメンバーは、サッカーよりも遊ぶことにハシャいでしまうが、そのことに対戦相手の竜王島FCのキャプテン浜田一角はイラ立ちを感じる。

翌朝、漁師の家庭の子供たちである竜王島FCのメンバーは早起きのため、試合前にウォーミングアップを済ませるが、前日ハシャいで夜更かしをしたキッカーズのメンバーは、ろくに準備もできないまま試合に臨むことに。

それでも遊び気分のキッカーズは、試合に勝ったら島の釣りポイントを教えてくれるよう要求、それに対し一角は自分たちが勝ったら、罰ゲームとして裸で島を一周するように言ってくる。

竜王島のグラウンドは、平らではなく不規則なうねりを持った特殊なグラウンド。

そのグラウンドでイレギュラーバウンドをするボールに苦戦するキッカーズに、まき網漁法を参考にしたディフェンスと、イレギュラーバウンドを逆に利用する一角の波切りシュートが襲い掛かる。

結果は、0-5で竜王島FCの完勝で終わる。

遊び半分で試合に挑んでいたことを反省したキッカーズは、罰ゲームを受け入れ裸で島を一周するのだった。

その夜、キッカーズは船で帰る予定だったが、暴風雨のため欠航、翌日まで足止めを喰らうことに。

翌日まで島にいられることになり、竜王島FCと再戦の機会を得られたと喜ぶキッカーズ。

しかし、その暴風雨で一角の乗った漁船が、沖の岩場で座礁

翔は一角を助けるべく、ロープを結び付けたボールを漁船に向けてシュート。

暴風雨を切り裂いた翔のシュートは、一角の船にロープを届けることに成功。

そのロープを島のみんなで手繰り寄せ、一角は命拾いをするのだった。

 

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転任した北野先生に招待され、離島を訪れるキッカーズ。

 

そんなサッカーの活動を熱心にする先生が去年いたのだったら、監督もコーチもいないキッカーズの顧問をやってくれれば良かったのに。

 

この竜王島のエピソードは、キャプテン翼」とあまり似ているところはないように思う。

 

ところで、”裸で一周してくる”というのは、マンガに限らず勝負事の罰ゲームで割りとあるペナルティである。

(今のご時世では、パワハラとかイジメに繋がるのでやらないのかもしれないけど)

 

この”裸で一周”というときの”裸”とは、一般的にはパンツ一丁の姿のことを指すとブログ管理人は思うのだが、このエピソードでキッカーズのメンバーは、パンツまでも脱いで文字通り一糸まとわぬ全裸で、島を一周するのだ。

 

しかも、全裸で走るキッカーズは島の女子たちに、その姿を目撃されてしまう。

 

田舎の離島で、小学生とはいえ、十数人の全裸の男児が島中を走り回って女子の前に姿をさらす、というのは、警察沙汰になってもおかしくない案件だと思う。

 

これが許されるのは、離島のおおらかさなのか、1980年代のいい加減さなのか……

 

さて、離島を泊りがけで訪れたキッカーズだけど、初期の遠征時には一応デコくんのお父さんが引率してくれていたのに、途中から保護者なしの小学生だけで、どこでも遠出するようになっている。

携帯電話もなく子どもたちと連絡がつかないのに、キッカーズメンバーの保護者たちは、いったい、どう思っているんだろうか?

 

ところで、保護者といえば、キッカーズのメンバーは、健太くんの家は寿司屋、デコくんの家はスポーツショップ、太一くんの家は八百屋、哲也くんの家はカメラ屋、と自営業の家の子ども、として描かれているものの、コミックス全20巻の中で、肝心の主人公の翔くんの家庭はほぼ描かれていない。

 

1巻の第1話で、「翔! 転校手続きはまだよ~!」と呼びかけるお母さん(と思われる人)が1コマだけ出ているくらいしかなく、翔くんの家庭環境はナゾに包まれたままである。

転校をしてきたのだから、親の仕事は転勤のある勤め人の可能性が高いと思われるが、詳細は不明である。

 

一方、「キャプテン翼」の主人公、翼くんは、両親が何度も登場するし、父親の職業は外国を行き来する船の船長であること、翼くんの中学卒業後に年の離れた弟(大空大地)が生まれたこと、翼くんの部屋は同級生数人が集まっても全然余裕なくらい広いこと、など、家庭が描かれることが結構多い。

 

がんばれ!キッカーズ」の翔くんの家庭が描かれないのは、あえて主人公の家庭環境を描かないことで読者に感情移入させやすくする手法(自分の家にはロベルト本郷が居候しているワケではないから、翼くんみたいにはなれないと思う感情を回避)なのか、単に描く機会がなかっただけなのか、その理由は不明。

 

ここが違うぞ!

キャプテン翼:「小学生編」「中学生編」でチームが遠征をするのは、大会のときだけ。

キッカーズ:保護者も引率の先生もなしで、離島などにチームで遠征する。

 

キャプテン翼:主人公の家庭が描かれる。

キッカーズ:主人公の家庭は描かれない。

 

 次回は、コミックス18巻の「竜王島FC再戦の巻」。

 

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