突然だが、下記のキャラクターの中で、どのキャラを主人公にしたマンガを読んでみたいと思うだろうか?
本ブログの記事タイトルから元のキャラの予想はつくと思うが、元のキャラは無視して下記の情報のみで判断して欲しい。
・キャラクターA
父を交通事故で亡くし、母一人の稼ぎでは生活が苦しく、弟二人、妹一人を食べさせていくために、小学生ながら新聞配達や近所の屋台の手伝いで生活費を稼ぐ。
生活が苦しくとも、自分の好きなサッカーをするため、サッカー強豪校の特待生を目差す。
プレースタイルは、フェイント等はあまり使わず真っ向勝負のスタイル。
念願叶って、中高一貫の強豪校の特待生になり、中学一年生時からレギュラーとして活躍するも、宿命のライバルにどうしても勝利することができない。
宿命のライバルに勝利するため、監督に離反し、特訓の旅に出て必殺シュートを身につける。
特待生の座も、三年連続の全国大会得点王の名誉も、全てを投げうち、中学最後の大会で宿命のライバルに挑む。
・キャラクターB
北海道の田舎の学校でサッカーチームを作るも、メンバーは11人ギリギリ。
雪深い北海道では、冬場は満足な練習ができず、雪かきをしてわずかな練習スペースを作ったり、他の部活に頼みこんで短い時間だけ体育館を使わせてもらったり、と苦労を重ねる。
本人も特に優れたサッカーの才能はなく、努力と根性とチームワークで、練習環境や才能に恵まれた全国のエリートたちに勝負を挑む。
サッカー部の女子マネージャーがキャラクターBに恋心を抱いているが、本人はそのことに気づいていない。
・キャラクターC
同世代でずば抜けたサッカーの才能を有している。
テクニック、身体能力、戦術眼、すべてにおいて卓越した能力を持っている上、チームのメンバーからの信頼も厚く、人望にも優れている。
しかし、心臓に持病を抱えているため、その優れた能力を充分に発揮することができない。
心臓のことを気遣って、どの試合も短い時間でしか出場できていなかったが、自身の全身全霊をかける価値のある強力なライバルが出現。
そのライバルとの決戦では、スタメンでフル出場し、命をかけて勝負に挑む。
・キャラクターD
ゴールキーパーとして高い能力を有しているが、犬を助けようとした交通事故で1か月の入院。
全国大会の開会には間に合わなかったものの、チームの準決勝のピンチにはギリギリ間に合うことができ、チームの決勝進出に貢献。
実家は空手道場を経営しており、空手をサッカーのプレーにも生かしている。
父親は空手のためになればと、サッカーと空手の両方をしていることを容認していたが、中学三年のときに空手一本に絞るよう勧告。
中学最後の大会での優勝がサッカーを続ける条件となり、小学生・中学生とずっと一緒にサッカーをやっている仲間たちとともに、全国優勝を目指す。
・キャラクターE
両親の離婚のため、母を知らずに育つ。
全国を転々とする父について回る小学生時代を過ごしてきたため、新しい転校先で友達を作るため、誰とでもすぐにコンビネーションを合わすことができる高いサッカー技術を身につける。
小学六年生のとき、母親に引き取られるか、父親と一緒にフランスに渡るかの選択を迫られるも、再婚し新たな家庭を築いた母を慮って、父とともに渡仏。
フランスでは、いつでも日本に戻って日本の仲間たちと同じチームでプレーできるよう、特定のチームに入ることはなかった。
中学時代はほぼフランスで過ごし、高校時代は日本に戻って過ごすが、全国大会では苦杯を喫する。
高校卒業後、19歳以下のサッカー世界一を決める大会に出場。
アジア予選を勝ち抜き、本選出場を決めたところで、母に会いに行くが、その帰路で交通事故に遭い、選手生命を脅かすケガを負ってしまう。
母の献身的な介護の元でリハビリに挑み、仲間たちと世界一の夢に挑戦する。
・キャラクターF
世界的なコンツェルンの御曹司として生を受けるが、その地位を捨ててサッカーに打ち込む。
その選択が実を結び、日本代表のストライカーになるも、アジア予選の壁が破れず、ワールドカップ出場の夢を果たすことはできなかった。
さらに、試合中のケガで右目を失明、選手生命を絶たれてしまう。
しかし、ワールドカップで日本代表が活躍する夢を諦めることができず、後進にその夢を託すことにし、自身はサッカー協会に入り、若い世代のために粉骨砕身の働くことにするのだった。
・キャラクターG
経済的に比較的裕福な家庭に生まれ、自由にサッカーを楽しめる環境で育つ。
生まれながらにしてサッカーの才能に恵まれた上、偶然から元・ブラジル代表の日系人が居候をすることになり、一流のコーチングを受け、さらに才能を開花させる。
自身の入った小学校のサッカー部は弱小だったが、誰とでもコンビネーションを合わすことができる高い技術を持ち、後の相棒となる少年がたまたま転校してくる。
さらに、前年に全国制覇をした強豪チームのメンバーと合同チームを結成することになり、恵まれたメンバーと全国大会に挑み、おおよそとんとん拍子に勝ち進んでいく。
さて、どうだろうか?
以上の7人のキャラクターのうち、どのキャラを主人公としたマンガを読んでみたいと思っただろうか?
意見は色々別れるかもしれないが、キャラクターGのストーリーが順調すぎて、圧倒的につまんないと思ったのではないだろうか。
一応、答え合わせをしておくと、上記のキャラクターはすべて「キャプテン翼」の登場人物で、以下のキャラに対応している。
キャラクターA
キャプテン翼海外激闘編IN CALCIO 日いづる国のジョカトーレ 上 価格:618円 |
キャラクターB
価格:669円 |
キャラクターC
キャプテン翼J 5(第16話~第19話)【アニメ 中古 DVD】メール便可 レンタル落ち 価格:1,429円 |
キャラクターD
価格:669円 |
キャラクターE
価格:408円 |
キャラクターF
片桐宗正
キャラクターG
キャプテン翼 ライジングサン 13【電子書籍】[ 高橋陽一 ] 価格:481円 |
というわけで、実際の主人公・大空翼が一番、面白みに欠けるキャラクターといえる。
逆を言えば、他のマンガでは主人公にすることも可能なくらい魅力的なキャラクターをわき役に配置したことが、「キャプテン翼」というマンガの質を上げているのではないかと考える。
「キャプテン翼」以前のマンガであれば、経済的に恵まれない日向や、環境や才能に恵まれない松山を主人公として、環境も才能も恵まれた強敵の翼に挑むという構図が一般的だと思うし、昨今の作品でもその構図のマンガは少なくないのではないかと思う。
そういう意味では、「キャプテン翼」は革新的なマンガと言えるのではないだろうか。