「こちら葛飾区亀有公園前派出所」155巻の収録全話のあらすじを紹介していく。
(2007年6月発売)
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●復活を希望するキャラクター大大発表会!!の巻
ストーリー
連載30周年記念でこち亀復活希望キャラの発表が行われる。1位が戸塚、2位がロボット警官のダメ太郎というラインナップだが、両さんは戸塚とは特に話すことがない、ダメ太郎はショボすぎる、とダメ出し。以降は順位通りではなく抽選で選ぶが、第一話冒頭に登場の「道たずねおじさん」を始めとして、チャーリー小林や御所河原組長など、在庫一掃セールの様相。メインイベントには17巻から50巻くらいまでにバリバリ出ていたあの人物が登場する。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、戸塚金次、丸出ダメ太郎、チャーリー小林、御所河原組長、神様、佐々木洋子、本口リカ、冬本、犬、星逃田
連載30周年の特別企画。29位の冬本巡査は「ダーティーハリー2」に出てた白バイ警官がモデルで、映画と同じコルトパイソンを持っているという設定が明かされるが、戸塚に対しては何もエピソードが語られなかった。両さんから戸塚には「わしとキャラがかぶりすぎ」「だから消えた」との分析がなされた。
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●100人両さん大暴れ!!の巻
ストーリー
両さんが中川生物化学研究所の「人格解析機ミリオン」のモニターになる。一人の人格を構成する要素を100個に分け、100個に分けたそれぞれの人格をコンピュータの立体映像で再現するシステムのモニターだ。100人に人格を分けられた両さんは、やる気ない人格が39人、凶暴な人格が36人、お金に執着がある人格が22人、マニアックな人格が2人、腰の低い良い人が1人の構成だった。凶暴な人格を取り除いてみると、腰の低い人格が増えていった。
主な登場人物
両さんの人格を100人の両さんとして表現する話。お金に執着するのが一番多い人格でなかったのは意外だったが、「10万円ひろったらとどけない?」の質問には100人が全員「YES」と答えていた。他にモニターとなった中川の場合には、酔っぱらいの人格が2人と「動物の森」に熱中する人格が1人含まれていた。
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●甦れ!!御用聞き!!の巻
ストーリー
コンビニが御用聞きのサービスをやっているのを見て、両さんは商店街に売り上げを上げるため、御用聞きをするようアドバイスをする。これといった経営努力をしていなかった商店街は、両さんの御用聞きによる積極的な売り込みで活性化。しかし、両さんは商店街にだけもうけさせるのは悔しいと、富裕層の家庭のテレビに有線放送ができる仕掛けを作り、催眠術のような手法で高額商品を買わせる。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、尾崎(プラモ屋)
商店街で各家庭を回る御用聞きをする話。両さんは商店街への借金40万円をチャラにする条件で商店街に協力するのだが、他の話では桁違いの利益の商売をしていることもしばしばなので、40万円くらいはいつでも返せそうな気がする。
物語冒頭、両さんと中川が乗っているカウンタックのコマの欄外に「YJ 『カウンタック』よりLP400AS 梅沢春人」と書かれている。
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●食欲の秋!?金欲の秋!?の巻
ストーリー
新葛飾署の秋の旅行会は男子と女子で合計400万円の予算があったはずだが、女子だけで全部使ってグァム島への豪華客船旅行の予算にしてしまう。怒った両さんは、男子の低予算の栗拾い箱根一泊の旅に女子をムリヤリ合流させる。旅行先では、山で栗拾いの他、トリュフ狩りも行われていた。意外に立派なトリュフが獲れることを知った両さんは金儲けのためにブタ10頭を買い取り、トリュフを必死で探す。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、屯田五目須(署長)、早乙女リカ
前半が女子署員を強引に低予算旅行に引き込む話で、後半がトリュフ狩りの話。秋の旅行の予算400万円は「だれかが30年間無欠勤をつづけた『皆勤祝い』の金」とのメタ的な設定になっている。それが本当なら、両さんの皆勤祝いを勝手に使おうとしていた女子署員がヒドい。
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●東西戦車(タンク)バトルの巻
ストーリー
ケータイの電波で操作できるラジコン戦車を作った大阪の春は、派出所の両さんに小包で送り付け、サバイバルゲームをしようと提案。小さいラジコン相手にコテンパンにされた両さんは、今度は自分の作ったオリジナルラジコン戦車を通天閣署に送る。しかし、両さんの戦車は誤って名前の似ている暴力団の通天閣組に送られてしまう。通天閣組は、通天閣署を爆破しようと計画していた。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、御堂春、芦原レイ、浪花署長
ラジコン戦車を使って大阪の春と対戦していたところが、思わぬ大手柄につながる話。
春の作ったラジコン戦車を見て、レイは「タイガー戦車」と表現するが、マニアの両さんは「ティガーⅠ(イチガタ)」と表現しているところが芸が細かい。
