「こちら葛飾区亀有公園前派出所」18巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(1981年7月発売)
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こちら葛飾区亀有公園前派出所 18【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
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●劇画刑事・星 逃田Ⅱの巻
ストーリー
警視庁の刑事・星逃田が再び登場。自分がこのマンガの主役になると宣言する。
前回紛失したカルチェのライターの話をしたり、よそのマンガ「伊賀野カバ丸」と会話をしたり、実写の写真の姿になったり、コマ割りを自由に変えたり、絵のない文章だけのコマにしたりと、自由にやりたい放題の星。
しかし、あまりの自由っぷりに星は、両さんから「リングにかけろ」調のパンチを喰らわせられる。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、星逃田、伊賀野カバ丸
17巻「劇画刑事・星 逃田!の巻」以来の星逃田の2度目の登場回。
とにかくメタなネタ満載で、ある意味「こち亀」史上一番の問題作の回。
星のジャケットが以前はトーン2枚重ねだったが、今回は3枚重ね。しかし、作画が大変なので途中で無地のジャケットに着替えている。
「伊賀野カバ丸」は亜月裕先生の別冊マーガレット連載の作品。読者から星はカバ丸に似ていると言われた。
写真で登場の星役は、当時のアシスタントのとみさわ千夏先生(作中では富沢 信の名義)。
両さんが16ページに登場するまでは、ほとんど星の一人舞台になっている。
前回紛失したカルチェのライターについて、岐阜県の読者・小林義永氏から送られてきた。しかし、ガスは全部使用済み、100円ライターに銀紙を巻いて「かるちぇ」と書いただけの真っ赤なニセモノだった。
今回は、ロンジンの10万円の金時計を紛失している。
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価格:149600円 |
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●薬の時間!の巻
ストーリー
移動中のパトカーが派出所を訪れ、車酔いをしたという若い警官を「休ませてくれ」と置いていく。
置いて行かれた警官のバッグには、ありとあらゆる薬がびっしり。酔い止め薬、頭痛薬だけでなく、胃薬など複数の薬を服用して、体調を整える。
薬を飲むときも水道水ではなくミネラルウォーターを使用、湯呑みも殺菌済みの自前の物しか使用しないというほどの徹底ぶりで、両さんたちを呆れさせる。
心配し過ぎの男を薬の依存から解放するべく、両さんはインチキな丸薬を作り、高価な漢方薬と信じ込ませて飲ませる。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、戸塚金次
心配性で薬が手放せない警官の話。
様々な薬が登場するのだが、現在でもおなじみの薬(セデス、バッファリン、キャベジンなど)が多く、医薬品の息の長さに驚かされる。
両さんは男とは対照的に、3歳でビー玉を飲み込んだ時の下剤と、小学5年生の時の毒掃丸のわずか2回しか薬を服用していないと語っている。
両さんが適当に作った丸薬は、うどん粉がメインで医薬の成分は何も入っていない。「黒いひとみのバラード」という名でヒマラヤでとれた薬とうそぶいていた。
冒頭、両さんはオモチャで作曲して遊んでいる。
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価格:1980円 |
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●初日の出!の巻
ストーリー
1980年(昭和55年)の初日の出を見に、中川のキャンピングカーで北海道に向かう計画があると聞き、ついて行きたくなった両さんは、年末特別警備をほったらかしで参加を部長に直訴する。
同行を許可された両さんは、部長、中川、麗子と北海道へ出発。
キャンピングカーにはお酒や食料、映画のビデオ、ステレオなどもあり、快適な環境。
ところが、事故の発生により、高速道路が渋滞のまま完全にストップしてしまい、両さんたちはキャンピングカーの食料を付近の車に分け与える。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人
初日の出の見に北海道にキャンピングカーで向かう話。
といっても、本編は都内の渋滞でストップするので、北海道どころか北関東までもたどり着けていない。
同行のために、役に立つことをアピールする両さんは「独身生活37年間の実績 洗たくなら大得意!」と発言している。当時は37歳の設定だったらしい。
終盤では、本田が電話一本で大量の食料を積んで、バイクで救援に来てくれる。「こち亀」全体では、気弱モードが多く、頼りない印象の本田だが、初期の本田はバイクモードのことが多く、頼りがいがある。
