「こちら葛飾区亀有公園前派出所」35巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(1985年5月発売)
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●あそび大好き!の巻
ストーリー
両さんは派出所で一人勤務。ラーメンを作ったり、バイクの盗難被害の訴えに来た人を追い返したりと気ままに勤務していた。
隣の公園では、子供たちがカンけりで遊んでいたので、両さんがアドバイスをしていると、「日本の遊びを見直す会」という怪しげな大人たちが現れる。
彼らはクギさしやベーゴマのプロで、両さんの腕前を称賛する。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子
カンけりやベーゴマなどの子供の遊びをする話。
冒頭、両さんが袋めんのラーメンを作ろうとするも、鍋を使って作るのが面倒で、チキンラーメン方式でお湯を注いで作っていた。このとき食べていたのは「出前一丁」。
以降の話では、カンけり(102巻「カンケリ名人両津!!の巻」、120巻「“超記憶術”でメダリスト!?の巻」など)とベーゴマ(94巻「ベーゴマ名人両津!!の巻」、191巻「ベーゴマ選手 両さんの巻」など)は何度も登場し、世界大会が開かれたりするが、クギさしは登場しない。
ラストは、派出所にドロボウが入るという、これまでの子供の遊びとは関係の薄い強引な展開。
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●ジキルとハイドの巻
ストーリー
交機の本田は、バイクに乗っている間は強気な性格だが、バイクを下りると温和で気弱な青年に戻る男。
本田は近くの弁当屋に勤める女性店員に恋をして、通い詰める。
そのことを知った両さんは、女性店員に話を聞きに行くと、彼女にはすでに好きな人がいるという。
いつも朝9時に怖い顔でバイクに乗って、弁当屋を通り過ぎるのが、彼女の意中の人。
それはバイクモードの本田当人だった。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人
本田が弁当屋の女性に恋する話。
タイトルの元ネタは二重人格を扱ったスティーヴンソンの小説「ジキル博士とハイド氏」。
本田は「こち亀」のシリーズの中では、実家の本田輪業に住んでいて、実家離れがなかなかできない男と描かれることが多いのだが(156巻「本田君の引越しの巻」など)、この回では水元荘というアパートで独り暮らしをしている。
本田の住んでいるアパートに暴走族が現れ、宇巣根(うすね)という同アパートの仲間を迎えにくる。うすね正俊先生が「こち亀」のアシスタントだった頃。
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価格:792円 |
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●自由への逃走!?の巻
ストーリー
パトロールに出たフリをして、無線に適当に応答し、雀荘でサボっていた両さん。
しかし、中川のつけた発信機により、あえなく部長に見つかってしまう。
両さんが連れ戻されたのち、警視庁のパトカーが派出所を訪れる。その中には、スイカに偽装した爆弾があり、押収し本庁に運ぶ途中だった。
初物好きの両さんは、普通のスイカだと思って、勝手に持って行って食べようとする。
発信機の反応を追って、両さんの包囲網が敷かれる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子
爆弾を持った両さんが逃走する話。
タイトルの元ネタはエーリヒ・フロムの「自由からの逃走」か?
