「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス8巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
全日本少年サッカー大会の地区予選の二回戦、由良崎SCのエースストライカー・中島大海の強力なパワーに苦戦するキッカーズは、大海との激突でバックスの守が負傷退場してしまう。
守の代わりに出場したのは、大海に唯一対抗できる体格の太一。
太一は持ち前の怪力で、大海を止めることはできたものの、勝ち越し点を入れられ1-2のビハインド。
同点を狙うキッカーズに対し、ストライカーの大海もディフェンスに回る総力守備の由良崎SC。
前半終了間際、キッカーズの猛攻で絶好のチャンスが生まれるが、翔はチャンスボールを空振りしてしまう。
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敵の大型プレーヤーに対抗するために、大型選手をぶつけるというのは、「キャプテン翼」でも、比良戸中学の次藤くんに対し、南葛中学の高杉くんがぶつかるシーンが思い起こさせる。
しかし、「キャプテン翼」では、ドリブル突破をはかるのは主人公チームの高杉くんの方で、「がんばれ!キッカーズ」では敵チームの大海さんのドリブルを主人公チームの太一が止める構図なので、逆となっている。
また、高杉くんのドリブルは次藤くんにあえなく止められて、主人公チーム側の巨漢が負ける流れだが、太一くんは大海さんのドリブルを止めることができ、互角以上の結果なので、こちらも違う。
そもそも、相手チームの大型プレーヤーに大型選手をぶつけるのは、当然の流れなので、真似ではないだろうと思う。
さて、前半終了間際に絶好のチャンスボールを空振りしてしまう翔くんだけど、その理由は額から流れた血が目に入ったため、というものだった。
血が目に入ったことを言い訳しない翔くんに、
「なぜ、おれたちにだまってたんだーーっ‼
(中略)
おまえ一人で戦ってんじゃなえんだぞ‼」と、チームメイトの健太くんは激怒する。
負傷を仲間に隠してプレーしていたことを、仲間が「なぜ黙っていた?」と言うのはスポーツマンガではよくある展開。
しかし、普通、仲間に隠しているのは、ねん挫、骨折、発熱とか、傍目に分からない負傷や病気だと思うのだけど、外から丸わかりのダラダラ流血に対して、どうして翔くんはキレられなければならなかったんだろうか……?
「キャプテン翼」の翼くんは「中学生編」で肩と足を負傷を負いながらプレーを続けるけど、周りに負傷のことをオープンにしている。
ここが似てるぞ!
・巨漢プレーヤーに、巨漢のプレーヤーをぶつける。
・主人公が負傷のため、ミスをする。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:味方の巨漢プレーヤーがドリブル突破をはかる。
キッカーズ:敵の巨漢プレーヤーがドリブル突破をはかる。
キャプテン翼:味方の巨漢プレーヤーは押し負ける。
キッカーズ:巨漢同士の激突は互角。
キャプテン翼:主人公は肩と足のケガ。ケガはオープン。(中学生編)
キッカーズ:主人公は額の血が目に入って、仲間にキレられる。
次回は、由良崎SCとの後半戦。