「がんばれ!キッカーズ」と「キャプテン翼」の似ているところと違うところを、コミックス1巻の中から、具体的に指摘していく。
【ストーリー概要】
転校生の大地翔の加入により、全国ベスト4の強豪・南陽SCとの試合が決まり、やる気を出した北原キッカーズ。
だが、実績のないキッカーズにはグラウンドを満足に使える権限がなく、朝練をすることになるが、朝練の実施を巡って、チーム内で朝練をしたくない健太たちと練習熱心な翔たちとで対立が生まれ……
キッカーズの一員・デコくんのお父さんはスポーツ店を経営し、キッカーズへのサポートも惜しまない。
そのデコくんのお父さんが、本郷キャプテンに息子をセンターフォワードにしてくれるように頼むが、キャプテンはそれを拒否。
このことが原因で、デコくんはお父さんにキッカーズの練習参加を禁止されるが……
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この辺りのストーリーは、練習に対してのメンバーのモチベーションの違いでの対立や、ポジションを巡って親にサッカーを禁止されるといった、実際のサッカーチームでも似たことがありそうなエピソードで構成されている。
「キャプテン翼」では、弱小の南葛小サッカー部にロベルト本郷が監督として就任し、練習に励む様子が描かれているものの、チーム内でもめごとは何もなく、すんなり修哲小との対抗戦に進んでいく。
なので、この辺りのエピソードについて、「キャプテン翼」のパクリだと指摘することはないだろう。
それでも、似ているところと違うところを指摘しておく。
ここが似てるぞ!
・主人公のポジションはセンターフォワード。
・双子のプレーヤーがいる。
ここが違うぞ!
キャプテン翼:主人公のポジションは、対抗戦の前半はフォワードではなく、スイーパー。
キッカーズ:主人公のポジションは基本センターフォワードばかり。(ただし、物語終盤でキーパーをすることがある)
キャプテン翼:双子のプレーヤーは相手チームにいる。
キッカーズ:双子のプレーヤーは味方チームにいる。
キャプテン翼:南葛小vs修哲小の対抗戦でアディダスの帽子を被っているのは、若林くんだけ。
キッカーズ:南陽SCの上杉くんだけでなく、キッカーズの本郷キャプテンもアディダスの帽子を着用
キャプテン翼:監督がいなかったが、ロベルト本郷が監督を務める。
キッカーズ:監督はいない。(後に一時的に就任する監督はいる)
キャプテン翼:味方チームは、主人公を含めて11人ちょうどで、控えはいない。(ただし対抗戦の試合中に岬くんが加入)
キッカーズ:味方チームは、主人公を含めて12人おり、一人控えがいる。
と、上記のように違うところばかりである。
しかし、デコくんのお父さんに関して、息子がレギュラーになれなくてチームを辞めさせるのはまだ理解できるが、「センターフォワードになれず、ミッドフィールダーならチームを辞めてしまえ」というのは、ちょっと理解できない。
ミッドフィールダーの何がそんなに不満なのか?
そんなにポジション格差ってあるの?
しかも、本郷キャプテン(小学生)に
「きみたちのキャプテンは ほんとに りっぱな人だ。
そんなキャプテンなら 三羽ガラスが相手でも、
きっと30失点ぐらいには おさえてくれるよ。」
と、痛烈な皮肉を言ってのけるのだ。
頭のハゲ上がったオジさんが、小学生に皮肉を言うって……
「キャプテン翼」と違って、理解不能な上に、胸クソが悪くなるような言動をするキャラクターがいるのも、「がんばれ!キッカーズ」の特徴の一つであるように思う。
次回は南陽SCとの試合を見ていく。