2022年12月19日に発売の「JOJO magazine 2022 WINTER」に掲載された2本の小説「無限の王」と「ギャング側の証人」の内容紹介や感想などを記していく。
JOJO magazine 2022 WINTER【電子書籍】[ 荒木飛呂彦 ]
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「無限の王」真藤順丈(34ページ)
1974年、南米ペルーが舞台。
「JOJO magazine 2022 SPRING」に掲載された話の続きとなる。
リサリサの元、謎の能力を引き出す「弓と矢」を追うスピードワゴン財団のオクタビオとホアキンが調査のため、組織に潜入を試みるのがストーリーの骨子。
オクタビオとホアキン以外に、第2部でリサリサの召使であり、ジョセフたちの波紋の師匠でもあったメッシーナとロギンスの子孫も味方として登場。
彼らは波紋使いであり、「波紋使い」vs「スタンド使い」の戦闘が描かれる。
この話は今回で終わりではなく、さらに連載が続くようである。
オクタビオとホアキンも「弓と矢」の矢に貫かれており、彼らのスタンド能力の目覚めが今後に描かれるものと予想される。
JOJO magazine 2022 SPRING【電子書籍】[ 荒木飛呂彦 ]
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「ギャング側の証人」安藤敬而(19ページ)
第5部「黄金の風」にジョルノたちの敵として登場したスクアーロとティッツァーノが主人公。
法廷を舞台に、ギャング組織パッショーネの構成員と疑われる32名の被告を有罪にしようとする検察官を相手に取り、見習いの立場で弁護士側にいるティッツァーノと傍聴席にいるスクアーロが裁判をひっくり返そうとするストーリー。
有罪にしようとする検察側には有力な証人がいるが、ウソをつかせるティッツァーノのスタンド、トーキング・ヘッドと、スクアーロの水から水へ瞬間移動するサメ型のスタンド、クラッシュでどのように逆転するのか、というのが見どころ。
パッショーネ全体のボス以外に、スクアーロとティッツァーノには“リーダー”という上役がおり、そのリーダーの思惑がボスとは異なっているという設定が意外だった。
“舌を切り取る”という行為が、本編第5部のバトルを暗示させている。
安藤先生は、ジャンプ小説新人賞の特別賞を受賞しており、いくつかのノベライズを手掛けている。
今回の「JOJO magazine 2022 WINTER」で、他に見どころの企画は、
「続・荒木飛呂彦の漫画術」。
2015年に発売された「荒木飛呂彦の漫画術」では語り切れなかった内容。
キャラクターの作り方、取り分け悪役(特にラスボス)について書かれている。
コラムでは、第2部~第8部の各部のラスボスについて荒木先生が語っている。
(第1部のディオについては上記の悪役の作り方で語っている)
各部のテーマに合わせたラスボスの設定になっていることが分かる。
荒木飛呂彦の漫画術【帯カラーイラスト付】【電子書籍】[ 荒木飛呂彦 ]
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