【こち亀】160巻の全話あらすじ紹介　野球は試合時間が長すぎる？　新しいスポーツの形を提案

「こちら葛飾区亀有公園前派出所」160巻の収録全話のあらすじを紹介していく。

(2008年6月発売）

●工場に惹かれての巻

ストーリー

大阪で勤務していたころに撮影した製鉄工場の写真を、同じく工場好きの署員と鑑賞する両さん。一行は工場鑑賞に興味を惹かれ、京浜工業地帯に見学に行く。間近に見ると、その巨大なプラントに圧倒されるが、そこには工場鑑賞家の姿が。鑑賞家の知識量と熱意に驚くも、「朝まで工場についてじっくり語ろう」と誘われる。

主な登場人物

両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、御堂春、芦原レイ

工場鑑賞の話。春に案内された両さんが訪れた大阪の工場は映画「ブラックレイン」のロケ地とのことなので、大正区船町の工場だと思われる。
この回は、工場の描き込みがスゴい。両さんたちが工場鑑賞家と会話しているコマのバックにも、プラントがびっしり描き込みされており、アシスタントの苦労がしのばれる。

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●移動超神田寿司出前500kmの巻

ストーリー

トラックに機材、食材、職人を全部乗せて移動し、どこでも回転寿司が出せるシステムを両さんが夏春都に提案。2500万円の予算がかかるものの、夏春都は快諾。移動超神田寿司店の初仕事は大阪。春から、近所の廃校になる小学校の校長先生の送別会で、校長先生の思い出の神田の寿司を探してほしいという依頼を受けていたのだ。両さんはトラックを運転し、大阪で寿司を握る。

主な登場人物

両津勘吉、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都、擬宝珠夜婁紫喰、御堂春、芦原レイ、浪花署長

超神田寿司の移動車を作り、大阪に出前に向かう話。校長先生が若いころに食べた神田の寿司店は、偶然にも超神田寿司だった。夏春都が自分で卵焼を調理する珍しいシーンが描かれる。移動車は電極スパークのところのスーパー電子で製作された設定（スパーク本人は出てこない）。ただ、この後、活用されている様子はない。

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●アフロ大作戦の巻

ストーリー

アフロヘアー専門店の店長からアフロをブームにしてくれるよう相談された両さんは、アフロヘアーのカツラの内側に接着剤を塗って、新葛飾署の署員たちに強制的にかぶせる。さらにアフロを浸透させるべく、中川グループが一社提供しているテレビドラマの出演者を全員アフロにさせる。そのドラマが話題になり、アフロヘアーが世間で注目を浴びる。ついにアフロ限定のロックフェス「アフロック2007」が開かれることになる。

主な登場人物

両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、屯田五目須（署長）、ボルボ西郷、左近寺竜之介、チャーリー小林

アフロヘアーをブームにしようとする話。両さんがそこまでアフロを勧めるのは、アフロ専門店でアフロをする客一人ごとに1000円のキックバックをもらう約束になっているため。それにしたって、たいした金額にはならなさそう。
この回では、久々にチャーリー小林が登場。アフロヘアー姿で「再、再、再、再デビュー」と言われる。

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●ポリステレショッピングの巻

ストーリー

新葛飾署で行うバザーの予定日が雨のためことごとく中止。署の地域コミュニケーションケーブルテレビを用いテレビショッピングの要領で売ることに。4班に分かれ、中川・麗子班は高級ブランド品を、署長・部長班は壺を、ボルボ・左近寺班は運動器具を、両さん・本田班はテレビを販売。初回はしゃべり上手の両さんの営業トークで、両さん・本田班のみが完売。調子に乗った両さんは、自動おにぎり製造機、折りたたみ自転車などを格安で仕入れて売るが、商品の欠陥が発覚し、回収することになる。

主な登場人物

両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人、寺井洋一、屯田五目須（署長）、ボルボ西郷、左近寺竜之介、ジョディー・爆竜・カレン

テレビショッピングを署で行う話。売り上げに応じて、班ごとの放映時間が変わるシステムを両さんが提案。「淘汰していくのが現代のビジネス社会だ」と豪語する両さんに本田は「いつからバザーがビジネスになったんです」と突っ込みを入れていた。最初は好調だった両さん・本田の班だったが、回収続きで売り上げが最下位になり、最終的にはわずか8秒の時間しか与えられなかった。

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●海が呼んでいるの巻

ストーリー

署の旅行はフィジーへの船旅。中川の会社の豪華客船を希望するが、あいにく出航中のため、用意できるのは帆船2隻。操縦できるのが中川と両さんなので、それぞれに分かれるが、女性陣はみんな中川の船を希望したため、必然的に両さんの船は男性ばかりに。中川の帆船は、モーター駆動の自動制御で帆を調整できるが、両さんの帆船は映画の撮影用に作った海賊船のような船で、人力で風をとらえなければならず、終始重労働で苦しむ。