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価格:1650円 |
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●ふたりの本田!?の巻
ストーリー
正月に両さんが一人派出所勤務をしていると、本田が白バイではなく自転車でやって来る。
聞けば、取り締まりで相手を殴ったなど、身に覚えのない罪でバイクを取り上げられたとのことだった。
実は、交機の本田を名乗る人物が取り締まりと称して、車を破壊したり、暴力を振るったりと問題行動を起こしているのだった。
本田は、両さん・中川とニセ本田を探し回る。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、本田速人
ニセ本田が暴れまわる話。
本田とニセ本田のバイク勝負のアクションが見どころ。
ニセ本田の正体は、バイオレンススペシャルという暴走族の頭・トヨミという男。
白バイのない本田は、取り締まりで没収した改造バイクの一台を代わりに使うのだが、そのバイクはニセ本田・トヨミ本人のバイクだった。
ニセ本田はショットガンを装備。これは本物ではなく改造銃らしい。
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価格:652円 |
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●カメ型人間!の巻
ストーリー
出勤途中、カメをイジメている子供たちがいたので、行きがかり上、カメを助けるため、500円で子供たちからカメを買い取った両さん。
仕方なく、カメの世話を始める。
部長にカメで遊んでいるところを見られた両さんは、部長に「うさぎとカメ」の話から、「うさぎ型人間」の両さんは真面目な寺井のような「カメ型人間」を見習うべきだと諭される。
カメの世話を続けていると、このカメが天然記念物のリュウキュウヤマガメだと判明する。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子
イジメられていたカメを世話する話。
希少なカメが亀有にいた理由は水族館から逃げたため。
「うさぎとカメ」の話で、先を行くうさぎが音楽を聴いて寝る描写があるが、そこで聴いていたのはイエロー・マジック・オーケストラ。発売から間もないウォークマン(1979年発売)で聴いている。
「うさぎとカメ」で部長はカメを評価する発言をするが、両さんは、うさぎを起こさなかったカメは卑怯だと反論する。85巻「新説桃太郎!の巻」では、桃太郎やシンデレラの童話に対し、両さんが自説を熱弁する。
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●オレも男だ!の巻
ストーリー
取り締まりでもないのに、本田はやたらと白バイを爆走させまくっていた。
実は、本田はガソリンスタンドに勤める女性に恋をしており、その女性に会う口実として、ガソリンが空っぽになるまで走っているのだった。
意を決して女性をデートに誘おうとするも、バイクを降りた気弱モードでは、まともに会話することができない。
そんなガソリンスタンドにチンピラたちがやってきて、スタンドの店員に難癖をつけ始める。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、本田速人
本田がガソリンスタンドの女性に恋する話。
ガソリンを使い切るため、本田は京都、米沢、秋田と連日走り回っていた。走らずにガソリンを捨てることは、本田にはできないらしい。
バイクを降りると気弱になる本田だが、ギヤ、クラッチなどとバイクに関することを考えて自己暗示にかけると、短時間ならバイクモードが持続していた。
このガソリンスタンドの女性とは、この回ではどうにもならなかったものの、19巻「恋のマッドマウス!?の巻」では、この女性と遊園地デートに挑む。
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価格:583円 |
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●おくれてきた年賀状の巻
ストーリー
部長の命で町会の夜回りを手伝うことになった両さんは、夜回りの途中、札束が落ちていると思い、地面を探ってみると、30枚の年賀状が落ちていた。
拾ったのも何かの縁と、今度も部長の命で、拾った年賀状を両さんが配り歩くことに。
30枚の年賀状を配る両さんが最後に訪れたのは酒屋。酒屋の主人と年賀状の話になり、年賀状を出さない両さんは酒屋の主人から説教される。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一
落ちていた年賀状を配り歩く話。
ラストが1月29日になっているので、物語は1月終盤の設定。
年賀状が束で落ちていた理由は語られていない。配達員が誤って落としたのか、面倒がって捨てたのか不明。
両さんは、生まれてこの方、年賀状をまったく出したことがないとのこと。両さんが年賀状に否定的なのは、151巻「YES!? NO!? 年賀状大戦争!!の巻」でも語られている。