34巻「煙はEなもの!?の巻」でタバコをやめてから、両さんはますます麻雀に熱が入っているらしい。
スイカに偽装した爆弾について、輸送中の警官は爆弾であることを両さんに告げたが、「昭和20年代のジョーク」だと思って両さんは取り合わなかった。
爆弾を輸送していた警官は、日野ルノー4CV(1950年代ころ)のパトカーに乗り、サーベル装備の戦前のような制服を着用している。
爆弾を持って逃走ということで、爆発オチかと思いきや、そうではないオチになっている。
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●東京留学!?の巻
ストーリー
(前半)
度井仲県度井仲村大字度井仲署(どいなかけん どいなかむら おおあざ どいなかしょ)から芋頭(いもがしら)巡査が研修にやってくる。
度井仲県は千葉と埼玉の間にある県で、昨年発見され認可されたという県。
芋頭巡査は、旧日本軍のような恰好で、明治時代の地図を使っている時代錯誤の人物。
今も戦時中だと思う認識が抜けない芋頭は、現代の東京で大騒動を巻き起こす。
(後半)
東京での研修から戻る芋頭巡査を送りに、両さんも度井仲村を訪れる。
度井仲村の人は、東京からの人間を見たことがなく、閉ざされた山奥にあった。
普通の車両はなく、戦時中の戦車や装甲車しかない度井仲村。
芋頭巡査の帰還と両さんの訪問で、戦車によるパレードを行っていると、村に外部から逃走中の強盗犯が現れる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、芋頭巡査、大前田よね助署長
ド田舎の警官が東京に来る話。
コミックスでは一話の扱いになっているが、芋頭巡査が東京に来る前半と、その芋頭巡査を送りに両さんが度井仲村を訪れる後半とで、二週に渡って掲載された。そのため、ボリュームは二話分になっている。
度井仲村は、時代錯誤なだけでなく軍事的に武装されている異常な村。
村には三葉虫やシーラカンスがいるらしい。
テレビ番組「木曜スペシャル」の探検隊により発見されたとう設定。
芋頭巡査は、金髪の外国人女性を敵国の女性とみなし、三八式歩兵銃を突きつけたが、同じく金髪でフランスハーフの麗子に対しては無反応だった。
新幹線の踏切(?)上で匍匐前進をして、新幹線に撥ねられる芋頭巡査。戦前であっても、踏切上で匍匐前進していたら危険という概念はあっただろう。
村には、戦車と装甲車などの軍用車両しかないが、なぜかフェラーリが放置されていて、強盗の逃走に使われる。
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●マネーゲーム!?の巻
ストーリー
給料を無計画に使う両さんを見かねた部長は、署の経理課から両さんの給料を預かる。
買いたいものがあったときは、部長に品物・金額・理由を書いた用紙を提出を義務付けられてしまう。
正直に申告しても却下されると見た両さんは、聖書や阿弥陀如来の購入代、美容院代として申告するが、部長には見透かされて一部しか認可してくれない。
どうしてもお金が手に入らないため、サラ金を利用しようとするが、そこも部長に見つかることに。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子
両さんの給料を巡る話。
部長に認可され、給料を預かる麗子から支給されたのは500円玉。500円硬貨が発行されたのは、前年の1982年。まだ、岩倉具視の500円紙幣の方が流通していた頃。
駅前には「サラキン銀座」という一帯があり、多くのサラ金の店舗がひしめいていて、キャバレーの客引きのような人たちが道行く人をサラ金の店舗に引き込んでいた。当時はサラ金やクレジットなどのローンが社会問題になっていた。
両さんが入ったサラ金の店名は「でっかい青春」。おそらく同名の青春ドラマが名前の元ネタ。
サラ金の店内には小学生がいて、おもちゃが高いからとサラ金を利用していた。
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価格:1650円 |
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●オマワリクン!の巻
ストーリー
警視庁が一億円をかけて開発した警官ロボット・開発001号が、派出所に試験導入される。
周辺地図を数十秒で記憶、耐火のための超合金ボディ、とハイスペックな開発001号。
命令を忠実にきくのをいいことに、両さんは001号を小間使いとして酷使する。
ところが、寮に持ち帰って家事をさせていたところ、001号の機能が停止。
バレたらマズいので、両さんは001号の外装を被って派出所に出勤し、ロボット警官のフリをする。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、開発001号
警官ロボットの話。
ロボット警官については、36巻「ロボットくん2号の巻」の002号、52巻「ロボットおまわりさん登場の巻」の003号を経て、53巻「両さん新人研修の巻」の4号ことダメ太郎、57巻「炎の男 登場!!の巻」の5号こと炎の介につながっていく。
