「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス18巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
離島の竜王島FCとの試合で遊び半分の気持ちで挑み、敗れてしまったキッカーズ。
その夜、暴風雨が島を襲い、竜王島FCのキャプテン浜田一角の船が沖で座礁するも、翔のシュートがきっかけで一角は九死に一生を得る。
幸い、一角の身体は軽傷。
キッカーズは一角に再戦の申し込みをするが、助けてもらったことと、再戦の件は別、キッカーズと竜王島FCの決着は既についたもの、と試合を断る。
しかし、泥だらけのグラウンドでも、楽しそうにサッカーをするキッカーズの様子に、一角の心境も変わり、再試合をすることに。
前の試合では、ウォーミングアップもできていなかったキッカーズだったが、今回はコンディションも上々。
うねるグラウンドを利用した一角の波切りシュートにも対応し、試合は一進一退の攻防に。
最終的には、泥に埋まったボールを地面ごと蹴り出す翔のシュートが決まり、キッカーズが2-1で勝利。
キッカーズと竜王島FCのメンバーは互いの健闘を称え、一勝一敗の決着をいつかつけようと約束をし、キッカーズは船で竜王島を去っていくのだった。
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暴風雨の中、泥だらけになりながら、試合をするキッカーズと竜王島FC。
いや、そもそも嵐の日に外にでるなよ。
しかも、ちょっと前に一角くんが遭難で、命を失いかけたばっかりなのに。
さて、「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の相違点を検証するのが本ブログのシリーズだけど、この竜王島のエピソードは「キャプテン翼」とは似ていない。
というか、人里離れた田舎のチームのエピソードは、コミックス2巻の山中村のエピソードで出て来るし、漁師町の子たちのチームとの対戦はコミックス7~8巻の由良崎SC戦でやっているのに、どうして今更、離島の子たちとのエピソードを入れたんだろう?
さらに言えば、竜王島のエピソードは山中村のエピソードと以下の流れが同じである。
キッカーズが人里離れた田舎に遠征。
↓
田舎のチームのキャプテンは最初、キッカーズに反目。
↓
翔のシュートで人命救助。
↓
田舎チームのキャプテンと和解。
↓
田舎チームとの試合で交流を深めて終わる。
というワケで、竜王島のエピソードは、「キャプテン翼」のパクリではなく、自作のセルフリメイクに近い。
ところで、「キャプテン翼」にも、セルフリメイクというか、前にも同じようなエピソードや設定あったな、という箇所がいくつかある。
・フランスJr.ユースのエル・シド・ピエールが、大富豪の息子でも忖度されることがないサッカーの自由さに惹かれていく。
・サウジアラビアユースのマーク・オワイランが、王族でも忖度されることがないサッカーの自由さに惹かれていく。
・フランス国際Jr.ユースの決勝戦後、対戦相手のエース、カール・ハインツ・シュナイダーが離婚で別居していた母と妹と一緒に暮らすようになる。
・ワールドユースの決勝戦後、対戦相手のエース、カルロス・サンターナが生き別れになっていた母と一緒に暮らすようになる。
ここが似てるぞ!
・セルフリメイク的なエピソードが出て来る。
次回は「本橋三兄弟の巻」。