「こちら葛飾区亀有公園前派出所」16巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(1981年1月発売)
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●女の意地!の巻
ストーリー
前話で白バイ隊員になった麗子は、護衛の本田と中川と一緒に暴走トラックの取り締まりに向かう。
本田がいつもの荒っぽさで一台のトラックを捕まえるが、その様子を見て、別のトラックは逃げ出す。
本田は逃げたトラックを直接追跡。中川は近道で回り込もうとする。
ついて来た両さんを後ろに乗せた麗子は、赤バイで地下鉄を通って、暴走トラックを追跡する。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、くらもち(婦警)
前話「スーパー麗子!の巻」に続き、白バイ隊員として麗子がトラックを追跡する話。
バイクアクションが見どころの回。
白バイ隊員ながら、女性の麗子が乗るのはモトグッチV100SP(スペシャル)の赤い特注バイク。
連載当時、実際には女性の白バイ隊員はおらず(1991年にクイーンスターズ結成)、「こち亀」の作中、正式な女性の白バイ隊員・乙姫菜々が登場するのは、94巻「本田の新恋人!?の巻」。
127巻「ANGEL SEVEN GO!」では、麗子は乙姫、マリア、纏らとスクーターを用いた女子白バイ隊を結成する。
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●大和魂保存会!?の巻
ストーリー
公園にやって来たアイスキャンディー屋は子供たちから「日本語おじさん」と呼ばれていた。
彼は純粋な日本語が減少していることを嘆き、「棒付き氷菓子」などと外来語を日本語にして話す人物だった。
音楽の趣味が春日八郎で両さんと一致したキャンディー屋は、両さんを家に招く。
家は予想通りの日本家屋だったが、彼の妻は意外にも青い目のアメリカ人。日本好きのアメリカ人妻の影響で、彼は外来語を使わなくなったのだった。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人
外来語を一切使わない男の話。
冒頭、両さんが江川卓の投球のマネをして「鼻血が」と言っているのは、江川がプロ初勝利の試合で鼻血降板したことを指している。
【小林繁伝】巨人・江川、プロ初勝利の味はまさかの「鼻血」 虎番疾風録其の四(252) - 産経ニュース
キャンディー屋は、音楽についてはロック(西洋狂気音楽)も聴くらしく、「兜虫4人楽団(The Beatles)」「回る石楽団(The Rolling Stones)」「蚊取り風と火楽団(Earth, Wind & Fire)」を聴くと語っている。「Earth」を「蚊取り」と訳しているのは、おそらくアース製薬のこと。
この英語嫌いの男を、単に英語嫌いにさせず、もうひと捻りの展開があるのが面白いところ。
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●亀有村塾!?の巻
ストーリー
部長が派出所に出勤すると、子供たちが何人もいて困惑。
聞けば、宿題を教えると言って両さんが子供を集め、派出所の留守番や雑用をさせているのだった。
さらに泳げない子供のために指導もしていると、両さんは子供たちを亀有区営プールに連れていく。
そこには麗子も日光浴で来ていた。麗子も泳げないのだが、両さんが水中で足をつったのを助けに、プールに飛び込む。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子
子供たちの指導をする話。
タイトルは吉田松陰の松下村塾から。
この回では、子供たちに多少の雑用をさせている程度で、両さんの行動は儲けを目的としているわけではない。
宿題を教えるといっても、両さんの学力ではまともに教えられるはずもなく、漢字の読みでは「悪漢」を「ぶちょう」と読んでいた。ここでも「鼻血」を「えがわ」と読んで、江川イジリをしている。
この回を機に、麗子は泳げるようになる。以降、マリンスポーツではプロ級の実力と描かれることもしばしば。
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●汗は金なり!?の巻
ストーリー
子供たちの野球の助っ人で大活躍の両さんは、派出所に戻っても上機嫌だったが、部長に見つかりイヤミを言われてしまう。
その部長が亀有スポーツ会館のアスレチッククラブの券を署でもらったので、勤務後にみんなで行こうと誘ってくる。
両さんは気乗りしないが、強引に連れてこられる。
それでも、ウェアに着替えマラソンコースを走っていると、それなりにやる気に。
マラソンコースを走る両さんは、部長と競い合うようになる。二人の争いは次第にエスカレートし…
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、派出所の犬
みんなでアスレチッククラブに行く話。
アスレチッククラブには、ランニングシャツと短パンのウェアは用意されているが、シューズは用意されておらず、みんな裸足で運動している。当時のアスレチッククラブはそうだったのだろうか?
