「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス6巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
全日本少年サッカー大会の地区予選の初戦で、昨年地区予選3位の白鳳イレブンと対戦するキッカーズ。
前半を0-2のビハインドで折り返したキッカーズは、白鳳イレブンの「鉄壁の守備」「エイト・バック・システム」の弱点をつくべく、長身のDFの直人と守をFWに、代わりにたけしときよしのFWコンビをDFにする奇策に打って出た。
この作戦は功を奏し、たけし、きよしの双子と本郷キャプテンの活躍で白鳳KOコンビの攻撃を防ぐと、直人、守、翔の「ヘディング作戦」の攻めで1点を返すことに成功。
さらにハイボール中心で攻めるキッカーズは、翔のオーバーヘッドキックで同点に追いつくのだった。
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身長の低い選手に対し、長身選手がヘディングでボールを回すシーンは「キャプテン翼」にもあるけど、「がんばれ!キッカーズ」の連載されていた1980年代よりだいぶ後の2007年掲載の号で、U-23オーストラリア代表がやっていた戦法なので、さすがに関連は薄いように思う。
それに「キャプテン翼」のU-23オーストラリア代表(対戦相手チーム)は、大差で負けない限りオリンピック出場権を手中にできるという条件下での、時間稼ぎのためのボール回しである。
対して、「がんばれ!キッカーズ」は主人公チームが、点を取るための攻撃の策としての「ヘディング作戦」なので、状況はまったく違う。
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さて、長身選手中心に攻める策を取ってきたキッカーズの布陣を見て、
「やっと気づいたか……。
破られるな、白鳳の無失点記録は……。」と、
ドヤ顔で解説している南陽SCの上杉くんだけど、デコくんのお父さんや北原小の野球部キャプテンと並んで、キッカーズ側の北原小応援団の席で、どんな立場で試合を見ているんだ?
そういえば「キャプテン翼」でも、フランスJr.ユース戦で雨中のグラウンドでドリブルする時に、あえて芝が荒れていないサイドライン際をコースとして選択した翼くんを見て若林くんが、
「ナイスだ 翼
(中略)まさに一番ドリブルしやすいコース」と、
ドヤ顔で解説していたシーンがあったことを思い出す。
しかし、このシーンでの若林くんは、全日本Jr.ユースのベンチにいるので、南陽SCの上杉くんみたいに観客席から見ているワケではない。
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ここが似てるぞ!
・身長の低い相手チームにボールを奪われないように、長身選手がヘディングでボールをつなぐ作戦をとる。
・天才キーパーが、ピッチ外でドヤ顔解説をする。
・主人公のオーバーヘッドキックで得点する。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:「ヘディング作戦」は相手チームが時間稼ぎに使用。
キッカーズ:「ヘディング作戦」は主人公チームが点を取るために使用。
キャプテン翼:天才キーパーは、主人公チームのベンチにいる。
キッカーズ:天才キーパーは、他校のくせに主人公チームの応援団の席にいる。
キャプテン翼:主人公は自力のジャンプで、オーバーヘッドキックを決める。
キッカーズ:主人公は、仲間(健太)の肩を借りたジャンプでオーバーヘッドキックを決める。(実際は反則)
次回は、同点に追いついた白鳳イレブンとの決着。