酒屋の主人が両さんに対し、親への年始の挨拶を勧めていたのは、主人の主義主張というより、お酒を買わせる口実の様に思える。
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価格:2200円 |
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●マイク・パワー…の巻
ストーリー
堀口は、歌謡ショーの司会をしていた経歴のある警官。
そのクセから拡声器が手放せず、交通の取り締まりの時などだけではなく、日ごろの会話も拡声器越しにしかできない。
そんな堀口が相方の警官と、両さんたちの派出所にいた間に、彼らのパトカーが消えてしまう。
中川の車で消えたパトカーを捜索。実は交通課の婦警たちがレッカー移動させていたのだった。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、堀口
拡声器が手放せない警官の話。
堀口のセリフは拡声器から発せられており、通常の吹き出しに収まっていないので、ちょっと読みづらい。
歌謡ショーの司会をしていた経歴から、両さんの要望で、いくつかやって見せる。渥美二郎「夢追い酒」、北島三郎「兄弟仁義」、太田裕美「ガラスの世代」を披露する。
レッカー移動させていた婦警たちと口論になるが、中川が丸く収めることになる。この時、中川のナンパな一面が垣間見れる。
堀口のセリフに「なせばなる なさねばならぬ ナセルはアラブの墓の下」というくだりがある。ナセルはエジプトの政治家ガマール・アブドゥル=ナーセルのことか。
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価格:4480円~ |
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●受験天獄!?の巻
ストーリー
九州から東京の大学を受けにやってきた受験生が派出所に道を訊ねてくる。
八王子の親戚を訪ねてきたのだが、親戚は冷たい態度で受験生を泊めてくれず、仕方なく派出所に泊まることになる。
夜勤の両さんが受験生の世話をするが、両さんの物音がうるさい、コーヒーと夜食が欲しいとワガママを言い、受験生は両さんと口論となる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一
受験生を派出所に泊める話。
1978年度から共通一次試験が始めり、受験戦争が過激化したと言われていた頃。
八王子の親戚は、泊まりに来いと言ったのは言葉のアヤで、本当に泊まりに来るとは思ってなかったと、彼を泊めることはしなかった。親戚の家の息子も受験生で彼を泊めるどころではなかったとのこと。
冒頭、両さんは昇進試験を受けない言い訳を、2ページにわたって部長に語る。ところが、49巻「両さんの受験勉強の巻」では両さんは昇進試験のために猛勉強することになる。
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数学の勉強法をはじめからていねいに 大学受験 (東進ブックス) [ 志田晶 ] 価格:880円 |
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●ヤマトダマシイ!の巻
ストーリー
米テキサスからやってきた新聞記者のジョージ・リアフェンダーは、日本の警察について取材をしに、派出所に飛び込み取材をしてくる。
土産のバーボンをもらって上機嫌になった両さんは、勤務を3交代制から24交代制、10メートルおきの派出所の設置が理想などと、メチャクチャなことを取材で語る。
ジョージの愛馬とパトロールに出かけ、大衆食堂で食事をしていると、バイクのひったくり事件が発生。
テキサス仕込みの馬術で、バイクの犯人を両さんとジョージは追いかける。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、戸塚金次、ジョージ・リアフェンダー
米国から新聞記者が取材に来る話。
外人が訪ねてきたと、中川は両さんに対応を任せる。この頃の中川にあまり国際的なイメージはない。
ジョージは日本に来たばかりだが、ガイドブックなどを読み込んでいて、浅草近辺のことをスラスラと語ることができる。
記者のジョージは、両さんが米国研修に向かう26~27巻にも再登場する。
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価格:1056円 |
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星逃田が写真で登場など、やりたい放題の「劇画刑事・星 逃田Ⅱの巻」が見どころの巻。
この回でやり過ぎたため、次の19巻では読者の期待に応えなければと星がプレッシャーを感じることになる。
「薬の時間!の巻」の薬が手放せない警官、「マイク・パワー…の巻」の拡声器越しでしか話せない警官、「受験天獄!?の巻」の受験生と、この頃のクセの強いキャラはメガネをかけていることが多い。
秋本先生の中で、メガネの人物に偏見があったのだろうか?