参加者みんなで並んで準備運動している様に「まるでロンパールームじゃないか!」と両さんが不平を漏らす。ロンパールームは、うつみ宮土理らが出演していた子供番組のこと。
両さんと部長が張り合うのは毎度のことながら、両さんの人間離れした体と、互角以上の動きを見せる部長の体力も底知れない。
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●闇の爆音!の巻
ストーリー
本田はオバケなどを苦手とする大の怖がり。
そんな本田が夜中に白バイを走行中、無灯火のバイクに遭遇したため、取り締まろうとすると、走っているバイクは無人だった。
近所の暴走族たちの間でも、午前0時の水戸街道に無人のバイクがいることはウワサになっており、暴走族の抗争で死んだライダーの霊ではないかという憶測がなされていた。
無人のバイクをおびき出すため、両さんがバイクでオトリとなり、本田と中川が別のバイクで捕まえる作戦を決行する。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人
夜中に現れる無人バイクの話。
本田は怖がりで、深夜放送のホラー映画も視聴を嫌がっていた。オバケが苦手なのはバイクを降りた気弱モードの時だけでなく、強気のバイクモードの時でもダメらしい。
無人バイクは、ただ走行しているだけでなく、暴走族を襲うような動きをしており、ケガ人も出ていた。
また、無人バイクはサイドカー付きで走行している。サイドカーがあるので、無人でもバランスが取れているのだと思われる。
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●四畳半ライフ!?の巻
ストーリー
夏休みでニコニコ寮のみんなは帰省していて、残っているのは寮のおばさんと東京出身の両さんのみ。
あまりの暑さに風呂を使おうとするも、タイルの張替えで使えない。仕方なくビニールプールで代用するのだった。
そんな中、両さんの隣の部屋に新入りが引っ越してくる。
以前は80畳のお寺に下宿していたという新入りの荷物は、トラック2台分。工事関係者の協力も得、四畳半の中にトラック2台分の荷物を詰め込む。
主な登場人物
両津勘吉、吉原トメ(白浜カトリーヌ)(寮母)
荷物の多い新入りの引っ越しを手伝う話。
ビニールプールにはドラえもんの絵が描かれている。さらに両さんはミルクの空き缶に穴を空けて、簡易的なシャワーを自作する。
新入りの荷物は応接セット(ソファー×2、ローテーブル)、冷蔵庫、テレビ、ベッド、ステレオ、洗濯機、クーラー、ストーブ、タンスなどなど。
体積と重量も問題だが、電化製品も多いので、電気のヒューズが飛んでしまっていた。
ニコニコ寮は当時、築40年。後に40巻「寄宿生活!?の巻」で建て替えている。
新入りの階下の部屋は、強面の寮長の部屋。だが、今回、本人の出番はない。
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●風をきれ!の巻
ストーリー
暴走族・柴又連合のタケシは、切り込み隊長としてパトカーの相手をし、仲間内からは“にがし屋タケ”と呼ばれていた。
バイクの技術には自信のあるタケシだが、本田には敵わずあえなく逮捕。
派出所で両さんの取り調べを受ける。タケシは反抗的な態度をとるが、両さんには敵わないのだった。
タケシの取り調べを続けていると、柴又連合のメンバーたちが集まって派出所にお礼参りにやってくる。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、にがし屋タケ
暴走族を取り調べする話。
タケシは17歳だが、免許取り消し期間が長引いており、あと15年と8ヶ月は免許取得ができないらしい。
タケシは高木ブーのような顔(両さん談)だが、サングラスにリーゼントのヘアースタイルで、クールスのフランク(飯田和男)のようにしているとのこと。クールスは、舘ひろし、岩城滉一らが所属していたグループ。
この回で、バイクを降りて派出所にいる状態でも本田のバイクモードが持続している。この点について読者から指摘があったことが、17巻「ハーレーのち曇り!?の巻」で言及されている。
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価格:2619円 |
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●カサ行脚の巻
ストーリー