通天閣組の組長・蛇巻は「MOE YARO メガネっ娘特集」という雑誌を読んでいる。
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●超豪華!!ジャンプキャラ総出演亀祭り!!の巻
ストーリー
連載30周年記念で、当時のジャンプ連載作品のすべてに両さんが登場したのだが、今回はその「亀祭り 第2部」として、連載作品20本のキャラを「こち亀」に登場させることに。笑いを増やす要員として、何でも笑ってしまう恵比寿巡査を引き連れ、両さんたちはコンサート会場の警備から、学校で発生した事件の対応に向かう。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、恵比寿海老茶、西郷小金丸
ジャンプの連載キャラが「こち亀」に総登場する話。登場するのは主人公とは限らず、脇役キャラも多数出ている。どこかに潜んでいるキャラを探す企画なのだが、「銀魂」や「ボーボボ」「ジャガー」といったギャグ系のキャラはまったく隠れずに堂々とセリフありで登場する。
作者の星野桂が「こち亀」のアニメーターだった関係から「D.Gray-man」のアレンに対しては、両さんの腰が低い。
全部で83個のキャラとアイテムが登場する。
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●中川家の人々~大集結編~の巻
ストーリー
中川の父が五年ぶりに日本に来る。しかし、待ち合わせの場所に父の姿はない。美容総合会社社長の母・小百合とパリブランド社長兼デザイナーの妹・登志恵も近く日本に来るため、圭一も合わせて家族四人で会えるように予定を変更したのだ。とはいえ、予定が合うのはわずか26分間のみ。当日、父・龍一郎の仕事が押して、家族での会食の時間は9分間になってしまう上、みんな仕事の電話で会食どころではない。
主な登場人物
両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、中川龍一郎、中川小百合、中川登志恵
多忙な中川家が集結する話。父・龍一郎が127巻「父をたずねて…21世紀!の巻」で次の来日が5年後と言っていたのが実現したことになる。妹・登志恵は5巻「富豪巡査・中川の巻」以来の登場だった。滅多に集まらないことから、両さんは「惑星直列みたいだ」と評し、すぐバラバラになってしまうことから、中川は「ドラゴンボール家族か」とツッコんでいた。
中川の両親は200巻「中川家 秋本家 集合の巻」で、再び来日する。
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●スーパーバイオリニスト両津!!の巻
ストーリー
新葛飾署で秋の音楽会の予定が一か月後にあり、派出所メンバーも楽器の練習を始める。両さんはバイオリンを選択するが、部長から「似合わない」「ぜったい無理」と言われ発奮。麗子の師匠で世界的な巨匠ではあるが、かつて来日した際に両さんと意気投合したガンディーニに指導を仰ぐ。ガンディーニの厳しいレッスンを受け、猛特訓をこなした両さんは、中川・麗子からガンディーニのレベルと言わしめるバイオリニストになっていた。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一、ガンディーニ
両さんがバイオリンの猛特訓をする話。85巻「ストラディバリ狂騒曲!の巻」に登場したガンディーニが再登場し、両さんにバイオリンを教える。
物語冒頭では、前の回で家族団らんの会食がわずか9分で終わった中川を「家族に恵まれない中川くーん」と両さんがからかっている。麗子に対しては「美人で金持ちだけどよ 男には恵まれていない」と評している。
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●飲酒運転は駄目、ゼッタイ!!の巻
ストーリー
飲酒運転の問題から新葛飾署で、交通安全指導七段の石頭鉄岩の講義が行われる。アルコール検知をするとエンジンがかからない装置や、酔った状態で運転すると運転者に水をかけたり、前方に障害物があると運転者を強制脱出させたりする装置の実演が行われる。さらに飲酒の規律を正すため、署長から一か月間の禁酒令が出される。アルコール感知器を首につけられた両さんは、様々な酒の誘惑に耐える。
主な登場人物
両津勘吉、大原大次郎(部長)、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、屯田五目須(署長)、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都、擬宝珠檸檬、擬宝珠夜婁紫喰、両津金次郎、石頭鉄岩
前半は、安全に配慮し過ぎてかえって危険な石頭師範の自動車の装置の話。後半は両さんを含む新葛飾署の署員が禁酒をする話。禁酒の検知器を装着していることを両さんは纏にグチるが、纏も署員だから同じく検知器を付けてなければおかしい気がする。禁酒のため両さんは寺に籠もり、僧侶のような風貌になってしまう。
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連載30周年記念企画の巻。
「超豪華!!ジャンプキャラ総出演亀祭り!!の巻」で他のジャンプキャラとコラボするだけでなく、「復活を希望するキャラクター大大発表会!!の巻」では「こち亀」の懐かしいキャラが登場する。
他の回でも、中川の家族、バイオリニストのガンディーニ、交通安全指導の石頭師範と懐かしいキャラが登場する回が多い。
巻頭の3コマ劇場は今回で最終回。
ボツネタとのことで、内容はほぼモザイク。