「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス9巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
エリートチーム弓が浜イレブンとの交流試合。
一時は0-5とリードされるが、キッカーズのコンピュータの裏をつく戦術と懸命なプレーで、2-5まで追い上げる。
キッカーズの追い上げにイラつく弓が浜イレブンのキーパー花形は、他のプレーヤーに自分の指示を遵守するよう徹底。
指示に反する動きはしないように厳命する。
しかし、花形の指示によって、選手はミスをおそれて思い切ったプレーができなくなり、かえってチームの動きをにぶらせることに。
さらに、後半からは雨が降り出し、ぬかるんだグラウンドは弓ヶ浜イレブンの動きをもっとにぶらせる。
3-5までキッカーズが追い上げると、弓が浜イレブンの花形がキーパーからセンターフォワードにまわり、勝負をかけてくる。
しかし、周りを信じず、個人技のみで挑む花形のプレーは空回り。
反対に、雨中でもコンビネーションプレーを見せるキッカーズは、泥だらけになりながらも、はつらつとした動きを見せるのだった。
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雨中の試合は「キャプテン翼」でも何試合かある。
その中で、「小学生編」の南葛SCvs武蔵FC戦では、普通に走るより、何mもスライディングした方が速く進めるというナゾ理論が登場する。
この理論で、翼くん、岬くんがスライディングですばやい移動をする。
「がんばれ!キッカーズ」の弓が浜イレブン戦でも、最後に翔くんが水たまりの上を、スライディングですべってヘディングシュートを決め、幕切れとなる。
しかし、別にスライディングが走るのより速いという言及はない。
それに「キャプテン翼」の水上スライディングは、足を先にした形のスライディングだが、「がんばれ!キッカーズ」の場合は、ヘディングシュートをするために頭を先にした形のヘッドスライディングである。
というワケで、「キャプテン翼」と「がんばれ!キッカーズ」の水上スライディングシュートは似ていない。
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さて、この弓が浜イレブン戦だが、翔くんのスライディングヘッドシュートで同点に追いついたところで、交流試合は終了。
独りよがりな振る舞いをしていた花形くんが、キッカーズとの戦いを通じてチームプレーの強さに気づき、
「おまえたちをロボットのように扱ったおれを 許してくれるか?
(中略)
もう一度 つくり直そう、おれたちの弓が浜を…。」
と、改心して、新生「弓が浜」を作り直すことを誓って終わる。
まぁ、この後、弓が浜イレブンは二度と登場しないんだけど……。
ここが似てるぞ!
・主人公が、水たまりの上をスライディングで移動し、シュートを決めるシーンがある。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:ぬかるんだグラウンドでは、走るよりスライディング移動の方が速い。
キッカーズ:特にスライディング移動が速いという言及はない。
キャプテン翼:スライディングは足が先のフットファーストスライディング。
キッカーズ:スライディングは頭が先のヘッドファーストスライディング。
次回は「一匹狼・俊の巻」から。