「こちら葛飾区亀有公園前派出所」68巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(1991年2月発売)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 68【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
●麻里愛のとんでも父さん登場!の巻
ストーリー
両さんはパトロール中に6人の武道家に襲われる。
マリアが格闘技の道から外れる原因となった岩鉄岩男コーチと両さんを間違えて、マリアの父の門下生が襲ってきたのだ。
門下生だけでなく翻堕羅拳(ほんだらけん)の総帥・麻里晩(あさと ばん)も派出所にやって来る。翻堕羅拳の後継者として幼少期から鍛えていた息子が女の姿になってしまったことにショックを受ける晩。
強引にマリアを連れ戻そうとする晩と両さんは対立。マリアも含めて三人の大立ち回りが派出所内で繰り広げられる。
主な登場人物
マリアの父・ホンダラ親父こと麻里晩の初登場回。
ホンダラ親父は息子だと気付かず、マリアを口説こうとしてしまう。しかし、女の姿になったマリアと初対面だとしても、マリアの妹・マリリンとは瓜二つなので、さすがに気づくのではないかと思う。
ホンダラ親父は、「オーマイゴッド」と叫んだ後「オーマイスパゲッティ」とも叫ぶ。元ネタは日本製粉(ニップン)のブランド。
この回から、両さんはホンダラ親父に腕っぷしを見込まれることになる。
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●超兵器パトローラー発進!の巻
ストーリー
ローラースケートを足に履き、大型のラジコンヘリで身体を引っ張る方式で最大時速40kmで進むことのできる「パトローラー」を両さんが開発。しかし、他のラジコンヘリと電波が混線して失敗。
次に両さんが開発したのは「パトローラーⅡ」。長靴にラジコンカー(4.8馬力)を付けたような物で、両さんはそれをおもちゃ会社と共同開発。
警察の正式装備に採用されるべく、両さんはビデオを制作し、署で「パトローラーⅡ」のプロモーションを行う。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須(署長)
パトロール用の新製品を開発する話。
後半はパトローラーが暴走して、線路に飛び込んで行ったりとドタバタの展開になる。
両さんが警察にパトローラーを売り込むのは、もちろんマージンが入って来るから。
パトローラーⅡは先行するバイクに追いつくことが可能なほど、スピードの出る代物。
合間の駄菓子屋のカットでは「ヤマザキパン」の看板が「ヤマザルパン」になっている。
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●マリアとマリリン!?の巻
ストーリー
両さんが勤務終わりに寮に帰宅すると、入浴中のマリアが本物の女性の身体になっていて驚く。
実は、彼女はマリアではなく、双子の妹のマリリンだった。マリリンは香港で映画女優として活躍しており、浅草での撮影の合間にマリアを訪ねてきたのだった。
マリリンは撮影に戻ると、事故でケガをしてしまう。そこで撮影の見学に来ていたマリアが代役をすることに。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一、法条正義、麻里愛、麻里稟、吉原トメ(白浜カトリーヌ)(寮母)
マリアの妹マリリン(麻里稟 あさと りん)初登場の回。
着衣の状態では瓜二つの二人だが、男女のため、裸になると違いは明確。その違いを示すため、寮の風呂に入るシーンがある。後に魔法使いのじいさんにより、身体も本物の女性になる(111巻「ニュー麻里愛誕生!?の巻」)ので、男の胸板のバージョンの希少なマリアの半裸の姿が見られる。
マリアもマリリンも、どちらも翻堕羅拳の総帥を継ぐのは「タコおどりみたい」でイヤらしい。
映画女優の代役にマリアがなる代わりに、マリリンが一週間派出所勤務することになる。しかし、勝手に警察官のフリをするのはダメだろう。
こちら葛飾区亀有公園前派出所 111【電子書籍】[ 秋本治 ] 価格:460円 |
●聖なる夜(イブ)の大天罰!の巻
ストーリー
葛飾署で地域住民との親善のためのクリスマス会が行われることに。
その準備のため、麗子や交通課の婦警たちはプレゼント用のケーキを担当する。両さんはツリー用のモミの木を造園業者から買ってくるお遣いを頼まれ、麗子から5万円を預かる。
しかし、お遣いの道中、幻のゲームソフト、特別限定の鉄道模型、高価で転売できそうなカメラを見つけて、買ってしまう。
お金を使い込んでしまった両さんは、公園の木を勝手に伐採して代用する。だが、その木は署から町会に寄贈した記念樹だった。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛、屯田五目須(署長)
モミの木を公園から勝手に持っていく話。
冒頭、派出所にいるのがマリリンかと思って、身だしなみを整える両さんだったが、香港から帰ってきたマリアだった。マリリンがいる間、生活態度を相当注意されたらしい。
公園のモミの木を伐採するのに、両さんはワイヤーソーを用いている。普段から、そんなものを持ち歩いているのだろうか?