開発001号は、GIジョーを等身大にしたような外観。等身大ロボットが出てきたら、両さんと中身が入れ替わるのは以降でも定番の流れ。
両さんは001号に試しに道を訊いたのは亀有名画座。名画座は1999年に上映を終了し、その話は115巻「亀有名画座物語の巻」で描かれる。
001号いわく亀有名画座は公園前派出所から歩いて13分20秒の距離らしい。
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価格:8800円 |
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●青春のワーゲンの巻
ストーリー
組員の運転する高級外車で移動する御所河原組長だったが、街中でワーゲンを見かけ「わしも若々しい車でエンジョイしたい!」と、免許を取ることを決意。
教習所に来るも、組員たちは「一日で組長に免許を取らせろ」と無理難題を押し付ける。
組員たちの大暴れに通報が入り、両さんと中川が出動。
事情を知った両さんは教官の代わりに組長の助手席に乗り、教官代理になる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、御所河原組長
御所河原組長が免許を取ろうとする話。
組長たちが、教習所でメチャクチャしているのが前半の展開で、両さんたちが登場するのが10ページ目(扉絵を除く)とかなり遅い。
組長たちが訪れた教習所は、「お大尽自動車教習所」という名前で、すべての教習車がフェラーリというのが売り。自動二輪での教習車は、ビモータ、モトグッチ、ドゥカティらしい。教習に向いている車種とは思えないので、単に秋本先生の趣味な気がする。
タイトルこそワーゲンだが、フェラーリの方がたくさん登場する。
組長の乗る高級車との比較で、バイクより安い(45万円)車としてスズキのマイティボーイ(マー坊)の話題が組員から出される。
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●ヒコーキやろう!の巻
ストーリー
100万円の賞金目当てに自作の軽飛行機チャレンジ大会に挑戦する両さん。
しかし、模型用の小型モーターを複数積んだ素人のアイデアでは、まともに飛びもしない。
そこで、専門家の敷島博士の航空研究所を訪ね、余ったパーツをもらい、製作のアドバイスを受ける。
大会当日、プロペラ機しか出場できないにもかかわらず、両さんはこっそりジェットエンジンを搭載してエントリー。ところが、誤ってゼロヨン用のニトログリセリンを燃料に入れてしまう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子
自作の小型飛行機のコンテストに出る話。
最初、両さんが自力で作った飛行機の試乗の滑走路に、工事中の環状七号線の高架を利用した。環七は1985年に葛飾区の区間が開通して全線開通となっていて、当時葛飾区の部分は未開通だった。
敷島博士の研究所で最初に見せられた飛行機は、人間爆弾と言われた桜花。
終盤は大迫力の見開きで、豪快に飛んでいく展開。アフリカ上空まで飛んでいく。
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●ヘーイ!モボ!!の巻
ストーリー
祖父・勘兵衛の見舞いを父・銀次から頼まれた両さんは、佃島を訪れる。
しかし、98歳になる勘兵衛は病気どころかすこぶる元気で、テニスで若いギャルと交流するなど、気ままな一人暮らしを満喫していた。
勘兵衛は老い先短いフリをして、うなぎ屋や女子大生キャバレーを孫の両さんに奢ってもらう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、両津勘兵衛
祖父・勘兵衛が初登場の回。
1983年当時で98歳の設定だと、1885年生まれ(明治18年:北原白秋、武者小路実篤と同い年)の設定になる。
孫の両さんとは10年くらい会っておらず名前も覚えていなかった。勘兵衛には両さん含め孫が24人いるらしい。
このときは、孫や子供の名前をうろ覚えでいるというキャラだった。
後にゲーム会社を立ち上げるなどする勘兵衛だが、この回では携帯ゲームですでに遊んでいた。(ファミコンは、この1983年7月に発売で、少し後)
タイトルの「モボ」というのは、大正時代ころに「モダンボーイ」を略して呼ばれた言い方。
勘兵衛の次の登場は65巻「佃のじいちゃん大追跡!の巻」で、少し間があく。
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価格:1885円 |
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両さんの祖父・勘兵衛が初登場の巻。
元気な老人という設定はあったが、ITに強いビジネスパーソンのキャラ付けはまだされていない。
後に様々なビジネスを展開するようになる。
また、最初のロボット警官の001号が登場。
この001号の出番はほぼないが、ダメ太郎ら後のロボ警官につながるキャラとなる。