「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス7巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
藤村ルミの嘘のせいで、「暴力サッカー部」の汚名を受けてしまったキッカーズ。
ルミの姉、バレー部のユミ、ソフトボール部のクミ、新体操部のマミの藤村三姉妹は、女子サッカー部・北原ギャルズを結成し、チーム解散をかけた試合をキッカーズに挑んでくる。
各スポーツのテクニックを応用した北原ギャルズの攻撃に苦戦するキッカーズは、前半0-3のリードを奪われる。
チーム解散まで後のなくなったキッカーズだったが、真実を証明するため、そしてチーム存続のために、懸命にプレーする。
ひたむきにプレーするキッカーズの様子に、周りでキッカーズ解散を叫んでいた女子たちの気持ちも次第に変わってくる。
嘘をついていたことに自責の念を感じていたルミも、真実を姉に話し、キッカーズの暴力行為の誤解は解けたが、北原ギャルズとキッカーズで試合終了のホイッスルまで、互いに全力でぶつかるのだった。
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前回に続き、「キャプテン翼」ではなかった女子サッカーチームとの対決なので、「キャプテン翼」とはまったく似ていない展開である。
サブタイトルが「藤村三姉妹の巻」となっている通り、ユミ、クミ、マミの三姉妹との対決がメインになっているハズなんだけど、ソフトボール部の松本さんの巨体を活かしたディフェンスの方が三姉妹よりなぜか手ごわい印象。
ちなみに「まじだぜ…。」という松本さんのセリフは、1980年代に日清食品のタコヤキラーメンのCMに出ていたダンプ松本のセリフが元ネタ。
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前半で3点ビハインドとなったキッカーズだったが、後半は追い上げて同点に。
試合終了間際、北原ギャルズのゴール前で混戦となり、巨体の松本さんの勢いで吹っ飛ばされたクミちゃんがゴールポストに激突しそうになってしまう。
あわや激突となる寸前、翔くんがクミちゃんをヘディングでゴールバーの上に突き上げ、激突を回避。
勝ち越しゴールのチャンスをふいにしても、敵のクミちゃんの身体を気遣う翔くんの行動により、キッカーズと北原ギャルズは和解、というのがこのエピソードの結末。
一応、これでメデタシ、メデタシの流れなんだけど、体重の軽い小学生とはいえ、人間一人をヘディングでゴールバーの上まで飛ばしたら、確実に頸椎に重大な損傷を与えてしまう気がする……
ところで、このエピソードの発端となったのは、藤村姉妹の末っ子ルミちゃんのキッカーズへの入部希望である。
なのに、このエピソード以降、ルミちゃんはさっぱり登場せず、当然キッカーズに入部することもない。
これは、藤村姉妹がこのエピソードだけの登場の予定だったからなのか、それとも女心は移ろいやすいということを表現したかったのか、ブログ管理人には分からない。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:強力な蹴りのシュートで人間を吹っ飛ばす。
キッカーズ:ヘディングで人間を吹っ飛ばす。
次回は、「対由良崎SC戦 苦闘! 二回戦の巻」より。