派出所の前に置きガサを設置するも、返却する人が現れず、一本も無くなってしまう。
派出所メンバーでお金を出し合い、再度カサを購入。
ところが、一万円を出している両さんは持ち逃げを断固許さない構えで、カサを借りていく市民に住所、氏名などの個人情報を書かせるのだった。
後日、カサを返しに来なかった人たちの自宅や勤務先に、両さんは返却を求めに行く。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子
貸したカサを返してもらいに行脚する話。
カサの購入負担について、部長、中川、麗子は2000円ずつだが、両さんだけは一万円だった。両さんは山手線の忘れ物のカサを勝手に回収し、署内で転売しているので、その分の負担とのこと。
回収に向かった家で、家人の姿はほとんど出てきていないが、表札には「星一徹 明子 飛雄馬」と書かれている家がある。元ネタは「巨人の星」の主人公一家。
92巻「レンタルビデオ・人生模様!の巻」では、カサではなく返却に来ないエロビデオの回収行脚をしている。
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価格:8635円 |
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●ああ!マイホームの巻
ストーリー
寺井が部長にマイホーム購入について相談。
不動産雑誌に、申し込み金5万円で即登記というお買い得物件があり、両さんが勧めるも、部長は怪しんで警戒。後日、三人で見学に行くことに。
不動産屋は、田舎で不便な物件や安普請な物件を口八丁で契約させようとする。優柔不断な寺井は決めかねるが、両さんはキッパリと断っていく。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、寺井洋一、インチキ不動産屋
寺井のマイホーム探しに付き合う話。
この回で初めて登場となったインチキ不動産屋は、その後39巻「もしも我が家が…の巻」、50巻「住めば豪邸の巻」など、何度も登場することになる。
以降の話では、インチキ不動産屋が出てくるとトンデモ物件を紹介してくるパターンだが、今回の話は安っぽいが割とまともな物件(オチの物件を除く)。
29巻「寺井家訪問の巻」では寺井の新居が出てくる。何だかんだで新居を購入したらしい。
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●クラス会の巻
ストーリー
小学校のクラス会の幹事をやることになった両さんは、部長の目を盗みながら、派出所の電話を使い、同級生たちに連絡を取る。
当日、浅草の大黒家に集合する同級生たち。その中には小学校を退学になった金太の姿もあった。
会場には来たものの、ヤクザになった自分がいない方がと不安がる金太を中に招き入れる両さん。
やはり来るべきではなかったと後悔する金太を、両さんは馴染みの「三吉の店」に誘い、二人で二次会をする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、金太
ヤクザになった小学校の同級生と再会する話。
同級生がヤクザになった話は57巻「浅草物語の巻」が有名。「浅草物語の巻」の村瀬は優等生だったが、この回の金太は両さんの悪友で、30円もって吉原に行ったことがあるそう(小学生なので相手にしてもらえなかった)。
金太は両さんが警察官になっていたことを知らず、ラストで明かされる。
金太とのエピソードに焦点を当てているため、クラス会の様子は描かれていない。
クラス会には山止という人物も出席となっている。「山止 たつひこ」は、山上たつひこ先生をもじった秋本先生の初期ペンネーム。
会場となった大黒家は、浅草に実在する天麩羅屋。
両さんたちの小学校は、大正小学校と台東区に実在する小学校と同じ名前。108巻「遠い放課後の巻」では大門小学校となっている。
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15巻「スーパー麗子!の巻」から引き続きの回「女の意地!の巻」が収録された巻。
「闇の爆音!の巻」「風をきれ!の巻」を含めてバイク回を複数収録。
初期の「こち亀」は秋本先生の趣味らしく、バイク回が多め。
「ああ!マイホームの巻」に登場のインチキ不動産屋は、この回が初登場。
その後も準レギュラーとして、何度も登場する。
主に寺井のマイホーム回での登場だが、それ以外でも登場する。