モミの木を買いに行く途中、マリアも同行していたが、「口出しするんじゃない!」と両さんに怒鳴られ、無謀な買い物を止めることができなかった。マリアと一緒にいても、両さんとケンカにならないので、マンガとしては展開させづらそう。マリアの出番が一時期減ったのは、その性格が原因だか?
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●よみがえる軽演劇!の巻
ストーリー
年末の大掃除の時期。両さんは派出所の大掃除を逃れようとするが、派出所だけでなく町会の大掃除も派出所メンバーで手伝うことに。
ケーキ屋の外壁のペンキ塗りを頼まれるが、両さんは脱走。脱走した先で、ケーキ屋の隣の酒屋のペンキ塗りを頼まれてしまう。借金の弱みを握られている両さんは、仕方なく酒屋のペンキ塗りを行う。
両さんと中川は隣り合った建物を、ピンクと黒にそれぞれペンキ塗りするのだが…
主な登場人物
話としては大掃除の日の一コマ。
全編が軽演劇のスタイルになっている回。
視点(構図)の多くは固定。コマ割りについても、最後のオチのコマを除き、全て三段のコマ割りで固定。演劇を見ているような雰囲気を味わえる。
派出所の壁があるはずのところに車が入ってきたりと、演劇スタイルならではのギャグが入れられている。
派出所と商店街の場面転換も、セットを回転させているかのような演出。
両さんが登場時に歌っているのは、ぴんからトリオの「女のみち」。
価格:1190円 |
●翻堕羅道場新年会の巻
ストーリー
正月は毎年、部長の家で新年会だが、部長が1月3日まで温泉旅行のため、今年は中止。
おせち料理が食べられないと激怒する両さんだったが、代わりにマリアのところの翻堕羅拳道場の冬季合宿を兼ねた新年会に参加することに。
平成2年(1990年)元日、山奥の教練所にタダ飯を求めてやってきた両さんたち一行だったが、総帥のホンダラ親父からは、新年会参加の代わりに生徒と同じ扱いにすると言われ、翻堕羅拳の修行を体験する。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、麻里愛、麻里晩、麻里稟
翻堕羅拳の新年会に参加する話。
合宿では、1990段ある石段30往復や、滝行をすることになるが、翻堕羅拳では真面目に行わう必要のない、いい加減な仕組みになっている。
翻堕羅拳の合宿では、料理研究家でもあるマリアの母が料理を作ることになっているが、本人は今回未登場。マリアの母、今日子が登場するのは、76巻「誘惑のコルベット!の巻」。
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●恐怖の箱男!?の巻
ストーリー
冬場の強化パトロールをサボった両さんは、戻ってきた部長から逃れるため、派出所のロッカーに隠れる。
ところが、ロッカーの前にストーブを置かれ、蒸し焼きのピンチに。
次いで、両さんの入ったロッカーは廃棄処分として回収され、処分場でプレス機にかけられそうになる。
さらに、その処分場に、政治資金の裏金を別のロッカーに隠していた一味が現れ、ヘリでロッカー回収するが、間違えて両さんのロッカーを持って行ってしまう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一
隠れたロッカーから出られなくなる話。
タイトルの箱男の元ネタは、おそらく安部公房の小説「箱男」。
この話の掲載後(1990年少年ジャンプ7号)、「世にも奇妙な物語」内で、織田裕二主演の「ロッカー」という話が放送される(1990年5月)。ロッカーに閉じ込められ、処分場でプレスされる部分は似ているが、関連性は不明。
両さんは、ファミコンソフトを一本30円で小学生に貸し出ししていて、ロッカーに大量のソフトを隠していた。
価格:3344円 |
●チャーリー小林有名(メジャー)化計画!の巻
ストーリー
ストリートで弾き語りをしながら自費制作レコードを手売りしていたチャーリー小林。事務所やレコード会社をクビになった惨状を知った両さんは、時代遅れのグループサウンズ的な音楽をやっているチャーリーに90年代の音楽を見せつける。
過激な昨今の音楽業界にインパクトを残すべく、両さんのアイデアで文金高島田にピンクのフンドシ、網タイツ姿、ハープを担いで弾き語り、火の海に飛び込むパフォーマンスを見せる。