主な登場人物

両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、早乙女リカ

エンジンの付いていない帆船で船旅に出る話。同じ帆船でも中川の船は最新設備、両さんの船は昔の海賊船のような設備で格差がヒドい。船の設備だけでなく、食事なども格差がある。両さんが婦警と対立するときには、婦警の態度が悪いことが多いが、今回もそのパターン。

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●新スポーツ宣言の巻

ストーリー

野球の試合時間が長すぎるという視聴者からの意見から、実験テレビ局のスポーツチャンネルでは1イニング1ストライクでのチェンジ制を導入。F1も2時間ほどかかっていたところ、5分で決着。実験テレビのアンケートに積極的に答えていたので、両さんは視聴者モニターに選ばれる。両さんの意見で、サッカー、ゴルフなどのスポーツにも新ルールが取り入れられる。

主な登場人物

両津勘吉、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、本田速人

視聴者がより楽しめるルールをスポーツに取り入れる話。新スポーツというより既存のスポーツの改良版。点がなかなか入らないサッカーは、ゴールをラインいっぱいの幅広なものに変えられ、時間のかかるゴルフは巨大カップでホールインワン連発の競技に変わる。他にも100イニングぶっ続け野球、剣道15組同時対戦など、新スポーツが提案される。
いくつかはバラエティ番組の企画で現実でも通るかもしれない。

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●私のケータイライフの巻

ストーリー

娘婿の英男が外資系のコンピュータ会社に転職したことから、来週発売予定の最新のケータイGS-10を入手した部長。始めは使い方が分からなかった部長だったが、両さんと中川の指導で学んでいく。改札通過や買い物に使う他、GPS機能、カメラ機能を使いこなし、最新機種を使っていることで周囲から注目を浴びることに快感を覚えるようになっていく。あまりの便利さに現金を持ち歩かなくなっていたころ、ケータイの充電が切れる。お金もなく、現在地も分からずピンチに。

主な登場人物

両津勘吉、大原大次郎（部長）、中川圭一、秋本カトリーヌ麗子、寺井洋一、大原良子、角田（大原）ひろみ、角田英男、角田大介、角田桜

部長が最新のケータイを入手する話。iPhoneが全米で発売になったが、日本では未発売というタイミングの話なので、最新ケータイといってもスマホではない。部長のスマホデビューは、190巻の「スマホ競争の巻」と30巻後まで待たなければならない。
部長の自宅周辺を通っている私鉄バス路線「さいはて線」には、最寄の「時空が丘」の他、「冥王星」「ENDLESS」「無限地獄」と謎のバス停があることが描かれている。

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●デジタルアシスタントの巻

ストーリー

乙姫菜々のマンガの原稿が落ちそうになっているが、アシスタントのヘルプの話が来ないことに、美人のアシスタントが入って両さんに会わせたくないのではと勘繰り仕事場に突撃する両さんと本田。原稿が散乱している修羅場と予想していたものの、紙は一枚も置かれていない。すべてPC上のデジタル作画に変わったのだ。両さんは漫画制作ソフトでの技術を習得すると、乙姫のアシスタントに入り込み、発表前の原稿データを盗もうと試みる。

主な登場人物

両津勘吉、本田速人、法条正義、乙姫菜々、竜千士氷

デジタル作画になった漫画制作の話。遠隔に住んでる人にアシスタントを依頼できるなどのデジタル事情について語られる。
部長や中川が、両さんの悪だくみを先回りで対策することはしばしばあるが、乙姫の担当編集の竜千士の両さん対策は堂に入っている。

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●夏祭りの夜の巻

ストーリー

纏は交通課でカラオケにいっても頑なに歌わない。そんな纏が、両さんから頼まれ、亀有祭りの盆踊りの太鼓をたたくことに。当日、盆踊りは盛況だったが、本田に仲間を捕まえられ、夏祭りに逆恨みをした暴走族が祭り会場の電源ケーブルを切断。照明が消え、音楽も止まり、会場にパニックが起こりそうな雰囲気になるところ、両さんのたたく太鼓と纏の唄う相馬盆唄が群衆を落ち着かせる。

主な登場人物

両津勘吉、本田速人、ボルボ西郷、左近寺竜之介、麻里愛、早乙女リカ、屯田五目須（署長）、擬宝珠檸檬、擬宝珠纏、擬宝珠夏春都、擬宝珠蜜柑、擬宝珠桔梗

夏祭りの盆踊りの話。纏は小さいころ民謡を習っていたので、歌は上手なのだが、小学生なのに大人びた唄い方が恥ずかしくて封印していたのだった。
この回は、左右のページに渡る見開きを意識したコマ割りが、ほとんどのページで用いられている。そのため電子書籍の1ページごと表示だと、少し見づらい。