「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス9巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
コンピュータを駆使したエリートチーム弓が浜イレブンとの交流試合。
序盤は、予想に反しキッカーズのペースで進み、拍子抜けするが、それは無名のキッカーズのデータを収集するための”D作戦”だった。
データを集めると、"D作戦"を解除し弓が浜イレブンの逆襲が開始。
流れるようなパスワークからキーパーの逆をつかれ、難なく先制点を決める。
そして、コンピュータの導き出したこの試合の最終予想スコアは0-16。
コンピュータの算出した結果を覆すべく、キッカーズは奮闘するが、0-5に点差を広げられてしまう。
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前回も書いた通り、データ偏重する対戦相手は「キャプテン翼」にいないため、このエピソードは全然似ていない。
しかし、このマンガの連載していた1980年代なのだけど、今見るとコンピュータの描き方がさすがに古い。
壁一面に配置された装置には、磁気テープみたいなのがついているし、何よりデータの出力方法が規則的な穴をパンチで開けた紙テープというのが時代を感じさせる。
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しかし、そんな古臭いコンピュータを使っている弓が浜イレブンは、いったいどうやって、データを入力しているのだろうか?
弓が浜イレブンのマネージャー湯川くんが、コンピュータを扱っているようだけど、キッカーズのプレーを見ながら、特にキーボード入力している素振りはない。
画像から両チームの選手の動きを自動認識して、データとして取り込む技術は、2020年代の現在なら普通にある技術だと思うが、1980年代にあるのはオーバースペックではなかろうか?
さらに、2つのチームのデータから勝敗とスコアを予想するという技術も高すぎる気がする。
チェス専用のスーパー・コンピュータ、ディープ・ブルーがチェス王者に勝つのは1997年で、それよりも10年前の人工知能は、そんなに能力が高くなかったように思えるのだけど。
そんなハイスペックの弓が浜イレブンのコンピュータだが、いつもと違う戦法を使ったり、キーパーの逆を突く相手に対抗するため、逆サイドに選手を配置するだけで防げたりと、キッカーズにあっさり破られてしまう。
結局、弓が浜イレブンのコンピュータは、現代よりもハイスペックなのか、実用には向かないかなりアホなスペックなのか、よく分からない。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:コンピュータは登場しない。
キッカーズ:ナゾのスペックのコンピュータが登場する。
次回も弓が浜イレブン戦。