主な登場人物
久々登場のチャーリー小林をプロデュースする話。
90年代のバンドとして登場するザ・ゲリラのバックメンバー、ジュン・チョーサク・ショージの元ネタはお笑いトリオ・レツゴー三匹。
チャーリーは何度もバンドを解散しており、テンプクターズ「仏様お願い」(ザ・テンプターズ「神様お願い!」が元ネタ)というレコードを出していた。
1980年代後半にCDが普及していたので、レコードで出すのは当時でも時代遅れだった。
チャーリーが出演した勝ち抜き方式の音楽番組の元ネタは「三宅裕司のいかすバンド天国」と「勝ち抜きエレキ合戦」。
冒頭では、原宿の歩行者天国で素人バンドが活動していることが語られている。
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●カナダ翻堕羅拳法珍道中の巻(前編)
ストーリー
翻堕羅拳の海外支部をカナダに作ろうと計画するホンダラ親父。マリアを支部長に任命しようとするも、マリアは両さんと一緒であれば、と強引に両さんをカナダに連れていく。
カナダのバンクーバー空港についた一行。しかし、すぐにホンダラ親父の財布とパスポートがスリに盗まれてしまう。ホンダラ親父と言い争いになったことが原因で、両さんのパスポートも下水に流されるハメに。
途方に暮れる一行だったが、社長業で来ていた麗子に救われる。
気を取り直して海外支部の候補地に行くと、そこはインチキ不動産屋の物件だった。
主な登場人物
両津勘吉、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛、麻里晩、インチキ不動産屋
翻堕羅拳の海外支部設立のためにカナダに行く話の前編。
カナダを候補地にした理由は物件が日本に比べて安いから。当時(1990年)の為替は1ドル=140~150円程度。500坪で250万円という格安物件(インチキ)だった。
インチキ不動産屋は、寺井の家探しのエピソードでよく登場するキャラ。なぜか海外にも手を出しているらしい。
描かれてはいなかったが、マリアのパスポートの写真は男性の姿だったため、入国審査官がパニックになっていたらしい。
両さんは万馬券を当てるも、強引にカナダに連れてこられたので、換金できなくなる。マリアの涙を見て、珍しくお金(12万円分)をあきらめるシーンがある。
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●カナダ翻堕羅拳法珍道中の巻(後編)
ストーリー
パスポート紛失によりカナダで足止めとなった両さんたちは、パスポート再発行までの間、開き直ってスキーを楽しむ。
ホンダラ親父とマリアはスキー初心者なので、両さんと麗子がコーチをする。両さんのコーチはスパルタ方式で、ホンダラ親父を上級者コースで突き放すのだった。
スキーでは弱いが武道家で腕っぷしが強いホンダラ親父をギャフンと言わそうと、両さんはホンダラ親父の弱点である熊に扮装して驚かそうとする。
しかし、ホンダラ親父に出くわす前に、現地のハンターたちに見つかってしまい大騒動に。
主な登場人物
両津勘吉、秋本カトリーヌ麗子、麻里愛、麻里晩
翻堕羅拳の海外支部設立のためにカナダに行く話の後編。
といっても海外支部設立の話は少しだけで、スキー場でのドタバタがメインになっている。
スキー板を装着した状態で、もよおしたホンダラ親父は大を、両さんは小をしようと局部をさらしたまま、斜面を滑り落ちて行く姿が個人的にツボ。
ホンダラ親父は、山籠もりの修行中に熊に襲われた経験から、熊を怖がっているらしい。
両さんは熊の敷皮をまとって、脱げないようにマリアに縫い付けてもらっていたので、騒動になっても脱ぐことができなかった。
海外支部の計画は、麗子のホテルのトレーニングルーム内に道場を出す方向になる(その後、どうなったかは不明)。
価格:1500円 |
マリアの父・ホンダラ親父(麻里晩)、双子の妹・マリリン(麻里稟)が、初登場となる巻。
ホンダラ親父は、両さんと腕っぷしで張り合うことができるキャラなので動かしやすいのか、一時期は準レギュラーとして頻繁に登場する。
マリリンの方は、香港在住の設定もあってか、それほど出番は多くない。