「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス1巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
全国ベスト4の強豪・南陽SCとの練習試合がいよいよ開戦。
県下No.1チームとの対戦で緊張を隠せない北原キッカーズのイレブンだったが、翔がワザと凡ミスをしたことで平常心を取り戻す。
緊張から解き放たれたキッカーズ、しかし、南陽SCとの力の差は歴然。
前半で早くも点差をつけられてしまう。
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主人公たちの弱小チームが、天才キーパーの率いる県下トップチームと対戦する流れは「キャプテン翼」と同じ。
「キャプテン翼」の天才キーパー・若林くんは、南葛という弱小チームには関心がなく、大空翼ひとりを意識していたため、チームのメンバーに、
「この試合 50点が目標だ」と言い放つ。
簡単に50点と言うけど、小学生の試合は前後半合わせて40分。
40分で50点取ろうとすると、計算上48秒ごとに得点をしなければならず、いくら実力差があるとはいえ、時間的に難しいように思う。
その点、「がんばれ!キッカーズ」の天才キーパー・上杉くんはもっと現実的だ。
「この試合の目標は40対0だ!
1分に1点 ゴールを奪うんだ‼」
と、とっても現実的な目標を設定するので、「がんばれ!キッカーズ」は「キャプテン翼」とは異なっている。
さて、「キャプテン翼」の修哲小も「がんばれ!キッカーズ」の南陽SCも全国トップクラスの強豪チームという設定だが、若林くん、上杉くんという天才キーパーひとりで勝てるワケもなく、どちらのチームも強力な攻撃陣を擁している。
「キャプテン翼」の修哲小には、滝・井沢・来生のいわゆる修哲トリオがいる。
対して、「がんばれ!キッカーズ」の南陽SCには、吉田・岸・池田の南陽三羽ガラスがいる。
修哲トリオと南陽三羽ガラスで人数こそ同じ三人だが、そのプレースタイルは全然違う。
修哲トリオは、中盤のゲームメーカーを務めるMFの井沢、サイドを駆け上がりゴール前にセンタリングを上げる俊足FWの滝、滝のセンタリングを決める点取り屋の来生と三人の役割はそれぞれ異なっている。
その点、南陽三羽ガラスは三人ともFWで、横並びのフォーメーションから誰が放ったか分からないシュートを撃つというプレースタイルで、三人それぞれに個別の役割は振られていない。
何より「キャプテン翼」の修哲トリオは、守備的なスイーパーの位置についた大空翼に押さえられ、前半無得点に終わるが、「がんばれ!キッカーズ」の三羽ガラスを含めた南陽SCは前半16分だけで12得点をあげていることが全然違っている。
一応、2作品の似ている点、違う点を列記する。
ここが似てるぞ!
・天才キーパーが大量点を目標に掲げる。
・強豪チームは、天才キーパーと三人の攻撃陣が主力。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:目標は50点
キッカーズ:目標は40点
キャプテン翼:修哲トリオは三人に違う役割がある。
キッカーズ:南陽三羽ガラスは三人に個別の特徴なし。
キャプテン翼:試合前半のスコアは0-0
キッカーズ:試合前半のスコアは0-12
次回は、コミックス2巻の南陽SC戦の後半に続く。